見出し画像

動物病からLINEがあった。

先日いつもお世話になっている動物病院のK先生からLINEがあった。

その日の朝病院の前にガムテープでがガチガチに貼られた段ボールが置いてあり、その中に子猫が3匹いたそうです。この間中に置き去りにされていたので3匹中2匹は低体温の為ダメだったが1匹だけ辛うじて助かったとのこと。

助かった子も低体温によるものなのか、生まれつきなのかはわからないが四肢に障害があるようだ。四肢に力はいらずに立つこともままならない状態。

K先生は私の特殊な能力の事を知っていたので、私ならこの子がよくなるのではとLINEしたそうだ。

LINEを受け直ぐに病院に向かう。

30センチにも満たない小さなその子は、横になったまま「う~、う~、」とかよわい声で威嚇している。生後1か月ぐらいのサバトラさん。性別はまだわからない。

保育器の蓋を開けてもらい、手をそっと差し伸べる。ガブッ!!私の指を思いっきり噛んだ。左手の親指から血が滴る。私は表情を変えずそのを伸ばす。

ジ~と私を見て、自分が嚙んだ傷をペロっと舐めた。

下手に力を入れると壊れてしまいそうなくらい、細く弱弱しい。

抱き上げ彼(彼女)の眼を見ながら、子猫の体を右手で数回撫でた。

「ウ~」から「グルグル」という笹鳴りに変わった。

落ち着いてきた様なので、ご飯と水を用意してもらい出す。ハイカロリーの病院食を一生懸命食べていたが、一気に緊張が解けお腹も満たされたのか寝落ちしてしまった。

出勤の時間が迫っていたので一度帰宅し、退勤後また病院に向かった。

そこには朝の弱弱しい子猫ではなく、元気な子猫が私を待っていた。

先生曰くあの後急に四肢が動くようになり、自分で排泄が出来るまで回復したそうだ。だが先生をはじめ他のスタッフにも「ガブッ」と「フゥ~」の連続だそうだ。だが何故だか私が覗き込んでも、ジ~と私を見るだけで「フゥ~」はない。

直感でこの子は私の子になることを決めたように思ったので、無理を言ってそのまま連れ帰った。

帰る迄私の上着の中に入っていたが、全然鳴かずぐっすりと寝ている。

家に着くと玄関でつきママさんが私を見て、「また誰か連れてきたのね」と言う顔をする。見ていないのによくわかることだ。

ちょっとの間 風呂場にいてもらい、つきママ達のご飯を出し彼?のケージを用意した。

風呂場で彼が泣き始めると黒猫烈風隊が恐る恐る事実を隠しに向かう。だが 扉が邪魔をして彼の事を確認できない。

用意が済んだので小さな風呂桶にお湯を張り、彼の体を洗う。相当汚れていた。耳の中も真っ黒だった。幸いノミはいないようだ。体が弱っているのでまだノミの薬は使えない。

給水タオルで身体を拭き上げ、タオル越しドライヤーを掛ける。全然嫌がらない。自分が何をされているのか理解している様だ。

ドライヤーを片し 部屋に戻ってくると、つきママのお腹にもたれながら眠っていた。つきママの顔を見ると「このままでいい」みたいな顔をしているので、今日は彼女にお願いすることにした。

次の日の朝 彼は自分の足で立って、餌の催促。ずっと前からこのうちに居ました見たいな顔をしている。

でも 四肢がちゃんと動いてくれてよかった。低体温からくる一時的なものだったようだ。

ご飯を食べ終わると つきママの所に行き、毛繕いしてもらっている。烈風隊は初めての後輩なのでおっかなびっくり。でもママがいるからすぐに仲良くなるだろう。

と言うことで また家族が増えました。彼? の名前は「命(みこと)」にしました。男の子でも女の子でも大丈夫な名前でしょ。

これから時折彼の成長を書いていきます。よろしくお願いします。

私のようなものをサポートしてくださいましてありがとうございます。