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原始反射(中脳レベル編)

6月20日と6月23日の記事で、原始反射について書かせていただいた。

毎回書かせていただいているか、原始反射の説明はインターネットを調べればたくさん出てくるし、凄く分かりやすく説明している。

ので、わざわざ触れる必要もないように感じるが、調べてみると驚愕した。

めちゃくちゃある。さらに中枢レベルまで分類されている。

今回は中脳レベルのみを取り扱おうと思う。

原始反射を知ることで、乳幼児との関わりのなかで『あれ、これ何とか反射じゃないのかな。』等新しい発見だったり、理解の深まりに繋がっていけば嬉しい。それでは書いていく。


中脳とは

中脳には視覚・聴覚・体の平衡・姿勢反射に関する中枢がある。

覚え方としては、『中止、隊長の姿勢』という思え方がある。

『中脳 働き』で検索すればすぐに見つかると思うので参考にしてほしい。


パラシュート反射


防御的に手足を伸ばして頭を保護したり,支持して姿勢を安定させようと働く。

抱き上げた子どもの体を支えて下方に落下、あるいは座位で前、側方(横)、後ろに倒すと、両手を伸ばし、手を開いて体を支える。

下方では、6 ヵ月ごろ、前方は6~7 ヵ 月ごろ、 側方は7~8ヵ 月ごろ, 後方は9~10 ヵ月ごろで現れて生涯継続する。


頸部立ち直り反応

仰向けの子どもの頭を一方に向けると,頸部とその周辺筋肉の身体状態を伝えるセンサーのような役割である固有感覚受容器が刺激させて、肩,体幹,腰部がその方向に全体が回転してしまう。

固有感覚受容器筋・腱・関節・内耳にあり、筋の収縮の程度・腱にかかる張っぱる力・関節の位置・頭部の傾きや位置などの固有感覚と呼ばれる感覚の情報を検出する受容器のことである。

体を頭と同じ方向に保持するのに役立つ。

4~6 ヵ月に出現し,5歳まで



体の立ち直り反応


①頭に働く体の立ち直り反応 


体の一部が体重や重力により圧を感じることができる身体表面(支持面)に触わることで,固有感覚受容器(頸の立ち直り反応で説明),触覚の刺激を受け取る器官である触覚受容器からの刺激によって,頭部の位置が正常位に戻る。

4~6 ヵ月に出現し,5歳まで


②体に働く体の立ち直り反応


体と体重や重力により圧を感じることができる身体表面(支持面)の接触により引き起こされ,体に加わったねじれを元の位置に戻して,体の対称性を保つように立ち直る。


4~6 ヵ月に出現し,5歳まで


迷路性立ち直り反応


目隠しをした乳児を支えて,前後左右に方向に身体を傾けると,迷路(耳石)の働きにより頭がまっすぐに(垂直方向)に立ち直る。


腹這い・仰向け:3~5ヵ月に出現 

座る・立つ:6~7 ヵ月に出現し,5歳まで(生涯継続するとすることもある)



視覚性立ち直り反応(大脳皮質レベルとする場合もある)


視覚刺激により引き起こされ,頭部の位置を正常に保持する.視性の刺激が立ち直りに関与する。


腹這い:3 ヵ月  

座る,立つ:5~6 ヵ月に出現生涯継続する



ランドー反応


乳児の腹部を手掌で支えて水平にすると,頭を上げ、体幹をまっすぐにし,さらに足を伸ばす.3つの頭部の立ち直り反応すべての効果が合わさった反応.


第1相:頸部・体幹・四肢 軽く曲がる  

第1相:0~6週



第2相:頸部水平(重力の方向に働く水平な面),体幹・四肢 軽く曲がる   

第2相:7週~3・4 ヵ月



第3相:頸部 伸び挙がる,体幹 伸びる,四肢 伸びる傾向にある。

第3相:6 ヵ月から1~2歳で統合される



今回、中脳レベルの原始反射について書かせて頂いた。

前書かせていただいた反射より少し高度になってきていることが分かる。

後、大脳皮質レベルとその他の反射があるので、機会があれば書いていきたい。


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