eスポーツの未来を考察してみた

2018年は「eスポーツ元年」だそうだ。

eスポーツは(electoronic sports)の略称で、コンピュータゲームをスポーツ・競技としてとらえる際の名称である。2018年のアジア競技大会ではeスポーツがデモンストレーション競技として採用され、国際的に競技として認められた。これからはプロeスポーツプレイヤー(選手)なるものが現れ、eスポーツがスポーツ競技の中で当たり前の種目になるかもしれない。(詳しくはリンクを見てほしい)


今回は、「もしeスポーツが一般的に普及したら」という想像をもとに、eスポーツが今よりもさらに普及したらどういった世の中になるのかを、僕なりに考察してまとめた。きっとこうなるのだろうなと想像したら、なんだかわくわくしてきて、あっという間に面白そうな世界観ができあがった。一人の勝手な想像だと思って、肩の力を抜いてお付き合いください。きっと楽しめると思います。(後半は真面目に考察しているので、真面目な考察が気になる方は後半を読んでください

オリンピック

まず、オリンピックの競技でeスポーツが正式種目として採用されると仮定しよう。実際、2022年のアジア競技大会ではeスポーツが正式種目として採用されるか議論されていて、採用されれば各国の代表がメダルを争ってコントローラーをピコピコ、なんてこともありえる。サッカーゲームの「ウイニングイレブン」がオリンピックの正式種目として採用されれば、「ウイニングイレブン」で母国の予選を勝ち上がってきた代表同士が、国の責任を背負って対戦する。試合模様は生放送され、活舌が良いアナウンサーと話術が巧みな元プロeスポーツプレイヤーによって実況解説が行われる。

試合内容を詳しく見てみよう。会場内は晴れ。もちろん晴れ以外の天候はあり得ない。ゲーム内の設定で天気の変更は可能だが、試合が見にくいので「とりあえず晴れでいいよね?」となる。会場は世界中のスタジアムのどこを選んでもよい。とりあえずFCバルセロナの本拠地「カンプ・ノウ」にしておこう。操作するチームは、選手が強いから自然とFCバルセロナ対レアルマドリードになる。しかし、実際のeスポーツ選手のプレー会場は東京かアメリカで、操作するのは日本人と韓国人、、なんてこともあり得る。様々な要素がごちゃ混ぜになっているが、結局は日韓戦だ。スタジアム内にいる観客は全員CGで無表情な顔をしているが、胸には試合への期待を秘めている(はずだ)。試合中はファウルが出ても誰も痛くないし、クリロナが蹴るフリーキックの壁だって恐怖心は一切ない。(今クリロナはユベントスだけど)試合中は普通ではありえないようなスーパープレーやパス回しができる。どちらかが得点を決めれば無表情の選手がピッチに倒れこみ、ゴールパフォーマンスを行う。これはなかなか見ていて面白いかもしれない。

このように、オリンピック種目としてのeスポーツはなかなかの盛り上がりを見せるだろう。そして、eスポーツがオリンピック種目として認められれば、国がeスポーツ選手を育成するようになる。全国の小中学校の中には、体育の授業にeスポーツを取り入れる学校が出てくるかもしれない。もしそれが選択科目なら、サッカー、バスケ、柔道、ストリートファイターの中からどれか一つを選ぶようになったりして...

体育

体育の授業でストリートファイターを選択した場合、授業の流れは次のようになる。まずは準備運動。これは手首と目、それから首を順番にほぐしていく運動だ。仕上げに指を丁寧に伸ばしたら準備完了である。

次は練習に移る。この練習は基本的な移動と弱技を重点的に行う。要するに基礎練だ。パンチとキックを何10セットもこなすのはさすがに骨が折れる。正直言って、弱技より早く必殺技を習得したいと思うイキった生徒は大勢いるだろう。だが、この基礎練が後々利いてくる。例えば、ヒトが危険を感じたとき、何も意識していないのにとっさに体が動く時がある。これは「体を動かせ」という信号が脳ではなく脊髄から伝達される「反射」という現象だが、ストリートファイターもこの「反射」が必要になる。意識よりも先に体が動き、とっさに姑息な足蹴りができれば成功だ。

というわけで、ほかにも様々な技練習を乗り越えていよいよ試験だ。(手を抜くな) 試験内容はCPU(コンピュータ)相手に勝てるかといった内容だろう。(テキトー)もちろん勝つためには、基礎練で習得した姑息な足蹴りを使うだけで事足りるが、ここでは技の評価も重視したい。例えば、必殺技が30点、強技が10点、足蹴りが2点といったように、技を発動する難易度によって得点が異なるようにする。必殺技を発動できれば、評価はSだ。しかし、必殺技の発動は難しいので、技を出そうとしてミスが連発すると、相手からの攻撃を受け、最悪の場合は負けてしまう。負けたら評価はF。単位は来ないだろう。予想よりも難しい授業になりそうだ。

ここまでは「少々ふざけてeスポーツが普及したら」を書いてきた。これからは「ちょっと真面目にeスポーツが普及したら」について書いていこうと思う。

真面目な考察ーここからが本題ー

私は半年前に「VR ZONE新宿」でVRのゲームを体験をしたことがある。

このときはマリオカートを体験した。そして文字通り取り乱した。(画像に書いてあるように)

そこで実際に気づいたことは、運転しているものがゲーム機ではなく、車そのものに感じられたことだ。足元にアクセルとブレーキが付いていて、前後の移動は自由自在。ハンドルの操作で複雑な道を猛スピードで切り抜けていく。この動作が車の運転とほぼ同じなのだ。

ということは、

VRのマリオカートで役立つスキルは運転技術になる。たぶん、普通に運転が上手な人がこのゲームで遊べば、そこそこの成績は出せると思う。(アイテムの運はあるかもしれないが) さらに、このことをほかのVRゲームに応用すると、求められるゲームの能力は人間の運動能力に近くなるのではないかと考える。

どういうことかというと、例えば、VR版の格闘ゲームがリリースされたとすると、そのゲームの操作方法は格闘になる。これはパンチやキックといった動作が基本になるので、操作にプレイヤーの反射神経やパンチのスピードなどが求められる。結果、その人自体の能力によってゲーム中のキャラクターも同じような動きしかできなくなる。こうなってくると、これから訪れる未来のゲームはもはや、「理想の動き」というよりは「自分の動き」を顕著に表す仮想空間になってしまうのではないだろうか。

うーん、夢がない。

とりあえず、大学のスポーツの授業は「スポーツしてます」と言って「ウイイレ」をやっていたい。

P.S 残念ながら、私が半年前に遊んだVR ZONE 新宿はもう営業を終了していた。ゲームの未来はどうなるのか、本当のことは誰にもわからない。


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