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ネーミングは超重要。ネーミングはその人のセンスが一番でるところ。

マーケティングやブランディングのワークショップをする際や、企業や地域のプロジェクトをご一緒させていただく際に、私はとりわけ「ネーミングの重要性」を強調する節があります。


それはなぜなら付けた名前がそのプロダクトやブランドの「未来を決めてしまう」と思っているからです。


2年ほど前のワイドショーで、クリエイターで漫画家のみうらじゅんさんが「覚せい剤」の呼び名について持論を展開する場面がありました。


みうらさん曰く、「覚せい」という言葉がかっこ良すぎるからよくないと。もっとネーミングをダサくすればみんな使わなくなるということだった。


そこで出てきた呼称が「おならプープー剤」。

真面目にそう言っていたのを今でも覚えています。


覚せい剤を、今日から「おならプープー剤」という呼び名にして、あらゆるメディアが色々なところで言ったら、バカらしくて覚せい剤やらなくなりますよ。

ちなみに、「暴走族」もかっこ良すぎるから「おならプープー族」にしてしまえばいい。

みうらさんは、こう言っていました。


ワイドショーをたまたま見ていた私は「確かに!」とつい膝を打ってしまい、名前の重要性をあらためて認識することとなりました。


古くから「名は体を表す」と言われているように、中身はどうしても名前に引っ張られます。

思うに、ここには主従の関係がはっきりとあると思います

といったようなことから「ネーミングは超重要」と色んなところでよく言っているのです。


そして、これに加えて「その人のセンスはネーミングに一番でる」という持論もあわせて伝えることが多いです。


つい最近もこれを実感することがありました。


今ワイドショーを観れば、先日亡くなられた「ジャニー喜多川さん」の話題で持ちきりです。

その中で、ジャニー喜多川さんがプロデューサーとして「独特のネーミングセンス」を持っていたという話を耳にしました。


ジャニーズファンの方からすれば「当然知っている」ことかもしれませんが、私からしたら初めて知るものばかりで本当に目から鱗でした。


SMAP

「Sports Music Assemble People」をつなげた造語。スポーツと音楽を融合する人々という意味。

TOKIO

東京から世界へ羽ばたいてほしいという願いを込めて

V6

バレーボールワールドカップのイメージキャラクターとして結成。Volleyball、Victoryなどの意味を込めた「V」と人数の「6」から。

KinKi Kids

ジャニーズ初の近畿地方出身のグループであることから。

漢字という名前ということが先に決まっていた。「頂点に立つ」という意味も込めてあいうえお順でもアルファベット順でも最初にくる「あ」から始まる。

NEWS

「North、East、West、South」の頭文字で「東西南北にニュースを発信する」という意味。

KAT-TUN

メンバーの頭文字をつなげ、漫画(カートゥーン)のように次々と面白いものが飛び出す、という意味を込めて。

Hey!Say!JUMP

平成の時代をジャンプする(羽ばたく)という意味。

Kis−My−Ft2

7人のイニシャルに加え、タップダンサーのグレゴリー・ハインズが尊敬するサミー・デイビス・ジュニアの靴にキスをしたという逸話を基に、そういうグループに育ってほしいという深い意味を込めて

Sexy Zone

マイケル・ジャクソンのセクシーさをイメージ

A.B.C−Z

メンバーがアクロバットを得意としていたため。「Acrobat Boys Club」の略。「ABCからZまで」という意味も込めて。


「KinKi Kids」や「関ジャニ∞」に関しては例外になってしまうということですが、グループ名の由来を見ていくと、

これから先、メンバーをどんな風にプロデュースしていくのかを決めている」のがわかります。


その番組では「このネーミングにこそジャニーさんの独特のセンスが宿っている」と紹介されていました。


正直言うと、どのネーミングにしても最初は「ダサい」と感じてしまいます。

これはきっと私だけではないでしょう。

でも、後からなぜか親しみやすさが生まれ、かっこよく感じるようになってくるから不思議なんです。

あらためてジャニーさんの凄さを感じました。


人が持っている「センス」というものは、「今現在の思考」よりも「未来の思考」に現れ、「近い未来」よりも「遠い未来」の思考に強く現れてくると私は思います。


「ネーミング」が未来を決め、「センス」はその人の未来の思考に出るのです。


「名前」というのは、将来どうなって欲しいかという願いを込めて付けられることが多いです。

だからこそ、ネーミングはその人のセンスが一番出るところなのだと思います。こういうロジックです。


最近、Twitterで「renacnatta(レナクナッタ)」というブランドに出会いました。

これは日本の着物とイタリアンシルクのデッドストックを組み合わせたリバーシブルスカート専門のブランドです。


ブランドを手がけているのは大河内さんという女性の方。

まだお若いのに素晴らしい才能だと感じました。

このブランドの存在を知ると同時に、ちょっと変わった「ブランドネーム」の由来も知ることができました。

ブランド名の"renacnatta"(レナクナッタ)は使われなくなった・着られなくなった生地を用いていることに由来します。

なので私が用いるべき生地は「使われなくなったデッドストック生地だけ。」と考えていましたが、そうではなくて、作れなくなった生地も使えるのではないかと。

例えば需要がなくなりつつあって生産が先細りになっている工場でこの先も作り続けることができるか危うい生地など。

そういった生地を扱えるようになったら、今までのレナクナッタでは何十年も前に作られた生地の使用が多かったため作り手が見えない場合が多かったですが、スカートの生地の生産背景も感じてもらえるようなスカートも展開していける。

ブランドネームの由来を知った瞬間に心が動きました。

素晴らしいセンスでこれは好感を持たざるを得ない、とっても良いと。


事業の内容はこれからの時代をよく捉えていると思いますし、それでいて日本とイタリアのハイブリットで独自性もしっかり確保しています。


コンセプトの構築から、ネーミングセンスが本当に素晴らしいので、事業もこれから順調に伸びていくのではないでしょうか。

私はそんな気がしています。


こないだTwitterのTLを見ていたらこんなツイートが流れてきました。

コンセプトやストーリーが氾濫しすぎた結果、疲れてしまったという内容です。

これは本当にそうだと思うし、近いうちこの未来が来るのはなんとなく予想はついていました。


この先、こうした意見が今よりも更に増えてくることを考えても、やっぱり「ネーミング」は重要なのだと私は思います。

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