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「小さな習慣」を無理なく続けるシンプルな発想

「小さな習慣」を継続させるにはコツがある。

例えば「会議で毎月いくつか企画を出す」こういう課題があったとする。
ちなみに実体験。
「毎月、企画を考えなくちゃいけない」
面倒だ。
考えようと思っても簡単に出てくるものじゃない。
企画提出の当日になって、いきなりひねり出そうとしてもいいアイデアなんか思いつくわけがない。
けっこう大変だ。
なので楽にする方法を考える。
「毎日何でもいいから1個、企画を考える」
そういう「小さい習慣」にして考える。

考える企画はちょっとした思いつき1個でいい。
「世界中のオードブル(前菜)だけが食べられるレストランがあったら最高」とか、「あのちゃんの自分を曲げないためのレッスン」みたいな本が読みたいとか、自分が欲しいと思うようなものを毎日1つはメモする。
毎日やれば最低でも30個はネタができる。
それを会議の日の朝にまとめればいい。

「小さな習慣」にすると何でも楽になる。
これで解決!!
に見えるけど、じつはこれだとダメ。
たぶんその小さな習慣は続かない。

毎日「さー、企画を思いつくぞ」
なんてスイッチが入ることはない。
どんなに「小さな習慣」にしても、いやむしろ小さくてどうでもいいから忘れちゃう。
きっと数日は続く。
根気があればひと月は続く。
でもたまに忘れる。
思いついた日だけやることになる。
そしてそのうちやらなくなる。

「毎日企画を考える」
実はわたしもやるのを忘れかけてた時期があった。
でも、あることをしたらいきなり変わった。
毎日企画をメモするようになった。
もう3年以上ずっと続いている。

何をしたか?

「企画を考えよう」と思わないことにした。
「ついでにやる」ことにした。

毎朝5分、10分くらいネットやSNSを見る時間がある。
そのついでに企画になりそうなネタをみつけつことにした。

「毎日企画を考える」と「ネットやSNSを見ること」
この2つをセットにした。

それだけ。

2つセットにして考える。
小さな習慣をセットにする。
単純ですごくシンプルなことなんだけど、じつはこれが効果絶大な魔法のような方法なのだ。

まずこれでだらだらSNSを見ないですむ。
だらだら見てるんじゃない、企画を探してるのだ。
SNSを見ることに目的が生まれる。
「こんなことで困ってるんだ」「こんなものがあったのか」「こんなものがあったらよさそうだ」「これ深堀りしたら面白くなりそう」そういう目で情報に向き合える。
ちょっと長く没頭してしまっても、「企画を考えるため」と思えば罪悪感はなくなる。
ただあまり時間をかけても仕方ないので、一応10分以内に切り上げることを目標にして、2、3個は思いついたものや、面白そうなネタをメモするようにはしている。
朝一度この時間を作っておくと、日中もなにかを見た瞬間に「これ面白いかも」ってメモする習慣ができる。
企画を探す、面白そうなものを探すセンサーのスイッチが入った状態になる。
何を面白いと思ったのか、なにが気になるのか、その一言もメモと一緒に添えておく。
企画の形にならなくてもその気づきはすごくあとで役に立つ。
あとで見返したときに、ひと月の間、何を面白がっていたかわかる。
ちなみに書き出すのはアイデアは本当にくだらないことでいい。
ときどき雷に打たれたようなすごい思いつきがあったりもする。
そんな日は朝のテンションが爆上がりする。
(あとで見返すとそうでもなかったりもするけど)
そのメモを月に1回見直して、気になるものを拾い上げれば5つくらいは「企画になりそうな」ものが見つけられる。
少なくても「何も思いつかない」状態は確実にこれでなくなる。

こうするようになってから「企画を提出する」が何てことないものになった。

「ついでにやる」これが実は大きい。

そのためには「セット」にすることだ。
この魔法の効果は絶大だ。

わたしの場合、小さくなにかをはじめるときは、「何かとセットにできないかな?」って考えるようにしている。

ちょっとハードルの高い習慣だけど、「ブログを毎日書く」+「写真を1枚現像する」というのもセットにした考え方。もう7年半、毎日続いている。

くだらないことだと「歯磨きをする」と「ウマ娘をプレイする」のセット。
朝の歯磨きをするときはウマ娘を遊ぶと決めている。
毎日の報酬をもらってルーティンのレースをこなして、育成をほんの少し進めるだけだけど、朝の歯磨きは必ずやるので、ゲームのやり忘れがなくなった。
タイマー付きの電動歯ブラシにしたので、ゲームをやりすぎることもない。

そういうセットを作る。

この考え方はあらゆることに通用する。
ハードルの高いことには「ついで」感がでるように何かをセットする。

続けたい「小さな習慣」があったら、何とセットにするかを考えること。
これを最初に考えるとすごく楽になるし、勝手に続いていく。

わたしは毎朝、その「小さな習慣」をつなげて自然なルーティンを作っている。

起きたら、水を一杯飲む、窓を開けて外に出る、写真を撮る、その写真をインスタに上げる、気温を当てるクイズをする、手を合わせて昨日に感謝、今日に挨拶、深呼吸する、ストレッチする、部屋に戻る、体温計で体温を計る、体温を記録する、SNSとネットのニュースをチェック、企画の種を探してメモ、5分瞑想、スマホゲームをやりながら仕事部屋へ行き、仕事開始

これはわたしの起きてからだいたい20分くらいでやってるルーティーン。

この流れを毎日続けている。
流れにすることでよりラクに続くようになる。
次、次、と進んでいろいろ考えずに色んなことが終わっていく。

そしてじつはこれ「仕事に向き合う」ためのステップになってる。
「仕事する」といういちばんハードルの高いところにベストコンディションで自分をもっていくために、このステップアップがすごく重要になってくる。
一応、すべてに意味がある。
最初は意図してなかったけど、やっていくうちに意味が見つかったものもある。
自分にしかわからないけど、確実に効果のあるプログラム。
この仕組みを自分で考えて、プログラムしていくのは実に楽しい。
足したり引いたりルーティーンはいつも更新している。
実験しながら調整していく。

本を読んだりして「あ、こういう習慣いいな」と思ったら、いちばん簡単な「小さな習慣」の形に変換して一回やってみる。
本に書いてることをそのままやるんじゃなくて、自分なりのやり方に変換する。
そして、何と組み合わせたらいいかを考える。
「朝の気温を当てる」というのも、感性を磨く簡単な習慣として本に書かれていたことだった。
簡単そうでいいなと思ってやることにした。
外に出て写真を撮るという習慣にこれを組み合わせた。
スマホで写真を撮ってインスタにアップする。
ちょうど手元にスマホがある。
そのままメモアプリを開いて日付と予想気温を書き込む。
スマホ画面をスワイプさると、実際の気温がわかるので、それで答え合わせをする。
10秒弱で終わることだから何の負担もない。
9ヶ月くらいやってるけど、もうほとんど自動的にやってる。
そしていま何度くらいなのか、誤差1度くらいの正確さで当たるようになっている。
昨日と比べて今日はどうなのか、肌で感じるための習慣だと思っている。
昨日と今日は違うことを肌で知るのだ。
改めて「今日」を感じるための時間。
そのための「気温当て」なのだなと、続けてみてわかった。

「小さな習慣」を「点」ではなく、つなげて「線」として考える。

やることなんてくだらないことでも何でもいい。
スマホゲームをするのなんか、はっきり言ってどうでもいい。
でも流れの中に組み込むことで、それなりに意味も生まれる。
毎日、忘れずに起動する。
忘れずに報酬を受け取る。
そしてフレンドにギフトを贈る。
ギブとテイクの小さな習慣と思っている。

一つだと小さすぎて忘れそうなことも、セットにすれば忘れずに持続していくし、流れを作ると、それはより持続しやすくなる。
そして新しいことがはじめやすくなる。
新しくはじめる小さな習慣を、いまある小さな習慣の間にそっとまぎれこませる。
そうやって流れを更新しつつ、少しずつ毎日の習慣を変化させていく。

そのために無理のない範囲でひとつずつを小さくしていくのが大事。
無理してやりすぎると続かなくなる。
やってみてこれはちょっと面倒だなとか、毎日やるのは苦しいな思ったら、やめるか、もっと簡単な方法に変換して考える。
無理して続けようとすると結局続かなくなる。
続けられる範囲で、できることを毎日繰り返していく。
足したり引いたりしながら自分なりのルーティーンを組み立てていく。

「小さな習慣」を無理なく続けるシンプルな発想。
それは「セットにして考える」ことだ。
そしてそのセットをいくつかつなげて「流れを作る」ことでより続くようになる。


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