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こんな自分にも。

こんにちは、今日もお疲れ様です。結城りんねです。


小学生の時、1~6年生までの縦割り班での活動が定期的にありました。

それがすごく苦手で。

同級生とですらロクに話せないのに、他の学年の人とコミュニケーションを取るなんて無理ゲーです。

そんな僕は6年生になり、ついに縦割り班の班長みたいなことをやることになりました。

とは言っても一人ではなくて、班にいる僕を含めた4人の6年生がリーダーとして班をまとめていくみたいな感じです。

班活動の時は6年生が前に立って、活動内容を説明したり、細かい指示を出したりなどやっていくわけですが、苦痛で仕方ありませんでした。

僕以外の3人はわりと楽しそうにやってた記憶はありますが、僕は何か発言する時この世の終わりのような顔をしていたので、班のメンバーが静まり返っていたのを覚えています。
僕の声が小さかったので、集中して指示を聞こうとしてくれてたのかもしれません。

自己紹介の時も、僕の名前がみんな聞き取れなかったようで、隣の同級生の子に「〇〇くんです!」とゲストみたいに紹介してもらう謎展開となりました。

活動の中でも、下級生の子とコミュニケーションを取った記憶がないくらいなので、相当何もしてなかったんでしょう。

こんな感じで過ごしていた小学校最終年度ですが、ある日給食の食器を給食室に返した後、1年生の教室の前を通りました。

すると、同じ班の1年生の男の子を見かけました。
しかし僕は、1年生より挙動不審なほとんど声を発さない6年生です。
関わりもその班活動だけだし、会話した記憶もない。
きっとその子は僕のことを認識していないだろうと思って、通り過ぎようとした時です。

その子は僕に気づいた瞬間、満面の笑みで全力で手を振ってくれたのです。

何が起こっているのかすぐには理解できませんでした。
しかし、その子は呆然と立ち尽くす僕をまっすぐに見つめ、手を振り続けています。

ほんとに大好きなお兄ちゃんを見つけたときの笑顔です。

僕はその場で泣き崩れそうでした。

こんな俺にそんな笑顔を向けてくれるんかと。

そのピュアさ、笑顔の輝かしさに打ちのめされます。

涙をぐっとこらえ、僕ができる最高の笑顔でその子に手を振り返しました。

一瞬の出来事だったと思いますが、スローモーションのように長い時間に感じました。


改めて言いますが、僕の縦割り班活動での6年生っぷりはとてもリスペクトできるような代物ではありませんでした。

そんな僕に、その1年生の男の子は、リスペクトであるかはわかりませんが、ポジティブな感情を込めた眼差しを向けて手を振ってくれた。

あんな態度の僕でも、その子の目にはかっこいい6年生に見えていたのかもしれません。

自分が人からどう見えているのか自分では本当にわからないものだなと。
みんなに同じ見え方をしてるとは限らないし。

なぜ彼が手を振ってくれたのか、理由はわかりませんが、この出来事は僕の心の支えとなり、今でも忘れられないエピソードとなっています。

彼は今どうなっているのかわかりませんが、幸せに生きていてくれたらいいなと思います。



最後まで読んでいただきありがとうございます!

自分の無口な小学校時代を思い返していると、黒歴史過ぎて発狂しそうですね。

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