GlobalWorkノースポートモール085

洋服のデザインって実はArchitecture。その階層とCognitive構造を理解すべし。

筆者は色々幅広くデザインや戦略系のコンサルをやっている。
これはWebsiteのUIデザインや遷移の最適化をしてたときも、スマートフォンのアプリの最適化しようとするときも感じたこと。デザインって感覚的な要素はあるけど基本は建築物とかと同じ、論理的な構造物だという話。(デザイナーの方には釈迦に説法ですが…)

今、筆者はファッションAI(人口知能)の開発に着手している。
そんな中で改めて自分の元々の原点である洋服の世界を眺めてみて感じること……洋服というプロダクトの良さ悪さ、テイストの違い、お洒落感、場面への適合度などの理由=モノの構造、をきちんと構造的に理解してる人が意外に少ないという事実!

ファッション談義とかだと感覚的に語られることが多くて、『じゃあ、その二つの商品のデザイン面、仕様面、品質面での違いは何?』と聞くとかなりの人が口ごもっちゃう。それって、ちゃんと構造的に理解されてない…デザインの多軸構造の理解が浅い、商品分類できる人が少ない⇒最後にニュアンス論でごまかすことが多過ぎるということだ。

それでもヒトは『そのデザイン良いね!』『これが12,000円ってコスパが良い』とかを口にする。服のデザインやテイスト論がわかりにくいのは、
モノとしてのArchitecture論と歴史や記号性(モチーフ)によるCognitive論がごっちゃになっているからだ。それってどういうことか?文章よりも図式で説明した方が早いので、以下の二つの表を参照されたし。

まずは洋服のモノとしてのデザインArchitecture↓

そして記号性によるCognitive体型(テイストと呼ばれるもの)↓

ファション業界で語られるのは実はこの後者のCognitive系の話が多くて、でも実際自分に似合うかどうかとかはデザインArchitectureが自分に合ってるか?の問題だったりする。
またメンズファッションはそもそもデザイン幅が小さいので、後者のCognitiveの重要度が高くて、レディスは前者が重要とか…の違いがある。
こんな風に、実は洋服ってかなり論理的な構造物で建築物に近いかも。それは要素の順列組み合わせ、そして置き換えの世界。
洋服のデザイナーはこのArchitectureとCognitiveを良くしっていてターゲット顧客に対して丁度よいバランスを取れる人が優秀と言われる。

世の中、家電やデジタルガジェット等もお洒落とかデザイン性重視の時代になってきて、様々なプロダクトデザインの分野が脚光を浴びてる。
しかしファッション業界ほどこのArchitectureとCognitiveの構造が入り組んで、わかりにくいけど面白い世界はない。

この辺を学習して、かつAIを活用できると、様々な分野に応用できると思うのは筆者だけだろうか?