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道東旅行記 ③ (釧路→網走)

2022年9月30日、本旅行も3日目。
朝5時台起きの少々しんどい日々が続いていたが、今日乗る最初の列車は接続するバスとの兼ね合いで8:57 発と遅め。

ホテルでぐっすり寝ていても良いが、せっかくなので釧路の名所である和商市場に行くことにした。

釧路

釧路駅

とその前に、昨日買い忘れていた釧路駅の北の大地の入場券とお土産を釧路駅で購入。

勿論列車に乗る前に買っても良いが、みどりの窓口は話の通じにくいお年寄りが並んでいたりすると思わぬ足止めを喰らってしまう事もある。後回しにせず余裕があるうちに買っておくことに。

和商市場

自分で好きなネタを購入して海鮮丼を作れる勝手丼が有名な和商市場。
営業開始は8時だが、既に店は空いているようで客も何人か入っていたので私も後に続く。

市場内にはお米を売っている場所があり、そこに買ったネタを乗せていく仕組みになっている。
まだ8時前だったので一応「もうやっていますか?」と聞くと「やってるよ」と笑われてしまった。

ネタを売っている店では釧路産の物は分かりやすくシールが貼ってあり、旅行者に優しい。
私の好きなサーモンを乗せた後は、店員さんに勧められるがままにどんどん乗せていった。

朝食なのでご飯は少なめにしたのだが、ネタは結構乗せてしまった。
小サイズのご飯が180円で、ネタは合計1,200円程度だった気がする。
安いとは言えないが、釧路産の魚を自分の好きなように選べるという点では中々良い値段ではないだろうか。
単純にネタを選んでいるだけでも楽しい。

食べ終わった後は市場内をうろうろしていたが、少しでも立ち止まると店員さんがやってきて話しかけられるので大変だ。
勝手丼のネタを提供している店は何箇所かあるようで見物していると、店員さんからまずご飯を買うように言われた。
もう朝食は済ませたことを伝えると「じゃあ刺身だけでも良いよ」とのこと。
正直お腹は減ってなかったが、押し負けて刺身だけ頂くことにしてしまった。

釧路産の中トロやあまり一般には出回らないという珍しい魚(名前は忘れてしまった)を購入。本当かどうかは知らないが…。
図らずも満腹になってしまったが、釧路の魚を堪能できたので良しとする。

朝食を済ませたら釧路駅へ戻る。駅にはかつての優等列車などで使われていたヘッドマークが解説とともに飾られていた。

釧網本線①

乗車する快速しれとこ摩周号。
北海道の列車は入線してくるのが早いので、座席を確保したければ早めに駅で待つ必要がある。
昨日の快速ノサップ号とは異なりヘッドマークが用意されている。
まずはこの列車で摩周駅に向かう。

塘路駅

釧路駅を出発して約30分後、塘路駅に停車。
くしろ湿原ノロッコ号の終点にもなっている。

この付近では車窓から釧路湿原を眺められる。
釧路湿原へは摩周湖を訪問した後訪れる。

茅沼駅

塘路駅の隣の茅沼駅はタンチョウヅルが見られることで有名らしい。
へぇ~と思っていると、この直後に2羽のタンチョウを見かけた。
咄嗟のことで写真を撮れなかったのが悔やまれる。

茅沼駅を抜けると北海道らしい景色が。

摩周

摩周駅

10:11 摩周駅に到着。
釧路湿原駅で降りる人が多いと思っていたが、摩周駅で降りる人の方が多いように思われた。
乗り継ぎの摩周湖行のバスまでは20分程あるので、その内に北の大地の入場券を購入する。

摩周湖第一展望台

バスに乗車して25分、弟子屈の市街を抜けて山を登り展望台に到着。
車内では自動放送で周辺の案内が為されていた。

展望台は市街よりも風が強く、かなり寒かった。
個人的には思っていたよりもはっきりと湖が見えていたが、バスの運転手的にはあまりよく見えていない方だったらしい。

約30分の滞在後、折り返しのバスで摩周駅に戻る。
戻る時間になると天気が良くなってきたのが少し残念だった。
今度は冬にでも来てみたい。

駅での待ち時間で、釧路駅で購入したかき弁当を食べる。

駅名標

隣駅表示が訂正されている。
2020年3月までは南弟子屈駅があったらしい。
摩周駅もかつては弟子屈駅という名前だっが、全国的に知名度のある摩周湖の名前を付けた方が良いのでは、と1990年に改称されたらしい。

阿寒摩周国立公園の山々が見える摩周駅。

先程と同じく快速しれとこ摩周号で、続いて釧路湿原に向かう。

釧路湿原

釧路湿原駅

約1時間の乗車後、釧路湿原駅に到着。
板張りの簡素なホームに対して、かなり立派な駅舎がある。

ここから釧路湿原の有名な展望台である細岡展望台までは急な階段を登ったうえでもう少し歩く必要があり、15分程かかる。

階段を登りきると、細岡ビジターズラウンジが見えてくる。
釧路湿原駅は無人駅だが、ここで北の大地の入場券が販売されているので立ち寄って購入する。
中には落ち着いた雰囲気の休憩スペースや、お土産やアイスを売っている売店があった。

ビジターズラウンジから歩くこと数分、細岡展望台に到着。
道中は木が生い茂っていて何も見えなかったが、展望台に入っていくと段々と広大な湿原が見えてくる。
正直既に車内から湿原は見ていたしあまり期待はしていなかったが想像以上に感動した。
次の列車までの時間は先程のビジターズラウンジで過ごそうと思っていたが、他の観光客が来るまでずっと湿原を眺めていた。

この後は再び釧網本線に乗車して今日の目的地である網走に向かうが、3時間弱の長時間乗車になる為、座れるように早めに駅まで戻る。

釧路湿原駅

網走行の列車到着10分前には展望台から戻ってきた人が並び始めた。
やってきた列車もそれなりの混雑で、クロスシートに座ることは出来なかった。

釧網本線②

川湯温泉駅

先程訪れた摩周駅を超えて釧網本線の未乗区間へ。
川湯温泉駅はその名の通り川湯温泉の最寄り駅であり、摩周湖や屈斜路湖、硫黄山も近い。
この辺りで乗客が減り、進行方向右手のクロスシートが空いたので移動した。

お腹が空いたので摩周湖の売店で気になって購入した「まりもようかん」を車内で食べる。
針で刺すことでようかんの外側の包装を破るという変わったお菓子だ。

札弦駅

釧路総合振興局とオホーツク総合振興局を隔てる野上峠を越える。

斜里岳

車窓右手に立派な斜里岳が見えてくる。

清里町駅

清里町駅は山梨にある清里駅と区別するために駅名に「町」が入っているらしい。

知床斜里駅

世界遺産である知床への玄関口となっている知床斜里駅。
それなりに乗降客がいるようだ。

オホーツク海

知床斜里駅を抜けるとオホーツク海が目前に迫ってくる。

網走

網走駅

17:17 網走駅に到着。

オホーツク4号

札幌行の特急オホーツクと接続しているようで、釧網本線の列車から下車した人が何人か乗車していった。

使用されているキハ183系は老朽化が著しく、塗装が剥がれ落ちている。

駅構内には優等列車のヘッドマークを模したものが飾られている。

網走駅

網走駅と言えばこの縦書きの看板。
真偽のほどは定かではないが、網走刑務所を出た受刑者が網走駅を利用して故郷に帰っていくため、受刑者が横道に逸れないようにと縦書きになっているらしい。

今日は駅前の東横インに宿泊する。
釧網本線の列車から下車した人の多くも同じく東横インに泊まるようで、チェックインの受付に行列が出来ていた。

この後は18:54 発の釧網本線の列車に再び乗車し、北浜駅を訪問する予定だ。
それまでまだ時間があるので、網走で有名らしいラーメン屋に向かう。

網走駅から歩いて15分程で到着。
網走の繁華街は駅から少し離れている。

人通りが少ないながらも店内にはそれなりに客が入っており、人気店であることが窺えた。
普段こういったこってりしたラーメンは食べないので新鮮に感じ美味しかった。

商店街を通って駅に戻る。
勿論夜だからというのもあるが、シャッターが下りている店が多く、歩いている人も殆どいない。
その中で網走で放送されているであろうラジオが流れており、物悲しさを感じた。

北浜駅

駅に到着後釧路行の列車に乗り込んだが、石北本線の列車が遅れているらしく、接続する当列車も12分程遅れるとのアナウンスがあった。
釧路からやってくる列車で網走に戻ってくる予定であり、北浜駅での滞在時間は20分しかないので予定が崩れないか心配になったが、予定よりも早く6分遅れで出発することが出来た。

発車時点でそこそこの乗客がいたが、網走市の中心地に近い桂台駅で多くの学生が乗り込んできて殆ど満員になった。
学生の話を盗み聞きしていると、網走市の高校には斜里町から通っている人も多いようだ。

北浜駅

予想外にも満員になってしまったので降りるのに苦労したが、15分で北浜駅に到着。
ホームに灯りはなく、駅名標もフラッシュを焚かないと全く見えなかった。

北浜駅

駅の外に出てみる。
すぐそばに国道が通っており交通量が多い為、秘境感は無いがなかなか良い駅舎だ。
停車場というカフェが併設されているため、その看板も掲げられている。

駅舎に掲げられたこの青い看板。
花咲線や釧網本線の駅でよく見られたが、趣があってすごい好きだ。

駅舎内は名刺などでびっしり覆われた異様な光景となっている。
この駅を訪れた人が貼っていくのが国鉄時代からの風習になっているようだ。
貼ってある名刺からどんな人がどこから訪れたのかを見るのも面白い。

北浜駅は展望台がついており、オホーツク海が近く流氷が見えることでも有名だ。
当然今は夜なので海は全く見えないが、暗闇の中から波の音だけが聞こえてくるのが少し怖い。

網走行の列車は数分遅れてやってきた。
定刻通り列車が来なかったときはヒヤッとしたが、無事網走駅に戻ってきた。

おまけ

ホテルに戻り、今日摩周湖で買った「森の雫」を飲んでみる。
道北に位置する美深町のお土産の白樺樹液から作られた飲料であり、美深に行ったときは是非飲んでみたいと思っていたが、何故か摩周湖で売られていた。
味は殆どしないが独特の後味があり、個人的にはあまり美味しくなかったが樹液を飲んでいるというのは変な感じがした。

宿泊している部屋からは網走駅がしっかり見える。

明日は新千歳空港に向かい、仙台に帰る予定だ。


4日目に続く・・・


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