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熱帯夜0時にひらいた扉のむこう

やはり夏バカは居心地がいい


夜風に心地よく涼む網戸越しの僕である。
月は見当たらず、生物の気配もない。

夏の活気を指し示すタチアオイも十分に伸び盛り、あとはその到来を待つばかりの我々である。二人肩を並べて。

春が過ぎ、初夏が来て、梅雨が明け、夏が来る。


言ってしまえばただそれだけの時の流れであるが、しかし十分に無情であり、そしてまた宇宙のような懐を持つ。

カンガルーの子供のように、怯え、しかし耐えぬ好奇心と、明日という希望に導かれ世界に再び立ち向かう。大丈夫、ぬるき宇宙は過去までも優しく抱くのだから。

故に。
意味の分からぬ前書きも宇宙の懐に渡して、僕は僕であり、夏バカな最高な人生を再起する。

鹿田です、よろしく!

日中は蒸し暑かったが夜の空気は優しい。しかし網戸に夜気を通そうと思わすほどの力はある。それをカーテンで優しく包めどはみ出す夜気は、冷たくも心地よい。僕はそこで再び真夏の風を妄想し、その為に火曜日もしっかりビールを控える。


夏は色々奮い立たせる

夏とは、アロハを風に靡かせるための季節である。
そのためなら休肝日など全うすることは容易い。
かわりに左手には”おーいお茶”を置く。蓋を回せばそこにも香る風物がある。(正しくは僕の妄想の中にである)なので僕は鼻で思い切り吸い込む。緑色した錯覚は多少体感温度を上げ、季節を夏に近づけてくれる。

そういえば今日お客さんから頂いた生ジョッキ缶を、職場の仲間に潔く上げてしまった。この僕がである。夏を前にした鹿田は無敵でああり、このマジックアワー如く夏目前の一時にのみ、『計画性』という希少スキルが発動する。
そしてそれは鹿田が完璧な夏・・・・へと心体総力を上げて、一体となって課題最優先に取り組むのを圧倒的な胸板で迎え入れる。

そのたび僕は、(ああ、この実行力を普段の生活や、仕事に活かせることができたなら)とその度真剣に思うのだが、残念なことに『夏に全力で存在する』以外鹿田を奮い立たせるようなGoalは、この世に存在しないのである。


熱帯夜に夏バカが考えることはやっぱり夏バカたる所以ゆえんがある

それにしても久しぶりに夜に筆を執っている。最近は10時に布団に横になり、少し運動して寝るという習慣がついたものだから、それ界隈には睡魔が襲ってくる体質になってしまっていた。

しかし5回目ワクチン接種あった先日の翌朝、珍しく高熱と関節痛に見舞われた僕は日中布団に潜って過ごすことなってしまったのである。

”副反応!”

というまたしても強力なスキルを手に入れた鹿田は大の字になり所有する権力を最大限に活用し、普段に増して日中惰眠を貪った。

そしてそれも少なからず諸悪の根源の一部ではあるのだが、侮るなかれまたこれも夏バカの夏バカたる所以といったところ、当夜は日中もかなり気温があがり、6月にしてはかなりの熱帯夜であった。

初熱帯夜であった為夏バカはそして寄行を犯す。
(もちろん等の本人は奇行だなんて思ってないよッ)


熱帯夜。夏バカ鹿田にとって今年初の熱帯夜。

夜になり多少回復していた僕は、僕の脳は、ビールも1杯ひっかけたこともあり思考は至高に夏を遊んだ。遊び遊んで結局夏バカからしき指令を下す。

”エアコンをつけず、久しぶりの熱帯夜を満喫せよ!"



現在の鹿田のベットの形態といえば
①冬の掛け布団は出したまま、もちろんそれを一番上にかける
②間にタオルケット

といった冬の布団から毛布を引いた状態で過ごしている。(僕は布団の重みがないと耐えられないし、おばけが怖いから夏場も網戸にして寝ることなどできない。そして夏を感じたいからクーラーなどという現代夏の神器の力をかりるなど以ての外の話なのである!!)

よって僕と布団の間には大量の汗が生産され、そして高温の発熱をきたす。もちろん汗にまみれた僕は(これ、これ、これが熱帯夜)と恍惚の笑みを浮かべてはよりあやしく頭から布団に入り籠もる。自家製サウナである。

そして熱くなってあつくなって、顔の汗がしょっぱい頃にようやく


”もう無理!”

と思っては布団を豪快に剥ぐ。
その時の心地よさときたら…言葉にすることは不可能である。

そこには上位互換の”整う”が存在し、整ったものから順番に夏への感謝の言葉を自然と口から紡ぐ、紡いでしまう。従ってみなもこれを体験すべきである。

など蕩けきった頭でよく分からぬことを言っていた。
結果夏に興奮した僕は昼間の寝ていた経緯もあり、すっかり覚醒して寝時を失い、徹夜する羽目になってしまったのである。

まああからさまに自業自得の経緯であるのだが、夏とはそこまで鹿田を突き抜けさせてしまうといういい例である。

それに怪我の功名、多少であるが睡眠パターンもリセットされ、こうして22時過ぎにnoteを書いていてもまだそこまで抗えぬほどの高等睡魔は現れない。せいぜいその使い魔あたりが瞼の上にふわふわと居座る程度で、そのくらいであれば背伸びで振り払う事ができる。

しかしまあ、今日はもう結構楽しめたので、こんなところで終わりとする。
また夏に浮かれたら適当に、己の欲望がまま乱筆します。

ではまた!
note最高!


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