見出し画像

マーケティングとは顧客の価値を追求することなり

マーケティングという分野があります。
世間一般としては、広告や販売促進活動がイメージとして定着しているかもしれません。

営業は売ること。
マーケティングは売れるようにすること。

マーケティングは営業と一緒に考えられることもありますが、根本的には大きく違います。

毎年多数のビジネス書が出版されています。
その中にマーケティングの本も多数あります。
特に昨今ではインスタグラムやⅩ(旧ツイッター)などのSNSの展開や広告が活況であることから、SNSの取り組みもマーケティングの一環として多数出版されています。

私がマーケティングに興味を持ったのは2011年2月のある日のこと。
その日、当時勤めていた会社で翌年の戦略発表を行う全社会議が開催され、現場リーダーとして参加しておりました。

そこに一人の方が登壇されます。
どうやらマーケティング部長とのこと。
その方の存在を全く知りませんでしたが、とにかく話がものすごく面白くて、一瞬で惹き込まれました。

その方は、後々日本のビジネスシーンで有名になるプロのマーケターでした。

話の内容はもとより、情熱もあり、話し方も熱がこもっているので「会社をこうやって盛り上げていくんだ!」という思いがひしひしと伝わってきました。

そして思ったのです。
「マーケティングって面白そう。」

私は、会議が終わってからすぐさま、とあるマーケティングの本を購入しました。

佐藤義典さんというマーケターの「新人OL つぶれかけの会社をまかされる」という本でした。

倒産寸前のイタリアンレストレランを託された一人の新人女性社員が、
親戚のマーケターからマーケティングを学んで自分が売っているモノの「価値」に気づき、店舗の立て直しを図っていく。。。
物語を通してマーケティング理論を学べる内容でした。

この本がものすごく面白くて、更にマーケティングに魅了され、一気に佐藤義典さんのファンになりました。
その後佐藤さんの書籍を何冊も買い、メルマガも登録。
有料メルマガも登録し、学んだ内容を自分でまとめるなど、ともかく自分なりにマーケティングを学んでいきました。

佐藤さんが本の中で一貫して主張されているのは、顧客の「ベネフィット(価値)」を追求することの大切さです。
佐藤さんのホームページの中に、次のような記載があります。

※ストラテジー&タクティクス株式会社のホームページより

お客様があなたの商品を買うのは、商品自体が欲しいのではありません。商品がお客様にもたらす何か良いこと、それを買っているのです。

ドリルを買うのは、ドリルという器具ではなく、穴が欲しい

コーヒーを飲むのは、黒くて苦い液体ではなく、リラックスや眠気覚ましが欲しい

高級車を買うのは、1t の精密機械ではなく、見栄がはりたい

ゴルフクラブを新調するのは、金属の棒が欲しいのではなく、飛距離や良いスコアが欲しい

お客様は、あなたの商品が欲しいわけではなく、自分にとって良いことが欲しい。当たり前のことですが、ついつい忘れがちなことです。

つまり、これが先ほど申し上げた、「お客様に価値を提供してお金をいただく」の、「価値を提供」という部分です。

「穴」「リラックス」「見栄」「スコア」がそれぞれ価値なのですね。

(以上、抜粋)

この「ベネフィット」という考え方がとても新鮮で、自分なりに身のまわりの色んなものにこの言葉をあてはめてマーケティングの学びを進めていきました。

マーケィング=顧客の価値の追求
この考え方は今ではかなり浸透していますが、2011年の当時は今ほど認知されていなかったかもしれません。

価値を考えることはとても大切です。

私は施設運営、組織構築、仕事の仕組みづくりを教えることを生業にしています。
その中で、
「自分の仕事が顧客に直接サービスや商品を提供するものでなかったとしても、自分たちのチームの顧客は誰かを考えよう。その人たちの仕事をより良くするとともに、その人たちから信頼される自分たちになろう。」
と教えています。

仕事は、
誰のために役立つのか、自分たちは何のために存在するのか
を考えることで、生み出す価値やパフォーマンスが大きく変わっていきます。

マーケテイングに強く興味を持ちつつ、一時はマーケターになることを夢見ながら結局別の分野の仕事をしていますが、マーケティングの「顧客の価値を追求する」姿勢は今の自分を作り上げている根幹の一つとなっています。

「新人OL つぶれかけの会社をまかされる」は廃版となったようですが、その本の前身である「ドリルを売るには穴を売れ」はアマゾンや書店で手に取っていただけると思います。

物を売りたい!
会社の業績をあげたい!
いい仕事をできるようになりたい!

そんな思いが芽生えた際は、ぜひ一度マーケティングに触れていただければと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?