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Lomo Instantで撮った真壁の風景

ご無沙汰しています、しまたかです。
こないだ、生憎の天気でしたが真壁の町に日帰りで出かけてきました。
現在は茨城県桜川市の一部分になってますが、かつては”真壁町”という一つの独立した町でした。
この真壁の町、茨城県では唯一の重伝建(重要伝統的建造物群保存地区)指定を受けていて、伝統的な建築物がエリア内に点在、特に国登録有形文化財が100棟近くもあるという、とにかくヤバい町なんです(賞賛の意味で)。
今回はミラーレスの他に、Lomo Instantを久しぶりに使って風景を撮ってみました。
ミラーレスで撮った写真は主に夕暮れ~夜にかけての風景で、そちらは追々アップするとして、今回はLomo Instantで撮った写真をまとめてアップいたします。


唯一残っていたカラーで撮った旧筑波駅ホーム。

東京からのアクセスとしては、まずつくばエクスプレスで秋葉原から終点のつくばまで一直線、そのあと「つくバス」で終点の「筑波山口」まで乗ります。
つくバスの本数は日中1時間に2本なので、アクセスとしては良好な方で、筑波山方面に行くにも向いてるかと。
その終点がちょっとしたバスターミナルになっていて、最近までは「筑波駅」という停留所名でした。
筑波駅……実は昭和62年に廃止された筑波鉄道の駅で、土浦から岩瀬まで約40㎞走っていましたが、その中間駅の一つでした。
かつては筑波山登山の拠点だったこの筑波駅、廃止から36年以上たった今でもプラットホームが残っているんです。
中に一枚だけ残っていたカラーフィルムで撮ったのが上の写真。
のどかな田舎の駅のホームといった感じです。


初めてモノクロに挑戦、最初の一枚。旧筑波駅ホーム。

今回は初めてモノクロのフィルムを使用してみました。
その最初の一枚がこちら。
これにレールがあれば、現役の時の写真と思われても不思議ではないでしょうね。
そして、ホームの上で一人の制服姿の女子中高生がポツンと立って列車を待つ……絵になりそうw

ところで、廃止された筑波鉄道、廃線後はレールが取り払われ、サイクリングロードとして整備されています。
「つくばりんりんロード」という愛称になっていますが、いつか走破してみたいですね。
で、レールこそなくなりましたが、この旧筑波駅のように今でもホームが残っている箇所があるそうなので、かつての鉄道駅のイメージを馳せながら自転車を漕いでみてはいかがでしょうか。
それらの旧駅跡はサイクリングロードの休憩場所も兼ねています。

さて、筑波山口から「桜川市バス」に乗り換えて今回の目的地である真壁に向かいます。
バスで25分ぐらいで中心地に着きます。
なお、こちらはバスの本数があまり多くないので、前もって確認しておいた方がいいでしょう。


真壁の町の中心部。左に伝統的な白壁の蔵が見えるのが現役の酒蔵。

街の中心部にある交差点、黒壁が奥まで伸びていて、手前に白壁の蔵が見えますが、これが真壁にある現役の酒蔵「村井醸造」さん。
敷地が結構奥行きがあって広いのがこれを見ても想像できますね。
帰りにこちらでお酒2本買いました。


窓から古い街並みを撮る。撮った場所は旧真壁郵便局の中。

こちらは建物の2階から窓越しに撮った街並み。
撮った場所が旧真壁郵便局だった建物で、現在は観光の拠点として開放されています。
建物自体もレトロな外観なので、真壁に来たらまずは立ち寄りたいスポットであります。


真壁の伝統的な店舗。戸袋に注目。

真壁には伝統的な建物が100以上も点在していますが、現役の店舗として使われているのもあります。
こちらの写真は「三輪家住宅」の見世蔵で、大正期のものだといいます。
注目したいのは二階右側の戸袋、何やらマークみたいなのが見えますね。
これは「鏝絵(こてえ)」と呼ばれるもので、漆喰で描かれたレリーフといったらいいでしょう、文字通り左官職人が鏝を使って仕上げたものです。
で、店ごとにその装飾が違うのが特徴ですが、総じて演技担ぎとか、通行人の目をこちらに向けさせるためなんですね。
こちらは履物屋さんなので、高下駄の飾りが装飾されています。


旧筑波鉄道真壁駅、こちらは対面ホームが残っていた。

真壁の町にも鉄道が通っていた時代があり、こちらにも駅の跡が残っていました。
先ほど出てきた筑波鉄道の旧真壁駅で、こちらは対面ホームで残ってました。
田舎の町としてはと言ったら失礼ですが、それなりに大きな駅だったということなんでしょう。
それだけ真壁が繁栄していた町だったという証拠でもあります。

旧真壁駅のそばに残っていた謎の建物。その正体は……

さて、その旧真壁駅のそばに残っている謎のコンクリート建築。
見た感じギリシャ風のモダンな造りをしています。
その正体は……「奉安殿」。

奉安殿というのは、戦前に天皇皇后両陛下の写真(御真影)とともに「教育勅語」を納めていた建物で、全国各地の学校に必ずあったとされるものでした。
そして、毎朝の朝礼で全校生徒や教職員がこの奉安殿に向かって拝礼するのが決まりごとのようにあったのでした。
当初は講堂や校長室、職員室に「奉安所」というのを設けてそこに納めていたのですが、火事になった際に大事な御真影と教育勅語が一緒に燃やされないように必死に炎の中に飛び込んで取りに行って焼け死ぬといったケースも度々あったそうで、危険も多かったんですね。
そこで、校舎とは独立した場所に設けられたのが「奉安殿」だったのです。
戦後はGHQの指示で次々と取り壊されるわけですが、奇跡的に残っていたのがこちらの奉安殿で、真壁小学校の正門脇にあったのをそりで現在の場所に移築したというものでした。
戦後70年以上たった今も、保存状態が良好で、貴重ですよ。

真壁の奉安殿について詳細はこちら↓↓↓


真壁では毎年2月から3月にかけて「真壁のひなまつり」というのが開催されていて、町を挙げての一大イベントになっています。
所々で雛飾りが見られますよ。
折しもひな祭りまであとわずか、この機会にぜひ訪れてはいかがでしょうか。


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