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本屋さんでテンションが上がっちまう

 どデカい本屋ってテンション上がるよね。
いや、小さい本屋でも地元の通い慣れたTSUTAYAでもテンション上がるには上がるんだけどね。あの圧倒的物量が良いんだよね。どデカ本屋は。単純に良書に巡り逢える確率が上がるし。
 一番のテンション上がりポイントは、店内のビジュアルだと思う。背の高い本棚がずらっと並ぶさまは壮観で、本に囲まれるのが好きな僕にとっては、どデカ本屋はテーマパークそのものなんです。

 先日行った丸善仙台アエル店はかなり良かった。平日にもかかわらず、店内の本好き人間たちの密度は結構なものだったけど、皆それぞれ夢中に本を選んでいるのであまり気にならなかった。
 デカくて綺麗な本屋に来るとそれだけでウキウキしてしまうので、店内すべての本棚を端から端まで、上から下まで無駄に眺めた。あのとき熱心に本を選んでいた本好きの皆さま、丸善仙台アエル店の各本棚を舐めるように見て目をキラキラさせていた三十代男性は僕です。ごめんなさい。

 普段めったに行かない(ていうか遠くて行けない)大型書店に来たときに気をつけなければいけないことが一つだけあって、この日はそれを絶対に守り切るつもりで来店した。
 それは「本を買いすぎること」。本好きの皆さんは首がとれそうなほどうなずいていると思われる。決して僕がズボラだからというわけではない。大型書店は本好きにとってのテーマパークであるのだから、財布のひもが緩んでしまうのも仕方ない。みんなもディズニーランド行ったらいっぱいお土産買うでしょ?

 結局三冊買って五千円を超えてしまった。「レーエンデ国物語」と、ビジネス書の二冊を手に取ってレジに向かおうとしたら、気づいた時には何故か冲方丁先生の本まで買ってしまっていた。
 店員さんに「ブックカバーをおかけしますか?」と言われたので、「お願いします」と淀みなく答える。普段、家か会社の昼休みでしか本を読まないからブックカバーなんていらないくせに。テンションが上がってミッキーの耳をつけるアレみたいだ。書店ハイだ。店員さんが魚をさばくみたいに手際良くブックカバーをかけていく。二冊目にむかって丸善の文字が入った紙を丁寧に折っているところで、僕はしまったと思った。ブックカバーは「レーエンデ国物語」だけにしてもらえばよかった。三冊分もやらせてごめん、店員さん。

 今度また来たときは、漫画も買っていくね。次は来年かな。



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