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『ニュートン2021年11月号』で記事を書きました、とそのリファレンス

『ニュートン2021年11月号』で第2特集「ゼロからわかるクリスパー」を書きました。

2020年ノーベル化学賞のテーマで、農業や水畜産業、医療への応用が進んでいます。最近も、ゲノム編集をしたトマトのネット通販が始まったニュースもあり、そろそろゲノム編集のことを知っておこうという人も多いと思います。そんな人向けの20ページ特集です。広島大学の山本卓先生にご協力いただきました。

あと、最後の2ページはものすごく気を遣って書きました。ヒト受精卵のゲノム編集の話になると「社会を巻き込んだ議論が必要」という締めがテンプレートのように出てきますが、「誰がどうやるんだよ」というのを毎回疑問に思っています。それについても少しだけ書きました。がんばりました。

レファレンス紹介です。

レファレンス(reference)
「参考文献」という意味。記事や本を書いたときに「この文献(書籍、論文、報道記事など)を参考にしました」として記載するもの。記事内容に根拠があることを示すとともに、詳しく知りたい人はこれを読んでね、という役目もある。

・CRISPR-Casシステムがゲノム編集に応用可能なことを示した論文。ノーベル賞の受賞対象論文でもあります。

・トマトのGABA合成酵素をゲノム編集によって改変するとGABA含有量が増えることを報告した論文。


・HIV感染のエイズ患者から採取したリンパ球にゲノム編集を行ってCCR5遺伝子の機能を失わせてから患者に戻してエイズを治療する臨床試験の結果。ここではCRISPR-Cas9ではなくZFNを使用。

・がんの治療における細胞治療「CAR-T細胞療法」で、患者本人以外にも移植できるようゲノム編集を行ってできる「ユニバーサルCAT-T細胞」の開発。

・どの場所の塩基をどう変えるかまで指定できる塩基編集。

・DNAテンプレートを入れずに逆転写酵素を使って塩基配列を挿入できるプライム編集。

・ゲノム編集を駆使しで遺伝性疾患の細胞モデルを網羅的に作製するアメリカ国立衛生研究所(NIH)のプロジェクト。

・ヒト受精卵へのゲノム編集は染色体レベルで大きな欠損が起きうるため、倫理的な問題以前に技術的に大きな問題がある。

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