小林いさむ@公認心理師

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小林いさむ@公認心理師

公認心理師 心理支援の仕事をしています。 心理学の知見や臨床経験から得たことなどを文章にしています。心理学を活かしてより良く生きたいという人に届けたいです。 Webサイト https://www.shinrishi-k.com/

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    メンタルヘルスに関する話を書いています。 ストレス、マインドフルネス、自己肯定感など。

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「0-100思考」になりやすい人の特徴

今回は、「0か100か」の思考になりやすい人の特徴についての話です。 中間がなくて物事を0か100かの状態で考えてしまう思考をこのように「0か100か思考」とか、あるいは「全か無か思考(all-or-nothing thinking)」などと呼びます。 この思考があると、「完璧主義」に陥りやすくなります。 小さな失敗やミスも過大に受け止めてしまい、必要以上に挫折体験を味わったり、挫折したくないために行動自体をしなかったりします。 この「0か100か思考」になりや

    • 行動指針はシンプルがいい~ブリーフセラピーからの学び~

      自分自身の行動指針ってありますか? 迷った時や問題に直面した時、このような行動を取ろうという自分のルール。 私たちは生きていますと、うまくいかないことや問題にぶち当たることがあります。 そのような時に自分の行動指針を持っていると、解決に向けて進むことができます。 人生哲学と言うと大げさですが、自分のルール。 そのような行動指針は、複雑なものよりもシンプルな方が良いです。 この世界は、実はシンプルだけど自分でそれを複雑に考えて、問題解決を難しくしてしまいがちで

      • やる気スイッチの「アンカリング」について

        今回は、アンカリングについて。 アンカリングという言葉は、初めて聞くかもしれませんし、聞いたことならあるかもしれません。 自分にスイッチを入れることで、ある特定の気持ちや身体の状態にさせるテクニックです。 よくアスリートの人たちがピークパフォーマンスの状態にするために行なっています。 ・野球のイチローさんの打席前の一連の儀式。 ・ラグビーの五郎丸さんのキック前のポーズ。 ・オリンピック選手の競技前の勝負曲。 ここぞという勝負所でスイッチを入れて、気持ち

        • 怒りを抑えるために相手の事情を想像する

          今回は、「怒り」を抑える方法を一つ紹介します。 私たちは生きていますと、人との関わりは必須になります。 (言うまでもないですね) そうすると、当然人との間での嫌な思いもします。 自分に非はないのに責められたり、怒られたり、傷つけられたり。 私たちは感情のある生き物ですから、先ずは心が傷つき、反応として怒りが湧きます。 しかしながら、いつまでも自分が怒り続けていても物事は解決もスッキリもしないことがあります。 そのような時は、自分で自分の怒りを抑えることがで

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        記事

          集中力を高めるポモドーロ・テクニック

          前回はタイムプレッシャー法を使った時間術の話をさせていただきました。 引き続き、集中力を高めるための時間術として、前回も少し触れた私がやっていたタイマーを使った勉強法について書きたいと思います。 机に向かって勉強をするときに向いている方法だと思います。 集中力に自信がないという方は、この方法を参考にしていただければと思います。 「ポモドーロ・テクニック」という方法です、ご存知でしょうか? タイマーを使って、25分の集中した作業と5分の休憩をくり返すというものです

          集中力を高めるポモドーロ・テクニック

          タイムプレッシャーを自分に与える

          今回はタイムプレッシャー法について紹介します。 締め切りがあいまいだと、終わるはずの仕事も終わらないということはよくありませんか? なんとなくダラダラとその仕事をして、気がつくと長い時間を要しているなんてこと。 私たちはある程度の負荷が自分にかからないと、集中して効率よく仕事ができません。 制限時間を決める必要があるのです。 脳科学者の茂木健一郎さんの言う「タイムプレッシャー法」がとても役立つので紹介します。 集中力を高めて仕事や勉強の効率を上げたい、大事

          タイムプレッシャーを自分に与える

          仲良さそうな人を見るだけで自分も優しい気持ちになる

          今回は、人に対して優しい気持ちになれる簡単な方法について。 自分の心を優しい状態にして、人に対しても優しくありたいと思います。 でもいつも自分の心に余裕があるわけではないし。 周りの人すべてに対して優しい気持ちを向けられるわけでもないし。 それでもできることなら、優しい気持ちでいたいと思います。 私と同じようにそう思う方へ。 ちょっとした工夫でやさしい気持ちになれる、そんな方法を紹介します。 ご参考になれば幸いです。 私たちは、仲が良さそうな人を見るとな

          仲良さそうな人を見るだけで自分も優しい気持ちになる

          仕事が長く続くためにやっていたこと

          今回は、仕事が長く続くために個人的にやっていたことについて書きます。 個人的な話が多くなってしまいますけど。 仕事が自分に合っているかな、合っていないかな、と揺れながら働いている方へ。 モチベーションを保つヒントになればと思います。 私は、ひきこもりのサポートをする民間団体で19年務めてきました。 最近新しいスタッフから、長く仕事が続くために何か自分の中に芯のようなものがあるのか聞かれました。 それで答えながら、そういえば自分はこうやってきたなと、改めて思ったのでシ

          仕事が長く続くためにやっていたこと

          知識マウント欲を抑えるマインドセット

          今回は、人に知識でマウントを取らないようにするための考え方についてです。 過去記事『知識マウント欲を抑えよう』へ、このようなコメントをいただきましたので、それにお答えしたいと思います。 コメントいただきましてありがとうございます。 知識マウント欲を抑えることに苦労されているようですね。 そういう欲は誰しも(私にも)あると思いますが、それを抑えるための考え方をお伝えしますね。 まず、ご質問者さんが知識マウントを取ってしまっていることを自覚しているだけ良いです

          知識マウント欲を抑えるマインドセット

          依存関係と感情的関与について思ったこと

          今回は、依存関係について少し思ったことを書きます。 依存関係については、難しいテーマなので、こうだって言いきれないところがあります。 一つヒントになりそうなことが思い浮かんだので、文章を書きながら言語化できるか試してみます。 ですので、ちょっと参考程度にしていただけたらと思います。 前回の記事『自分の感情が動かなければ相手に物を言わない』を読み直していてふと思ったのです。 これ依存についてもちょっと関連するのかなと。 私は相談の仕事をしているのですが、相談者に

          依存関係と感情的関与について思ったこと

          自分の感情が動かなければ相手に物を言わない

          相談の仕事をしていると、受け身の姿勢でただ相談者の話を聴いているだけではいけません。 受け入れられにくいことでも、相談者のためと思って言うべき時があります。 でもこれは、受け入れる相手にとってもそれを言う自分にとっても、エネルギーが必要です。 相談の仕事に限らず、様々な人間関係でこのことは言えると思います。 相手にとって重いのでなかなか言えずに躊躇する。 あるいは、安易に言ってしまい、相手が受け止められずに関係を悪くする。 このことについて、私には「今が相手に言う

          自分の感情が動かなければ相手に物を言わない

          共感し難いのは相手の話に同意しようとするから

          人の話を聴いて共感するというのが私のようなカウンセラーの仕事です。 カウンセラーではないにしても、共感能力は日常の対人場面でも必要なことがあります。 ただし、共感しようと思っても難しいことがあるのも実際のところですよね。 相手は別の人間なので、考え、気持ちに同意できないことはよくあります。 共感できない理由の一つは、「同意しよう」とするからだと思うのです。 「共感」と「同意」は異なり、同意しなくても良いのです。 その共感と同意の違いを「うけいれる」という言葉の

          共感し難いのは相手の話に同意しようとするから

          知識マウント欲を抑えよう

          今回は、「知識マウント」を取らないほうがいいですよという話です。 「知識マウント」というのは、自分のほうがその事についてよく知っているよと、相手よりも知識で優位に立とうとする行動を指して使われることがあります。 自分のほうが優位に立てると気分がいいですからね。 気分良くなることが目的ではないにしても、自分のほうがその事について知識があり、相手の知識に間違いがあるなら指摘したくなります。 しかしながら、マウントを取ってしまうと、相手との関係が微妙になるときが

          知識マウント欲を抑えよう

          人に意見を聞き入れてもらう「自分の失敗語り」

          今回は、人に自分の意見を聞き入れてもらうときの一工夫についてです。 相手のためを思って自分の意見を伝えたいとき。 「もっとこうすればいいのに」 「その行動はやめたほうがいいのに」 でも相手に自分の意見を聞いてもらうのは、それほど容易くはありません。 意見の押し付けと受け取られたり、自分が間違っていると否定されたと受け取られたりします。 とくに心を閉ざしがちな状態、うつ的な状態にある人にとってはなおさら。 他人の意見がぜんぜん響かないことがあります。 私は相

          人に意見を聞き入れてもらう「自分の失敗語り」

          感情を表すしぐさは先天的に備わったもの

          今回は、感情を表すしぐさや動作は生まれつき備わったものであるという話です。 私たちはうれしい時には、顔を上げてパッと明るい表情になり、 落ち込んでいるときには、肩を落とし、 自信があるときには胸を張ります。 このようなしぐさや動作は、誰かを見て学ぶのではなく、生まれつき備わっているようなのです。 誰もが共通する感情表現のしぐさをするのならば、それを観察することで相手の感情を理解しやすくなる、そんな話です。 感情を表現するときの身振り、手振りは先天的なものであ

          感情を表すしぐさは先天的に備わったもの

          人を傷つける方が傷つけられるよりも傷は残る

          今回は、人を傷つける方が人から傷つけられるよりも、その傷は残ってしまうよね、という話です。 傷つけられた経験の方が辛くて残りやすそうですが、人を傷つけてしまった経験の方が記憶に残り続けて後々自分を苦しめると思うのです。 そのような話をしたいと思います。 人を傷つけてしまった経験というのは誰にでもあると思います。 若気の至りで片づけられれば良いのかもしれませんが、残り続けていませんか? 自分のことが嫌いという感情が後々まで続くように思います。 ある

          人を傷つける方が傷つけられるよりも傷は残る