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読書感想 - 「人生は攻略できる」 橘玲

感想

先日の note にも書いた facebook の「いいね!」の傾向だけから人のキャラクター傾向をつかむたった六つの指標とその判定テストが一番の収穫。

基本的に10代後半から20代の若者向けに書かれている本なので40歳の私からすると「もう20年早く出会えていたらなぁ」感はある。しかし、いつ出会おうと今後はそうするしかないわな〜的なことが書かれているので、遅きに失したとしてもやるしかない感。

筆者からみる世界観においては、会社員という働き方はもう絶滅危惧種で、今後はありえないようなのだけど、私自身の肌感としては、まだまだ日本人にとってフリーエージェントでプロジェクト単位で働くというスタイルは定着に至っていないように思う。

だからこそ「少ないものには価値がある」の市場原理から言って、フリーエージェントで動く方がおいしいという筆者の主張なわけだけど。日本人って「自由に生きましょう」ということもみんなで一緒にやらないとできない奇習のある人達なので、フリーエージェントの働き方に変わったとしても、みんながそうするようになってしまい、その旨味は得られないような。。。(その状況下では会社員の方が希少価値があるだろうし)。

ところで、この本は Kindle でなく紙で買ったのだけど、私は本に書き込みができない性質なので心にとまった箇所が思い出せない罠が。。。 私はやっぱり Kindle 派。

その他、心にとまったセンテンス

お金が大事なのは、君をお金から自由にしてくれるからだ。

ひとを「身分」で差別してはいけないというのは、近代市民社会のもっとも重要な約束事だ。ところが、日本の会社は、社員を「正規」と「非正規」という身分に分けている。(中略)ところが日本には、「正社員の身分をどんなことをしてでも守れ!」と主張するひとがものすごくたくさんいて、彼らが「リベラル」を自称している。日本の労働組合は正社員の既得権を守るための団体で、ついこのあいだまで「同一価値労働同一賃金」を唱えていた。正社員と非正規では同じ仕事をしていても労働の「価値」、すなわち人間としての価値がちがうのだから、格差は当然だというのだ。さすがに最近はこんなグロテスクなことはいわなくなったが、こういうひとはけっきょく差別を容認しているのだ

「100倍の法則」をひとことでいうと、「加害は100分の1に、被害は100倍に評価する」になる。これはヒトの本性なので、加害や被害の当事者がそれを客観的に知ることはぜったいにできない。

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