新刊「世界をアップデートする方法 哲学・思想の学び方」

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自分は勉強嫌いだ、と思っている人は多い。何とか受験勉強をこなした人でも、哲学・思想なんかカンベンしてくれ、という人も多い。哲学・思想は、お勉強の中でも面白くないものの最たるものだと考えている人は多いと思う。何を隠そう、私自身がそうだった。

その原因の大部分は、難しい言葉(専門用語)を好んで使うこと。しかも哲学・思想をやってる人の話す言葉も難しい。もし質問したら「そんなことも知らないのか、それくらい自分で勉強してから出直してこい」みたいな顔をされることも少なからず。お高くとまって鼻持ちならないことも。

もう一つの理由はちっとも面白くないこと。ソクラテスの無知の知とかデカルトの何とか、聞いても「それがどうした?」感がある。なんか難しいことを考えたらしいけど、それがどう役に立つのかわからない。で、哲学がなんの役に立つの?って聞いたら「役立つとか哲学で考えたらダメだ」と言われたり。

私は、哲学・思想が重要視される理由はあるし、それさえわかるとすごく面白いし、それを理解するのに必ずしも専門用語は要らないとも考えている。しかしそうした本はあまり見当たらない。哲学とか思想の説明は大概難しい言葉を使う。その面白さに気づく前に挫折する。

昔、「ソフィーの世界」という本がベストセラーに。専門用語を使わず、わかりやすい言葉で哲学を紹介するという点では成功していたのだけど。「で、それがどうしたの?」感がぬぐえなかった。それぞれの哲学者が何を言ったかを書いてはいても、なぜ歴史に名を残したのか理由がさっぱりわからなかった。

私は、哲学・思想がなぜ歴史に名を残したかというと、いわばパソコンのOSが入れ替わるのと同じように、社会の常識を入れ替えたからだと考えている。それまでの時代で信じられてきた常識をアップデートした人たち。それが哲学者や思想家なのだと思う。

それがいかに大きな出来事だったのかを知るには、それぞれの哲学者や思想家がどんな時代を生きていたか、その時代の常識はどんなものだったのか、その常識をどう覆し、新たな常識を提案したのかを紹介する必要がある。これらを専門用語なしに説明する本を作ってみたかった。

哲学・思想を紹介する人は、それぞれの哲学者や思想家を愛するあまり、微に入り細の説明をしてしまうことが多い。あれも言っとかなきゃ、これも言っとかなきゃ、と。でも初学者にそれをやられると混乱するだけ。歴史の流れをまず把握したほうがわかりやすいように思う。

私は哲学や思想の専門家ではない。だからこそ、専門家だとそう表現するのはためらわれるだろうことも遠慮せずに書いてみた。詳しくは、それぞれが自分で学び直してみて、「ここは篠原が間違ってたな」と修正してもらえばよいように思う。

とりあえず、読めば「なるほど、哲学や思想って面白いな」と思ってもらえるように書いてみた。本が苦にならないなら高校生でも読めるようにしておいた。大学生以上なら簡単に読めるようにしてある。

そしてこの本の最大の目的は、過去の哲学・思想を学ぶことにあるのではない。これからの時代に必要な新常識を、皆さんに編み出してもらうため。過去の哲学者や思想家がどのようにして新常識を創り上げたかを眺めることで、「自分がこれからの新常識を創るには?」そのコツがつかめるように。

哲学者・思想家は、世界をアップデートしてきた。そして現代に生きる私達もアップデートしていく必要がある。アップデートの方法をマスターした人をできるだけたくさん生み出すために、本書を書いてみた。次世代が少しでも楽しく生きていける社会にするために、ご協力頂きたい。

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