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喜茶を訪れたくて

数年ぶりに上海へ。

今回上海に行ったら、まず行こうと決めていたお店があります。

喜茶 HEYTEA

クリームチーズティーが有名なドリンク店、喜茶です。小籠包でも火鍋でもなく、上海料理レストランでもなく、ドリンク店。

行きたかった理由

元は広東省にオープンしたお店が人気を呼び中国全土へ広がり、上海に出店した2017年当時、7時間待ちになったというこのドリンク店。スタバ等のコーヒーチェーン店やカフェ好きな私としては、無視できない存在です。そんなにも美味しいのかと、飲食店に長時間並べる文化は日本だけではなかったのかと、その人気のほどに興味を掻き立てられました。

そして、このお店を立ち上げたのは90後(1990年代生まれ世代)の若き青年という点も心惹かれました。一体どんなお店でチャイニーズドリームを現実のものとしたのか、自分の目と舌で味わってみたかったのです。

実店舗を訪れて

私は今回、2店舗訪れました。2店舗とも平日の午前中に行ったためか、注文とお会計のレジは全く並びませんでした。ただ、支払いを済ませてからドリンクを受け取るまでは30分ほど待ちました。店舗注文だけでなく、オンライン注文分のドリンクも並行して作っているため、時間がかかるようです。

ドリンクも今や店舗に直接並ばず、スマホアプリからの注文、決済が主流なのですね。

スタバを凌駕する勢いだと言われている中国で話題のコーヒーチェーン店、luckin coffe ラッキンコーヒーもスマホの専用アプリで注文、決済を済ますスタイルで支持されています。中国での生活におけるスマホ依存度の高さを思えば、それに合わせたビジネスが支持されるのは当然なのでしょう。

喜茶の店員さんの対応や店舗内装等は、好印象でした。私が注文したドリンク、四季春は上に乗っているチーズ味のクリームが中国茶に合っていて、甘さは調整無しの普通にしましたが、程良い甘みで口に合いました。フルーツティーの満杯紅柚は、味もさることながら、ピンクの色味に輪切りのグレープフルーツが透明カップから透けて見える可愛さ、正にSNS映えです。お馴染みのロゴも可愛く、若者や女性の受けが良くて網紅店(ネットで話題を呼ぶお店)なのも頷けます。

喜茶の創業者、聶雲宸は1992年生まれ。2012年に広東で小さな第1号店、皇茶をオープンします。自分のブランドを作りたいという志のもと、研究と試行錯誤を繰り返し、こだわりを持った商品作りをしていきます。ネットの拡散力も味方につけ中国全土へ店舗を増やし、現在はシンガポールにも出店、海外進出を果たしています。

喜茶のリピーターになるか

しかしながら、喜茶に類似のドリンク店は街中に幾つも存在します。店舗注文でも並ばずにもっと気軽に買えるお店は他にもあるのではないか、と考えていたところ、喜茶のお店にあった紙ナプキンに目が留まりました。アルファベットの文字が印字されています。

それを見た瞬間、私が喜茶のリピーターになることは確実となりました。

書かれていた言葉。

MAKE A DENT IN THE UNIVERSE

スティーブ・ジョブズがかつて語った有名なこの言葉。宇宙に凹みを作る。

喜茶の本社に入れば、LEDライトで照らされたこの言葉が目に飛び込んでくるそうです。喜茶の経営者は、宇宙に痕跡を残すくらい世界を変えてみせる、の哲学で喜茶を運営しているわけですね。

私個人としては、単なる味の良さやSNS映えの見た目、話題性だけではなく、この企業精神、そこにも対価を払いたい。

だって、1杯平均25元のドリンク越しに、チャイニーズドリームより更に大きな宇宙規模のビジネスを夢見させてくれるなんて、何とも贅沢ですよね?



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