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【仕事術】視聴者を夢中にさせる9つの要素

2000年代、『24 -TWENTY FOUR-』をきかっけに海外ドラマブームが起こりました。中でも『24 -TWENTY FOUR-』、『LOST』、『プリズン・ブレイク』は3大海外ドラマと呼ばれています。
ぼくも見事にハマりました。
その内、観て楽しむだけでなく「視聴者を夢中にさせる仕組み」を解き明かせないものかと、あれこれ調べ始めます。

しかし、ハリウッドの脚本テクニックを解説した本は、シナリオ制作のセオリーやノウハウを学べるものの、自分が求めている答えはありませんでした。
攻め方を変えて、経済行動学や心理学からアプローチしてみましたが、これらは人間の欲求について学べるものの、やはり自分が求めている答えは見つかりません。
思うような成果が得られないことに疲れ、いつのまにか答えを探さなくなりました。

月日は流れ、昨年(2018年)に再び「視聴者を夢中にさせる仕組み」の解明に乗り出しました。ただし、今回は既出の情報から答えを探すのではなく、幾つもの映画やドラマを見てきた自らの経験に基づき、自力で答えを導き出す方法をとります。
すると、あっさり自分の求めている答えにたどり着きました。
今回は、その答えをまとめてみました。

ストーリー構造を支える3つのポイント

ストリーリーの始まりから終わりまでには、基本となる構造が幾つかあります。
よく知られているのが、「起承転結」や「三幕構成」と言われるものです。
(これらストリーリー構造の説明は、ここでは割愛させていただきます)

まず、どんなストーリー構造であっても、押さえておくべき3つのポイントがあります。それは「スパイス」と「ドラマ」と「エンディング」です。

「スパイス」の役割

スパイスの役割は、ストーリーに刺激をもたらすことです。
ストーリー冒頭に用意すると、視聴者に関心を持たせる「ヒキ」となります。
ストーリー中盤に用意すると、物語の中だるみを解消または軽減できます。
クライマックスに用意すれば、盛り上がりを加速できます。

このスパイスの利かせ方が、ハリウッド作品は秀逸です。

そんなスパイスに用いられやすい要素が、「謎・秘密」「制限」「コントラスト・ギャプ」です。

謎・秘密の特徴

視聴者は、主人公たち直面する謎や秘密を共に解き明かそうとする気持ちになることで、登場人物への共感が高まります。そして真相に近づく過程を楽しみながら、真相が明かされる最後まで、目を離せなくなります。

制限の特徴

物語を進める上で避けられない、主人公に課せられた「縛り」です。この制限があることで、見慣れた日常にこれまで体験したことのない緊張感が生まれます。視聴者は、主人公がどうやってその制限をクリアするのか、見届けたくなります。

コントラスト・ギャプの特徴

日常とは異なる空間に主人公が追いやられたり。価値観や性格の異なる者同士が接触することでトラブルが生じたり。ある人物に表の顔と裏の顔があることを(主人公は知らないまま)視聴者だけが知ることになったり。善と悪が一触即発の状態になったりと、視聴者をハラハラさせる要素です。

「ドラマ」の役割とそこで用いられる3要素

物語は、主人公とその周囲にいる登場人物たちとの人間関係によって展開し、結末を迎えます。人間関係には、良好なものあれば、こじれたものもあります。視聴者にとって身近な人間関係であれば、どちらにも共感することができるでしょう。

とはいえ、ほとんどの視聴者には、気持ちよく楽しみたいという思いがあります。
そのため扱われるドラマの要素は「友情」「愛情」「家族」が中心となります。

尚、この3つに対して、スパイスを掛け合わせることも、よく見かける手法です。

「エンディング」の役割とそこで用いられる3要素

エンディングも、よほどのことがない限り、視聴者に後味が悪くならないよう配慮されます。そのために用いられる要素が「希望」「平和」「達成」の3つ。

当初の目的が達成されたり。理想的なゴールにはたどり着けなかったとしても、今までになかった平穏や平和が訪れたり。そこまで至らなかったとしても、未来への希望が感じられたり。大半の物語でいずれかのエンディングが描かれます。

ちなみに、連続ドラマの場合は、ここにスパイスが加わり、次回へのヒキが作られます。

まとめ

ということで、ハリウッド作品のストーリー構造には「スパイス」「ドラマ」「エンディング」という3つのポイントがあり、それぞれのポイントに用いられる3つの要素、合計9つの要素を解説しました。

まとめると次のようになります。

映画でもドラマでも、ハリウッド作品の好きな方は、これらの要素がどのように散りばめられているか、ご覧になってみて下さい。

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