呂布

私は呂布に憧れている。
地元のショッピングセンターの正面になぜか呂布像が飾られているのを見て思い出した。
三国志の武将で一番好きなのは張遼だ。
(私の三国志観は蒼天航路に多分な影響を受けている)
でも憧れるのは呂布だ。
彼はその腕一つで、あの時代を生き残れると信じチャレンジしたのだ。
その潔さにあこがられる。
常に小賢しくどう世の中を生きれるかを考えている私にはない潔さだ。
そして、強さ以外の人身掌握術も持っていなかったところもいい。
その強さに陳宮が惹かれたところもいい。
彼はシンプルだったのだ。
あの複雑に入り組んだ利害関係の中で彼は唯一無二のシンプルさを持っていた。
馬鹿と言ってしまえばそれまでだろう。
ただ彼はその馬鹿さを貫き通せるだけの強さを併せ持っていた。
シンプルな価値観で生きるというのは簡単そうで難しい。
人は皆ある価値観で生き、その価値観で勝てなくなった時、迷う。新たな価値観を求めるのか、その価値観で敗北したまま生きるのか。
(私は体育会脳であるため勝ち負けと表現する。本来、価値観に勝ち負けなど存在しないことは言わずもがなである。)
ただ、彼は自分の価値観を貫き通し負ける事なく死んでいった。
彼はシンプルなまま死んでいったのだ。
私はそんな彼に憧れる。
地元のショッピングセンターになぜか飾られる呂布像の前でふとそんなことに思いを馳せた。
ちなみに趙雲のことは眩しくて見れない。

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