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自分の評価基準が少ないと辛くなる話

今回は、生きづらくなってしまうのには、自分の評価基準が関係しているという話をします。
 

同じような日常を過ごしていても、人によって物事に対する受け取り方や反応は違うものです。
何かの出来事に強く反応して心が折れてしまう人もいれば、そうではない人もいます。
 
その違いについて、評価基準との関係で考えてみます。

 
 
まず、個人の評価基準というものがあります。
自分は何に価値を置いて生きているかというような基準になるものです。
 
簡単な例として、
「頭が良い」か「頭が悪い」か。
「社交的」か「非社交的」か、など。
 
それは人によって異なります。
 
なぜなら、人はそれぞれ独自に物事や世界を理解する認知構造を持っているからです。
独自の心のメガネのようなものです。
 
このことは、パーソナル・コンストラクト理論として説明されています。
 
心のメガネは、その人のそれまでの経験や影響を受けた価値観などから形作られます。
 
そして、自分の中の評価基準が少ないと、それだけに縛られるので生きづらくなるのです。
そのため、評価基準はなるべく多く持っているほうが生きるのが楽になるというわけです。
 
 
「頑張って結果を出す」
ということを評価基準にずっと生きてきた人であれば、
仕事でなかなか結果が出なければ、それだけで自分を無価値な人間だと考えてしまうかもしれません。
 
そのようなときに、
「職場の雰囲気を良くする存在」
「人から相談をされる存在」
などの他のことに価値を置いて自分を評価できれば、心を健康に保てるのです。
 
 
そして、ここも非常に重要になるのですが、
個人の評価基準は、自分だけではなく他人を評価する基準にもなっているということです。
 
「頑張って結果を出さなければならない」という評価基準を持っていると、
他人に対しても、「頑張って結果を出さなければ価値がない人間」と思ってしまうのです。
 
他人に対する評価がとても偏っている人っていますよね。
その人自身が偏った評価基準に縛られているということなのです。
 
ですので、そのような人と出会ったときに、その人からの評価や言動にいちいち落ち込むのではなくて、「その人自身がその評価基準に縛られているんだな」と理解すると楽です。
 
このことからも個人の評価基準を多く持っておくことは、自分を楽にするとともに他人を広い視野で見ることにもつながります。
 
 
 
今回は、自分の評価基準が少ないと辛くなるので、複数の評価基準を持ちましょう、という話をしました。
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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小林いさむ|公認心理師

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