前回 Miyukiちゃんにお金に関する概念をちょっと説明したが、納得できなかったようなので詳しくレクチャーすることになった。

「なつめさん 私やっぱりお金はいくらあっても困らないと思うんですけど。この間 「お金はその人の分を超えると、全てダメになる」と言う意味が解らないです。」

「それは私独自の考えだから、別に気にする事は無かったのに。でも気になるなら納得できるように説明するよ。」

「確かにお金はあった方がいいという考え方は間違っていない。だけど有り余るほどのお金を有すると 人間はそのお金を他人のために使わなくなるんだよ。最初のうちは自分の享楽のために使い、飽きると今度はそれで権威と権力を買おうとする。8割以上の人間は他人の事など全く思わなくなる。」

「今の教育はこの最終地を目指すために作られたもの。その為 子供のうちから「数値絶対主義」を洗脳されているんだよ。」

「ここまでの事は。理解できたかい。」

「はい。何となく。」

「でもね、十人十色と言う言葉があるように色々な考え方があってもいいんだよ。それが絶対なんてことはないのだから。」

「「幸せ」とは何をもって「幸せ」かは、その人によって違うし境界線を引くのは難しいことなんだ。」

「暮らせるだけのお金と健康があれば、その人はもうちょっと上を目指そうと頑張る。それが幸せだと自分は思っているからこの間の言葉が出たんだよ。」

「わかりました。お金がありすぎると、人間何もしなくなりますもんね。」

「だから お金にチョットだけ余裕があったら、人にやさしくできるんですね。なつめさんのように。」

「別にそんなことを思っていないよ。ただ 今自分が出来ることをしているだけだよ。」

と言う特別講義があった。