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地域と旅の関係と、ローカルに必要な風と土。これからの時代に必要な地域人材を考える。

ひさしぶりにnote更新ですみません。気がつけば1.5年も書いていないのに、この1年で458 人もの方にフォローしてもらっていたみたいです.…2023年の振り返りや、2024年に向けた発信もしたいのですが、それより前に発信をしないといけないことがあるので、パソコンに向かって書き始めています。(株式会社TABIPPO 代表取締役・清水直哉)

「旅の会社が、ローカルに取り組むの!?」

昨年、11月に「POOLO LOCAL」というサービスをリリースしたときにたくさんの反響を頂いたのですが、こんなコメントを頂くことが多かったのです。

POOLO LOCALは、僕らTABIPPOが2019年に開校した「旅の学校・POOLO」に4つ目として新設したローカルコーディネーターコースで、「日本初、次世代の地域創生コミュニティ」をコンセプトとして、地域と共に生きることを考えている20-30代の若手人材が全国から集まり、6ヶ月・40-60名の仲間と一緒に活動します。

このようなサービスをリリースして、冒頭のような反応を頂くということは、まだまだ僕らの考えや事業内容が伝わっていない部分もあるなぁと思う反面、地域における課題感に対する「大きな期待」とも受け取ることも出来ます。

今回の記事では、「なぜTABIPPOがローカルなのか?」という問いに対しての答えとともに、簡単にではありますが「地域に必要な人材について」や「旅とローカルの関係について」を簡単に。

(久しぶりのnoteなので、すでに書いていて楽しいです)

旅の会社にとっての、ローカル(=地域)

代表を務める株式会社TABIPPOは「あたらしい旅をつくる」会社です。旅を軸に事業を多角展開しており、BtoCでは旅行好きミレニアルズ向けにWEBメディアやオンラインスクールなどのサービスを提供。BtoBでは、観光局や自治体などといった業界向けに、主にマーケティング支援関連のサービスを提供しています。

2010年に団体を設立、2014年に株式会社として創業をしたので気がつけばもう、会社としても10期目が終わります。早い….

元々は「世界一周」した仲間と一緒に創業をしたというストーリーもあったため「海外旅行」や「バックパッカー」のようなイメージがつよかったのですが、いまでも「観光」「旅行」「海外」そして「旅」というイメージが強いのだなと思っています。

ただイメージとは違い実態としては、僕らTABIPPOは昔から今も変わらずずっと「地域」に関わった仕事をしています。

ハワイやタイなどという「いわゆるな観光地」も、たとえ海外であっても、それはもちろん「地域」であり「ローカル」なのです。これは、とても当たり前な、大前提として。

旅と地域。風と土。

日本社会には「地域」をテーマに活動したり、事業を展開している会社がたくさんあります。

それらを大きくわけると2つ。「土」として地域に関わっている会社と、「風」として地域に会社に携わってる会社の2つです。

「風と土」というのは、オギュスタン・ベルクの『風土の日本』和辻哲郎による「風土論」、そして玉井袈裟男の「風土舎・設立宣言」などによって広まっていった考え方で、地域での仕事をしているとよく語られるキーワードのひとつとなっています。

外から関わる人を「風の人」として「風」に、その土地に根づく人を「土の人」として「土」と表現していて、それらがあわさって「風土」がつくられていくという考え方です。地元や地域で活動する人も、そこに何かを運んでくる旅人も大切です、ということでこれは長い人類の歴史が証明しているのではないでしょうか。

この考え方については、様々なところで語られているので、今回はあまり語りません。

風の人としての、旅の価値。

だからこそ僕らTABIPPOのような旅の会社や、僕らの周りにいる旅人たちには「風」としての価値があります。

地域の仕事に対して僕らTABIPPOでいうと「東京」を拠点にしていることで、深く、常にコミットができないもどかしさがある反面、風の会社として全国の地域や観光地に携わっているからこそ、出せる価値があるのです(ちなみに、TABIPPOの場合はそれが日本国内に留まらないことが、より一層僕らの会社のユニークさをつよめています)

これは、いち個人としても同じで「風」としての価値をだせるのはいつでも「旅」をしている人なのです。

そんなことを考える中で、僕らTABIPPOという会社にいま一番求められているなと感じること、それが「地域における若手人材の育成や雇用」です。


地域に、いま必要な人材とは。

「地域における若手人材の育成や雇用」という課題感については、いまさらここで深く語る必要はないかなと思います。もちろん、地域によっては重要度や緊急度の度合いは違いますし、求める要件も違うと思います。

風の会社として、さまざまな地域と関わる中で、僕らが地域における若手人材に必要だと思っているポイントは下記の2つです。

  1. 自らも風となり、風と土のハブになってコーディネートができる人

  2. 地域と自分の関係を自らコーディネートできる人


1.に関しては、風と土のハブとなる人として機能するだけではなく、自らも旅を実践して「風」の人となることが重要だと考えています。地域というエリアの枠を飛び出すことで、見えてくることがたくさんあるのです。

僕はよくそんな人を「風土コーディネーター」と呼んでいます。HafHを創業した後に、デジタルノマド専門のマーケティングファームである遊行という会社を立ち上げた大瀬良 亮さんから教えてもらったキーワードで、去年発売された雑誌・BRUTUSでも未来に向けた注目のキーワードとして取り上げてもらいました。(ちなみに、フードコーディネーターをモジッてます…)

2.に関しては、地域というローカルコミュニティと自分の人生やライフスタイルをマッチさせていくという意味合いです。地元出身でUターンをしてきた人でも、大好きな土地に移住してきた人でも、長くその地域に住んでいる人でも、少なからず「地域と生きる」上での悩みや課題は存在すると考えています。

そこにあるのは、基本的には「人」と「人」の関係に集約されていくのではないか?という仮説はあるのですが、考えていくべき視点は主に下記の3つです。

  • 地域で暮らす(地域でより豊かに生活をしたい)

  • 地域で働く(地域にもっと深く関わる仕事をしたい)

  • 地域に貢献する(地域を盛り上げることをやりたい)

これら3つの視点で自分、地域、そして自分と地域の関係を「コーディネート」する力がこれからの地域人材には求められるいくはずです。

僕らの考えるローカルコーディネーター

上記の考え方を実践していく人のことを、僕らTABIPPO、そしてPOOLO LOCALでは「ローカルコーディネーター」と呼んでいます。

地域においては、ミレニアルズとして職種や立場、年齢の壁や慣習に囚われずに、風と土の垣根を越えて活動するローカルコーディネーターを育てる必要があるのです。

整理すると…

▼ローカルコーディネーターとは
1.自らも風となり、風と土のハブになってコーディネートができる人
2.地域と自分の関係を自らコーディネートできる人

▼必要な3つの視点
・地域で暮らす(地域でより豊かに生活をしたい)
・地域で働く(地域にもっと深く関わる仕事をしたい)
・地域に貢献する(地域を盛り上げることをやりたい)


職業は関係ない、生き方としての"ローカルコーディネーター"

だからこそ、いま「地域」にいる「土」の人材はローカルコーディネーターとして学んでいくべきだと考えています。ローカルコーディネーターというと、なにか、職業のように感じるかもしれないのですが、これは生き方として必要なことだと考えています。

例えば、国として力を入れていて年々人数が増加している「地域おこし協力隊」の人はもちろん、宿泊や観光施設、コワーキングや飲食店で働くスタッフの方も。地域のサラリーマンとして働きながら、地域に関わる仕事や活動をしたいビジネスマンも。

フリーランスやクリエイターの人で、地域での副業や仕事を増やしていきたい人も、自治体職員や教員のような公務員も。もちろん、地域やまちづくりに関わる経営者などの方も。

真剣に「地域と生きる」ことを考えている全ての人がローカルコーディネーターとして学ぶべき対象になるんじゃないかなと思っています。

あくまで、イチ例です。

長くなってしまいましたが、これいまTABIPPOに、そして風の会社に、地域から求められていることに対して、僕らとしての一つのアンサーです。

20-30代の旅行好きミレニアルズが集まるコミュニティやメディア、そしてオンラインスクールをやっている僕らだからこそ出来ることだと思っています

境界線がなくなる時代にこそ、生き方としてのローカル。

日常と、非日常。
暮らしと、仕事。
住む場所と、旅する場所。
働く場所と、住む場所。
国と、コミュニティ。
旅と、地域

いま僕らが行きている時代はこれらの境界線(線引)がどんどん曖昧になっている時代です。この20年、グローバル化やデジタル化の影響で加速していた時代の流れは、2020年のコロナによって決定的になり、加速していきました。

そして、生き方や働き方が多様化しる中で、東京などを中心とする「都市」でのライフスタイルではなく「地域と生きる」ことを選ぶ人、選びたい人が増えているのです。

これが、社会全体で捉えた時に考えるべき「旅と地域の関係性」です。

ただ、「どう、地域と生きるのか?」と考えたときに、まだまだその"道"は確立されていません。

僕らは、その答えの1つは全国の地域・人をリンクさせることで実現する「コミュニティ」だと考えています。他地域に住む同世代の努力、全国に散らばる先人たちの知恵などをコミュニティ内で学ぶことで、地域と生きる自分らしい人生を送る人が増えるはずです。

最後に。

長くなってしまいましたが、今日この文章に書いたことが、「あたらしい旅をつくる」会社として世界・日本全国の地域や観光に「風の人」として携わってきたTABIPPOだからこそ、ローカル(=地域)に対して出来る挑戦です。

ぜひ、共感してくださった方は、POOLO LOCALに応募してもらえたら嬉しいです。

そして、めちゃくちゃ申し訳ないのですが、応募締め切りが1/5金となっています…飛び込んでもらえたら、なんとか運営で対応できると思うので、まずはLINEから登録をお願いします。ギリギリで書いた記事になってしまって、申し訳ないです。

講師も豪華ですし、全国の先進モデル地域を視察フィールドワークにいけるプログラムとなっています。なにより、日本全国から「地域・ローカル」をテーマとして20-30代が集まることに、価値があります。

では、2024年も楽しんでいきましょう。ぜひ、これからも株式会社TABIPPOと、清水直哉をよろしくおねがいします。


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