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商品コンセプト/4.素材の話

天然素材をサステナブルな形で使いたいんですよね。


どうも、國吉真矢です。
今回はちゃんと早く書きました!うおお(手直ししただけ)
でもまだペースが上がりませんね。。。

私の商品コンセプト|國吉真矢|note
→ここまでのまとめはこちら

・前提 = サステナブル 
・形状 = 皿
・塗り = 水性ウレタン
・素材
・それ以外のコンセプト

早速ですが、私は天然素材、つまり植物を私のお皿に使う気です。
サステナブルとか言っといて森林伐採か!と思ったそこのあなた。
・・・そーなんですよね、そういわれてもしょうがないんですよ。

ただなんでか、って話なんで少しお付き合いください。

ちゃんとサステナブル、してますから。

天然素材のメリット

基本的に植物は光合成によって大気中の二酸化炭素から炭素を取り出し、酸素を吐き出します。

つまり、樹木が育つほど二酸化炭素を減らしてくれるわけです。
そのサイクルを有効に活用しよう、というのが天然素材を使うメリットです。

育つ→切る→また育てるのサイクルを回すことで二酸化炭素をとっ捕まえよう、という考え方です。

ただそれを素材として使うのはサステナブルとしてはどうなんだ、という話もわかります。
ほっといたら炭素吸収しっぱなしやんか、って言いたくなるのもわかります。

他の素材との比較

ですが他の食器の素材はどうでしょうか。

例えば陶器や磁器、ガラス類。

これらは高温で焼き上げることで完成します。
つまり、作成に大量のエネルギーを使います。


また、素材のその硬さ故リサイクルされない限りほぼそのままの姿です。
土器やら遺跡から発掘されるから何となく察しはつきますね。
各自治体によって異なりますが、処理としてはほとんど燃えないゴミの日に出します。
つまり基本的には環境負荷の大きい埋め立て処分です。

また、プラスチックではどうでしょうか。

素材としてはこちらも有限の石油が原料です。
近年バイオプラスチックも導入されつつありますが、主流になるまでもう少し時間がかかりそうです。

こちらもやはり製造にエネルギーを使います。
そして近年話題の環境だけでなく人体にも大きな影響を与えかねないマイクロプラスチック問題、海洋プラスチック問題という課題を抱えます。

こういった問題のためにこれらの素材が全くダメ、というつもりはありません。
私が言いたいのは選択肢の問題だ、ということです。

それぞれ問題を持つ中で、個々人が選択できる、よりマシな選択肢を用意出来るようにしたいだけです。

天然素材を塗りの生地として使用するメリット

前回、前々回と塗り物は天然素材を長く使うためのものという話をしてきています。
さらに水性ウレタンを使うことでユーザーの修理を容易にすることで製品寿命を延ばす考えを示しました。
天然素材を長く使うということは、その期間炭素を固体のまま保管していられるという話でもあります。
そして伐採したスペースで同様に木が栽培出来ればさらに環境サイクルに寄与します。

サステナブル(=持続可能性)であることとは人間の限られた開発可能な領域を上手に活用する、という視点に立つことだと思います。
そうすると天然素材の使用は、他の素材に比べて悪くない、どころか少しばかりアドバンテージがあることがお分かりいただけたでしょうか。

何を素材に使うか

というわけで、だいぶ長い前置きがありましたが、今回はどの種類の木を素材として使うべきかを検討していきたいと思います。

木には成長速度がそれぞれあり、成長が早いほど炭素を捕まえる効率が高いと考えられます。
また、環境負荷という意味でも成長速度が速いものほど低いです。
それに産業としても計算が立てやすいんですよね。

というわけで木工用として出荷される主な木の「成木として出荷されるまでの期間」を調べてきました。あくまで目安、大体ですのであんまり参考にしないでください!許して!抜けももちろんありまくりです!

出荷できるレベルの成木になるまでの期間


こうしてみると広葉樹はとても時間がかかりますね。
そして現在林業のほとんどが針葉樹を扱う理由も何となくお分かりいただけたかと思います。

そして木のお皿といえば売っているのはだいたいアカシアプレートというのも納得です。6年は破格!

そして一番下、竹の圧倒的な成長速度がお分かりいただけたかと思います。
アカシアの半分はやべーぞ!

光合成の効率がとりわけ高い、というわけではなく地下茎でつながっている他の竹が成長中の若竹に栄養を送っているためこのスピードなんだとか。
そういうわけで3年過ぎた竹は成長をやめてしまうのです。

これはもうおあつらえ向き!竹しかないかな!

竹の困った特性

一方、竹には大変困った特性があります。

それは竹害です。
竹の圧倒的な成長速度は周辺の土地の環境を変えてしまうのです。
土地の植生から土壌の強度から、果ては家を突き破るまで荒らしまわります。
人の手が定期的に入っている竹林はいいのですが、近年は放置竹林が増え、あちこちで竹害が発生しています。

竹の業界でも高齢化であちらが辞め、こちらが辞めしている状況です。
そのため放置竹林への対処を怠ると今後ますます竹害は増え、山も水源も、そして海も環境が悪くなっていくと予想されます。

竹害を減らすには、竹林に手を入れる人数を増やしてやらないといけません。
そのためには竹の消費量を増やし、竹業界に携わる人を増やすしかありません。
職業としてコントロールすることで生まれる共生という選択肢だと思います。

まとめ

環境としてのサステナビリティと、職業としてのサステナビリティ。

天然素材を使うには竹がもっとも良い選択だと思います。

以上のことから、私の商品には竹を採用したいと思います。


最初は杉やヒノキを使おうと思っていたのですが、素材のことを色々調べたところ、むしろ竹を使わない理由がないな、となってしまいました。

しかし、放置された杉やヒノキも実はほとんど成長しなくなってしまっているそうです。
定期的に間伐をしてやらないと日照不足になってしまうのです。
そのためいずれそちらを使ったものも作りたいと考えているのですが、針葉樹は針葉樹で一筋縄ではいかなそうです。
なので、まずは自分に出来る一歩から、ということで竹を採用です。


以上でーす。

今回で商品の実体部分のコンセプトは終わりです。
次回以降はそれ以外の部分、付随する情報やデザインにおけるコンセプトです。実際そこが一番重要だと思ってるんですよね。今の時代。
そこが固まった瞬間こそが私の商品コンセプトで一番重要と言っても過言ではない気がする。
しかしどう書けばいいかわからないままここまで来てしまいました!
なので次回はまた間あくかもしれませんね。。。

なので他の下書きを清書しましょうかね。

それか最近の出来事を書きましょうか。

何にしてもまた次回。



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