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尺八が上達するにつれ

尺八を(ほぼ)毎日吹いています。

本当に本当に心から下手なのですが(強調)、大好きです。
毎日吹いていると、下手なりに上達はしていくもので、気にすることが少しずつ高次なものになっていくことがわかります。

音が出ない、楽譜が読めない、リズムがわからない、音がきれいじゃない、乙甲(おつかん:音の高低)が吹き分けられない、息が続かない、息継ぎの場所がわからない、音がスラーでつながらない、情感が込められない、音の強弱をコントロールできない、etc...

どれ一つとして現時点で解決したものはないのですが、それでも気にせずに意識せずにできることが増えてきました。音が(きれいではないにしても)普通に出るようになり、楽譜もリズムもまぁまぁ読めるようになると、それだけで頭の中で考えなければいけないことが3つ減りますから、他のことだけ考えればよくなります。意識することが減りますから、演奏している途中にパニックになり辛くなりました。

上達するということは、経験によって意識せずにできることが増えていくことと≒(ニアリーイコール)だと感じています。そして、おそらく上達は螺旋階段状にループを重ねる形で行われるのだろうなと感じています。音が出ないという課題は今は出ていると思っていても他の課題を攻略した先にいずれまた充分に出ていないと感じる時がくるという確信があります。つまり終わりがないということです。だから一生遊べる趣味だと言えるのかもしれません。

経験が大抵のことを解決するということ、同時に最終解決が得られる瞬間はこないということ。尺八がそういうことを教えてくれています。

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