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一介のオタクが本気出して魂とかについて考えてみた(仮)

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まえがき

 私が魂について調べ出したのは今年(平成三十一年、令和元年)の三月のことである。数年前鬱病を発症しなかなか治らず、非定型鬱の可能性を示唆されてはーもう人生やってらんねー!とやけっぱちになり、いろんなカウンセラー(ネットで検索して出てきた電話カウンセリングサービス)にほぼ愚痴のような相談をし、とあるスピリチュアルカウンセラーの方と話したときのことである。

「織さんは、間違ってこっちの世界に来ちゃって、人間であることが辛いんだよ。二次元の世界に惹かれるのは、ここが自分の居場所じゃなくて、二次元の作品に自分が求めていた世界のエッセンスがあるから。二次元の世界の方がよっぽど近くて、魂が通じている。人間の世界は人間の世界として、眺めているだけ」

 そう言われて、異世界などという非現実的で非科学的な単語が出てきたにもかかわず、何故か不思議としっくりきて納得してしまったことが発端だ。
 オタクだから、そういった単語に反応してしまっただけかもしれない。しかしながらそれだけにしては妙にしっくりくる理由過ぎて、そもそも魂ってなんだっけ? と疑問に思った。そこで万能Google先生とWikipedia先生に尋ねたわけだが、思った以上に定義が曖昧。いや、曖昧どころか定まってないと言ってもいい。
 かくして私は、〝魂〟を求める迷宮へと足を踏み入れることとなってしまった。
 魂について調べていたはずが気づけば意識だの自我だのとここは一体どこだよと完全に迷い込んでいて、哲学やら脳科学やら量子論やらの本がいつの間にか大量に集まっていて、果たしてまとめきれるかどうか現在時点でも自信がない。が、やるだけやってみようと思うので、できればお付き合い願いたい。

十一月十七日:追記
このまえがきを書いたのは九月中旬辺りだった。そして現在、〆切二日前にして半分しか書きあがっていない。何故なら二次創作の同人誌も取り掛かった挙句体調を大幅に崩してしまったからである。要はこれは言い訳だ。文章殆ど推敲していないため粗削りだし構成が適当なため雑に文章が終わっている。だからタイトルに(仮)を付けたままにさせて頂いた。いや本当申し訳ございません!でも全力で書いたのは本当です。よろしくお願いします……。

 魂とは

〝魂〟とは何か。そう尋ねられたら、どう答えるだろうか。「鬼」に「云」と書く。ここでの鬼は地獄の獄卒のことではなく人あるいは霊体を指している。そして云は「ウン」=「雲」で、雲状のものを指すそうだ。つまり「雲状の人」。確かに魂っぽいイメージだ。では英訳してみよう。「soul」「spirit」「mind」「ghost」「anima」……何故五つも魂の事を指す単語が存在するのか。そしてこれらは訳に際して魂以外の意味を持っている。〝心〟〝精神〟など。では魂=心=精神となるのだろうか。国語辞典を引くと魂の欄に同じく心や精神があるのであながち間違ってはいなさそうだ。
 では、心とは? 精神とは? ここで国語辞典を引いたところで堂々巡りに陥る。結局英語だろうが日本語だろうが魂というものは曖昧で、はっきりとした定義には辿り着かない。ではいっそのこと心だの精神だのについても調べていこう。心や精神の定義を除いていって残ったものが魂だ。……と、思ったのだが、心も精神も定義は曖昧。更にそこに〝意識〟まで加わってきた。もうぐっちゃぐちゃである。普通に普段の生活で「魂」「心」「精神」「意識」という言葉を使っているにも関わらず、本来それが一体何なのかわかっていないとは。特に鬱病になってから心や精神についてはよく聞くようになったが、改めて考えてみたことなどない。実際これまで考えなくても生きてこれたのだ。生きるのに特に必要がない知識と言えるだろう。
 以下参考のためウィキペディアの「霊魂」の項から引用した魂についての説明を貼らせてもらう。

●量子脳理論のアプローチ
ケンブリッジ大学の数学者ロジャー・ペンローズとアリゾナ大学のスチュワート・ハメロフは、意識は何らかの量子過程から生じてくると推測している。ペンローズらの「Orch OR 理論」によれば、意識はニューロンを単位として生じてくるのではなく、微小管と呼ばれる量子過程が起こりやすい構造から生じる。この理論に対しては、現在では懐疑的に考えられているが生物学上の様々な現象が量子論を応用することで説明可能な点から少しずつ立証されていて20年前から唱えられてきたこの説を根本的に否定できた人はいないとハメロフは主張している。
臨死体験の関連性について以下のように推測している。「脳で生まれる意識は宇宙世界で生まれる素粒子より小さい物質であり、重力・空間・時間にとわれない性質を持つため、通常は脳に納まっている」が「体験者の心臓が止まると、意識は脳から出て拡散する。そこで体験者が蘇生した場合は意識は脳に戻り、体験者が蘇生しなければ意識情報は宇宙に在り続ける」あるいは「別の生命体と結び付いて生まれ変わるのかもしれない。」と述べている。

●素領域理論のアプローチ
数理物理学・量子力学・脳科学・金融工学者である保江邦夫は場の量子論ではゼロ点エネルギーの総和が計算上無限大になるという発散の問題をくりこみ理論によって回避しているものの、点状の粒子という従来の物理学上の矛盾は内包している。それに対して素領域理論では、粒子は最小領域(泡)の中で惹起されると捉えるのでその矛盾は生じず、また個々の粒子に対応する場を無限に想定する必要もなく、それぞれの泡の固有振動数の違い(鋳型)よって異なる粒子が惹起されると捉える。故にミクロからマクロのスケールにまで適応される統一場理論であり、超弦理論よりもはるかに時代を先駆けていたのが素領域理論なのであると述べている。素領域というビールの泡の外と内はどのような構造になっているのか? 保江は「泡の内側は素粒子で構成される物質の世界であるのに対して、外側は非物質で、ライプニッツのいうモナド(単一)のような絶対無限の世界。そこは完全調和なので何も起こらない。あるとき完全調和に崩れ(ゆらぎ)が起きたことによって泡が発生し、それぞれの泡の鋳型に応じた素粒子・物質が生まれるのです。そして人間が肉体の死を迎えると非物質の魂となって元の素領域(泡の外=霊界)に溶けていくんです」と述べている。

●サム・パルニアの見解
英国の医師、サム・パルニア(Sam Parnia)は、魂の存在を科学的に実証することを試みた。パルニアは、天井の近くに一つの板を吊り上げ、その板の上に小さな物体を置いた。この物体が何であるかは、パルニアのみが知っている。もし亡くなった人の魂が天井まで漂い浮かび上がることができるならば、魂は物体を見ることができる、という仕組みだ。パルニアは、この方法で百人の患者に実験を行った。そのうち、救急蘇生で生き返った七人が全員、板の上に置いてある物体を正しく認識していたという。これによって、魂は確かに存在し、魂は肉体から離れて漂うことができ、移動することができ、生命のもう一種の存在形式であると結論付けている。

 魂について実在調査が行われていた。しかし結局正体はわからないままだ。自分なりに調べた事をとりあえず書いていってみたら魂の実態が少しは見えるんじゃないかと期待しながらまとめていく。 

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