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デザイナーが法人化して、1年が経ちました。

こんにちは。

デザイン会社「SHINWORKS株式会社」CEOであり、
アートディレクター・デザイナーでもある安村シンです。

私は、2022年11月22日に、4年と8ヶ月ほど続けて来た個人事業主から
いわゆる『法人成り』をして、自分の会社を作りました。

それから一年。無事に本日、1周年を迎えることができました。

生き残ることができた!えらい!

ひとまず、今も続いている事を褒めたいと思います。個人事業主も法人も、一人で事業を回して行くのは修羅の道。少し何かが崩れてしまえば、いつでも無くなってしまいかねない(なんせ一人なので)厳しい世界です。
今日まで生き延びた事を誇りに思います。

この一年を振り返ってみます。

01.法人化に伴いオフィスを設立した

2022年11月22日。コワーキングスペースに住所をお借りする形で弊社「SHINWORKS株式会社」は創業しました。
都内で法人登記可能な物件を探してみたら、それまでの家賃の倍程度から下限がスタートといった様相です。そんなにコストを避けないよという悩みから、バーチャルオフィスを借りることにしました。
物理的に独占している空間をオフィスとする形ではなく、共同で利用している空間に対して、ここのスペースに弊社はありますと名乗るような形です。

バーチャルオフィスをいくつか検討しているうちで、コミュニティ機能に力を入れているBIRTH AZABU-JUBANさんにお世話になることにしました。

こちらはコワーキングスペースとしても機能しています。個人で家にこもっていると、誰とも話さずに終わるクローズドな日々も増えます。法人化して事業の拡大を考えるならと、せっかくなら気軽に通える距離に引っ越して人と会う機会を増やし、ひとまず仕事一直線な時期を過ごすことにしました。

法人化と同時に引っ越しも重なって、どえらい忙しくなりました。法人化も含めて「いま動かないと自分は動かない」という思いから、一気に事を進めました。
が、フラットに考えれば重ねるもんじゃないなとは思います。とても大変でした。

02.「チームの仕事を増やす」方針を決めた

引越しの落ち着いた2023年1月。
仕事でお世話になっている小野照崎神社さんに参拝に行きました。その日は「初夢開き」というイベントが行われており、見学がてらに参加しました。

「絵師」の方に願い事を相談すると、その場でイラストに描き起こしてくれて、それを持ち帰ることができる、といった具合のイベントなのですが、そこで話しているときに決めた内容が、「デザインでつながる 縁をつなぐ」というものでした。

こちらのイベントは、その一年前にも参加しており
そのときは「会社を作る!」という願いをかけていました。
年末を感じた10月後半頃から、いまこそ法人化するべき時なのでは…!?と思い立ち、二年ほど前から寝かせていた法人化の検討を一気に進めた次第です。

「チームの仕事を増やす」という目標は、実は数年前から必要性を感じており
自分がひとりのデザイナーとしてできる仕事量は、すでに限界に達していました。
仕事をスケールさせるには、ひとりではこれ以上戦えない。
チームを作り、仕事の幅を広げ、価値を高めていく必要がある。

とはいえ、デザインの仕事を受注していると、そう簡単にチームの仕事は生まれません。個人事業主として進めているうちに、個人でなんとかできる量のデザインしか頼まれないようになっていました。(そりゃそうです)

チームで仕事をするために、「法人化」というカードは役立ってくれるのではないか。これは、様々なことを考えた上で、なんとなく思った大事な部分です。法人化に踏み切るための大きな理由でもありました。

チームが組めれば、あんな仕事やこんな仕事も受けられる。

個人事業の名の下に集めるよりも、
会社の名の下に集める方が、
自分の心が強くそちらに向かえるのではないか。
そんな思いが自分を後押ししてくれました。

友人知人との会話でも、本気か冗談かは置いておいて
「シンワークスに就職したいわ〜〜」と言ってもらえる機会が出て来ました。
これも法人化の大いなる効果のひとつですね(とくに意味はない)

(弊社の仕事を手伝ってくれる人は、今も常に探しています)


03.「チームの仕事」が増えた

先述した方針のもと、なにか具体的に行動したかというと記憶にないのですが、全体的な活動をそちらのほうに進むようにシフトして日々を過ごして来ました。
その結果もあってか、法人化してからの一年はチームで行う仕事の割合がグッと増えました。
たとえばデザインでも、自分自身が手を動かすよりもアートディレクションに徹する仕事だったり、カタログや雑誌のデザインでディレクションや進行管理を担ったり、デザイン以外でも動画やアニメーションのディレクションをしたり、領域をじわじわと拡大しています。

要するに「何をどう伝えるか」という情報整理をする、という点では似通った仕事が、クリエイティブの周辺には多く存在しているように感じます。
各専門性を持った方々に制作の面はお任せして、自分自身はその方向を決めること、仕事の相談を受けること、そして契約回りのことを整えることに注力する案件が増えました。そうなってくると、デザインとは違った筋力が求められます。
振り返れば、完全なる筋力不足に、しんどい日々を過ごしている時期も多々ありました。

04.言葉と広告を学び始めた

ここ数年の動きのなかで、言葉と広告を学ぶ動きが出て来ています。
2022年には「企画でメシを食っていく」という講座に参加し、デザインの周辺にある「企画」について学びました。そこで出会った人たちの中から「コピーライター」という職業のことを知り、そのパワーを感じ、そういった職業の方々ともっと一緒に仕事ができるような自分になる必要性を感じました。
2023年には「アートとコピー」という講座に参加し、コピーライターの方と組んで課題や広告賞に挑戦する、という流れも開始しています。

いろいろなことに挑戦していて、どこを目指しているのか見えづらくなって来ているように思いますが、おそらく弊社が目指す部分は「ブランディング」に携わる、という言葉が近いもののように思います。
これまでの実績のなかでも、「ブランドのアイデンティティを固める仕事」には大きな価値を感じていただけることが多く、自分自身もやりがいを強く感じる分野でもあります。

長い目でみると、ブランディングに携わりたいなら、広告のことも深く知り、実績を持つ必要があると思います。(アウターブランディングと呼ぶような分野の内容となるでしょうか。)

講座に通うなかで、業界で活躍されている講師の方々の話を聞き、仲間と広告のアイデアを作り、講評を受け…ということをしているうちに、少しずつ、ほんの少しずつでも「広告」に近づいて来ているような実感があります。
その先に待っている「ブランディング」へも、近づいているはず・・と信じて、講座が終わった今も、広告賞への作品作りに励んでいます。


05.初めての決算を迎えた

弊社「SHINWORKS株式会社」は、2022年11月に創業しておきながら、じつは2023年8月に決算を迎えました。これはもう諸事情で、決算は8月末となっています。

初めの1年間の業績はどうだったのか…
……

結果としては。
個人事業主時代と比較するなら、
12ヶ月でカウントするところを、9ヶ月で1年としてカウントするので
比率での計算となりますが、

ざっくり資産では、個人事業主時代からひとつ抜けて
売上は1.3倍程度にアップしました。
もともとキャパシティのギリギリのところで仕事を回していた中から、
社員も増えていないのに売上がアップしているというのは、
自分としては御の字の結果です。

いい面もあれば、改善できる面も見えてくる。
次年度の課題も、いろいろと見えて来ています。


06.次年度の目標:デザイナーの枠を超えたい

次年度の目標は。
個人事業主時代は、主にデザイナーやアートディレクターとして仕事のフィールドを広げて来ました。

しかし、最近の傾向としては
コピーライティングだったり、企画だったり、いわゆる「デザイン」の領域の外側にある部分で価値提供をしている場面が増えて来ました。
タグラインを制定したり、ネーミングしたり、コンセプトを立案したりすることは、コピーライターやクリエイティブディレクターの仕事だったりするかもしれません。
動画のアニメーションをディレクションするのも本来デザイナーやアートディレクターの業務ではないように思います。

全ては、クライアントの業務が「機能」して、
ひとの心を動かすために。

いくつもの歯車を用意するのが仕事です。
それはデザインだけに留まらないのかもしれません。

SHINWORKS株式会社は、デザイン会社としてスタートしましたが
二年目から、ひょっとしたらそのずっと前から、じわじわと肩書きや形を変えていくかもしれません。


さてさて。
昨年度は、大変お世話になりました。

今年度もまた、よりよい仕事をするべく
頑張って参りたいと思います。


2023年11月23日 - 2年目の熊手

(最後までお読みいただき、ありがとうございました!)

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