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【雑日記4】お父さんの話

また「パパのきらいなところリスト」に一つ追加されたようだ。

パパのきらいなところリスト2
あさわたしにうるさいといったけど、うるさいといったパパの声がうるさかった

パパのきらいなところリスト

ん?そんなことあったっけ?
うーん。。あ、ああ!
ああ、確かにうるさいって言った言った。

そっかー、あれが嫌だったのか。

(回想)

朝リビングで、僕は本を読んでいて、娘は近くでテレビを見ていた。テレビを見ながら、なぜかハッピーセットでもらったプラスチックのおもちゃで床を叩いていた。何度も何度も。
しばらくたってもやめないので「ちょっとそれやめて」と言った。娘は一瞬やめたけど、すぐまたはじめた。
ガン・ガン・ガン。
…「ねぇうるさいからやめて。」(←これ)
(娘)「ぶー!」

--

この出来事を「パパのうるさいといった声がうるさかった」というエピソードでまとめられていた。笑

ちなみにリスト1は

パパのきらいなところリスト1
パパは今日いちにちずっとえがおがなかった

パパのきらいなところリスト

その日は朝から二人で車でちょっと遠くの公園へ行って一緒に遊んで、帰ろうって時に「アイスが食べたい」というので、「ママには内緒だよ」といって、サーティーワンでアイスを食べた。ベリーベリーストロベリーを食べてる君を見ながら大好きなクッキーアンドクリームを食べてるパパは笑顔じゃなかったのかい?

そういえば、その日の夕飯の時に、ちょっと仕事のことを思い出してて「あ、パパ笑顔じゃない」って言われたのを思い出した。

そうかそれが「今日いちにちずっとえがおじゃなかった」というエピソードにまとめられてしまったわけか。

なんというか子供って、その時その時を生きているんだなぁ。

本当は何があったとか、状況とかはすっ飛ばして印象に残ったことだけがその時の思い出として残ってしまうのかもしれない。そっかそっか。子供って面白いな。


で。

思い出した。僕のお父さんのこと。

5歳くらいの頃か、親戚のおじさんの家にお見舞いに行った時のこと。癌と診断されて闘病してたおじさんは、以前会った時と様変わりしていた、痩せて髪の毛が抜けていた。僕は何気なく「おじさん、髪の毛ぬけちゃったの?」って聞いた。

そのとたん、後ろにいた父に頭をはたかれた。「何言ってんだ」と怒鳴られて何度もぶたれた。

って記憶。

普段は明るくて面白くて優しいお父さんがその時だけ僕に対してめちゃくちゃキレて怖かった。

思い出すたびに嫌な気持ちになる。悪いこと言っちゃったな、言わなきゃよかったな。言われたおじさんはいいよいいよって笑ってたのに、お父さんは怒ってた。

なんだか納得いかない。あんなに怒らなくてもいいのに。だって5歳の子供の言うことじゃないか。悪気ないんかないんだから。

という思いとともにこのことは忘れて35年。

記憶の蓋って、開くものなんですねぇ。

娘は、詳細な情報はすっ飛ばして印象に残ったことだけを覚えてエピソードにまとめていた。

つまりそれって、5歳の杉江少年も「おじさんの家に行った時、お父さんがめちゃくちゃ怒ってこわかった」というエピソードでまとめていたということなんじゃないかって。そう思ったら、パカっと。

どうして、お父さんはあんなに怒ったのか。

あの日が、生きてるおじさんと会った最後の日だったからだ。お父さんは怒ってたんじゃなくて、本当は悲しくて悔しかったんだ。って。

ぶわ。。ですよ。(涙)

大好きなお兄さんに自分の息子を会わせようと思ったんだろうな。僕の言葉でお兄さんが傷つけられたように思ったんだろうな。

それはもう僕を怒るしかないし、怒らないではいられなかったんだろうな。

と同時に僕が嫌いで怒ってたわけじゃないって思えて救われたような気持ちにもなった。

本当にそうだったかは本人に聞かなきゃわからないし、全然違ってるかもしれないけど。そうだったのか!という納得感を感じた。

「子供の時の何か納得できなかった感情は、解決できずに残っているとそのまま価値観として定着してしまう」という話を聞いたことがある。

僕はこのお父さんとの思い出が「失敗が怖い」とか「失敗する自分はダメだ」という価値観を作ってたのかも。

正体がわかったら、もう怖くなくなったりするのかな。

35年前に言いたかったことをここに記しておこう。

お父さんのきらいなところリスト1
おじさんの家で、めちゃくちゃ怒ってこわかった

お父さんのきらいなところリスト

2024.4.24

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