プロダクトマネージャーのお仕事価格表(スキル・経験別の給与テーブル)

正社員だけでなくフリーランスでもプロダクトマネージャーとして仕事をする人が増えている中で、どれくらいの給与(報酬)、をもらうのが相場として正しいのか?を聞かれることが多くなってきました。

そこで、いち経営者として、プロダクト顧問をやっている者として、転職市場・副業市場でどれくらいが相場なのかをスキル・経験ごとにまとめてみました。

プロダクトマネージャーの給与レンジ(スキル経験別)

まず、プロダクトマネージャーは経験年次ごとに以下のような分類ができます。

  1. CPO(経営者レイヤー)

  2. シニア・プロダクトマネージャー(7〜10年)

  3. ミドル・プロダクトマネージャー(3〜6年)

  4. アソシエイト・プロダクトマネージャー(新卒〜3年未満)

もっと細かく分けられるのですが、分かりやすさ重視でいったん4つで定義します。それぞれのレイヤーで、どういう仕事と、どれくらいの報酬があるかを解説していきます。

1. CPO(プロダクト顧問)

  • 年収目安:1000〜2000万円(時給単価1万円〜)

  • 仕事内容

    • 事業開発・戦略立案

    • プロダクト戦略立案

    • プロダクト全体マネジメント

    • 部下育成

    • 採用

  • 採用難易度:SSS(ほぼ不可能)

まず最初、プロダクトマネージャーの最終到達点であるCPOからです。CPOはプロダクトマネージャーのスキルだけでなく、戦略を考えること、事業開発としてビジネス・オペレーション(セールスやマーケティング、CSなど全体)を巻き込んだ協働が求められます。

多くの企業がCPOレイヤーの人を採用したがりますが、はっきり言って日本でCPOを担えるレイヤーの人はほとんどいませんし、できる人は今いる企業が手放しません。なのでコネも人脈もない場合、採用することはほとんど不可能と思ったほうが良いでしょう。

現実的な解決策として、CPOをやっている人に副業でプロダクト顧問になってもらうことから始めることをおすすめします。

また、CPOは事業開発をやることも責任に含まれますが、逆に言えばCPOレイヤーでないプロダクトマネージャーに事業開発をやらせるのはおすすめできません。例えば、新規事業開発をプロダクトマネージャーというポジションで募集している企業は多いのですが、これはお互いにとってミスマッチになります。事業開発をやりたいなら、それ専用のポジションで採用してください。

お金の話になると、このレイヤーになると年収1000万円でも少ないくらいです。むしろお金で採用できたらラッキーなくらいに考えましょう。市場にほとんど存在しないので、出会えたら絶対に手放してはだめです。


2. シニア・プロダクトマネージャー

  • 年収目安:800〜1000万円(時給単価8000円〜)

  • 仕事内容

    • プロダクト戦略立案

    • プロダクト全体マネジメント

    • 開発チーム・マネジメント

    • 部下育成

    • (一部)PRD作成など要件定義

  • 採用難易度:S(かなり難しい)

現場のプロダクトマネージャーとしてはトップレイヤーになるのがシニア・プロダクトマネージャーです。年次としては10年以上が目安で、昔webディレクターをやっていた人に多いのが特徴。プロダクトマネージャーだけで10年のキャリアがある人はほとんどいない(まだそんな昔から認知されていない)ので、このレイヤーにいる人はかなり数が少なく採用するのはかなり大変です。

このレイヤーになると、プロダクトの1つずつの機能を考えるよりも、後輩プロダクトマネージャーの育成や開発チーム全体がうまく回るようなマネジメントが求められます。組織規模としてはプロダクトマネージャーが5名以上、エンジニアが100名以上いる場合にバリューを発揮しやすいでしょう。逆に言えば、小規模な開発組織であればあまり必要性がないポジションでもあります。

このレイヤーの人であれば、0からプロダクトを作って大きくする、ビジネス戦略を考えるなど事業開発レイヤーの仕事経験があるとCPOになる道が拓かれやすくなりますので、転職や独立ではそういったスキルを身に付けられると楽しく仕事がしやすくなりやすいのでおすすめです。


3. ミドル・プロダクトマネージャー

  • 年収目安:600〜800万円(時給単価5000円〜)

  • 仕事内容

    • プロダクトの方向性を決定

    • プロダクト全体マネジメント

    • 開発チーム・マネジメント

    • PRD作成など要件定義

    • ユーザーヒアリング

  • 採用難易度:A(難しい)

一般的に転職市場でプロダクトマネージャーを採用する場合、このレイヤーのことを指していることがほとんどで、実務経験は3年以上あり、1人でもある程度プロダクトマネージャーとしてバリューを発揮できるスキルを持った人のことを指しています。このレイヤーであれば企業に就職でも起業でも困ることはなく、現場のプロダクトマネージャーとしてバリバリ活躍していけるでしょう。

仕事としてメインになるのは開発の優先順位付け、何の機能を実装するか決める、要件定義、ユーザーヒアリングなどが主になります。実際にお客様に会い、課題を特定し、機能を実装するという王道のプロダクトマネージャーの仕事を進めていくことが多いです。


4. ジュニア・プロダクトマネージャー

  • 年収目安:400〜600万円(時給単価3000円〜)

  • 仕事内容

    • プロダクトの方向性を決定サポート

    • PRD作成など要件定義

    • ユーザーヒアリング

  • 採用難易度:A(難しい)

未経験〜プロダクトマネージャーになって数年経過したくらいのプロダクトマネージャーです。未経験も含まれるので、新卒でプロダクトが強い会社に入る場合もここに含まれます。最近は新卒でプロダクトマネージャーを募集する大企業も増えているので、未経験でチャレンジしやすくなっていますね。ただ、プロダクトマネージャーになりたいと思う人の絶対数がまだ多くないため、採用難易度が高いことには変わりありません。

主な仕事はミドル・プロダクトマネージャーに付いて仕事を推進・サポートをすることです。自分1人で仕事がまわせるようになることを目的にすると良いでしょう。

おわりに:プロダクトマネージャーの方はPM Clubへどうぞ

プロダクトマネージャーは日本内でもまだ認知が企業によって大きく変わることが多く、転職するときなど企業からの無茶振りも多いです。そんな時は、自分で相場観を持って対応しなければならないので今回の記事を参考にして、不当な扱いをされないように対策し楽しく仕事をしてもらえたら嬉しいです!

プロダクトマネージャーのスキルをもっと磨きたいという方は、PM Clubへどうぞ。みんなでワイワイとスキルを磨きあっております。

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