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ダメダメ君を育てない方法



1.自己の価値観を押し付けながら他人を否定する超絶技巧の持ち主「ダメダメ君」とは

発達障害娘(小1)の登校班には、同じ学年の「ダメダメ君」がいます。
「ダメダメ君」とは、他人のやることなすこと
「それやっちゃだめだよ」という子です。
下校中に「ダメダメ君」は寄り道をします。
虫を触ったりカエルを追いかけたり。
通学路途中の田んぼに落ちたりします。
娘は早く帰宅したいので寄り道をせずまっすぐ帰ります。
すると
「娘ちゃん!先行っちゃだめだよ!」
と怒ってランドセルを引っ張ります。
学校内でも、娘が提出する宿題のノートをのぞき込んで、
「曜日は漢字で書いちゃだめだよ!」
と注意してきます。
今日は朝から寒かったので
学校で配布された黄色い帽子をかぶるのを嫌がり
毛糸の帽子をかぶって玄関を出たら
「娘ちゃん!帽子かえちゃだめだよ!」
と言われました。
いよいよ私もブチ切れて
「それはあなたが決めることじゃないでしょ?」
と言いました。

さて、上記の事象で共通することがあります。
それは
学校のルールや規則ではなく、

ダメダメ君の価値観の押し付け

というところです。

寄り道をしている子どもを待って一緒に帰ろう、
宿題の曜日を漢字で書いてはいけない、
寒いけど1年生だから我慢して黄色い帽子をかぶろう、
などなど、思い当たるルールは担任に確認しましたが
「そのような指導はしていません。」
とのことでした。。

「ダメダメ君」は自分の中で「ダメ」だと思うことを
人に押し付けて同調させようとします。
自分が絶対「正」だと思い込んで疑わない、
間違った自己肯定感
を持っています。

そして彼だけでなく、なぜか親が忙しい子どもの多い小学校には特に顕著に多いと感じます。なぜでしょうか。


2.自己肯定感の低い子どもは「ダメダメ君」になる


私は娘と幼児療育に通いながら、自己肯定感について考えてきました。同時に色んな親を見てきました。
発達障害の子どもは特に、問題行動が多いことから
「あれはダメ!これはダメ!」
と叱られて育つ傾向があります。
ただでさえ、発達障害の影響で自己肯定感の低い子どもに親は
追い打ちをかけるようにして育ててしまうのです。
そうすると行きつく先はうつ、自傷他傷傾向、反抗挑戦、などの二次障害です。
発達障害児が二次障害を引き起こす時の自己肯定感は非常に低いです。ほぼない、といっても過言ではありません。

健常児を育てるときも同じような状況があると思います。
でも健常児の場合、自己肯定感を自分であげようとします。
その一環として
「他人の行動を自分の価値観で否定する」=ダメダメ君
が誕生するわけです。
発達障害児と同じように、この状態の健常児は自己肯定感が非常に低いと推測されます。そして、やはり親の教育に問題があると感じるのです。


3.「ダメ!」と叱る前に「方法」を教えよう 



子どもは親からみて「それはダメ」という行動をすることがあります。
例えばはさみで折り紙を切って散らかしたり
兄弟げんかをしたり、モノを取り合ったり
おやつを食べすぎたり(笑)
冬なのに水と泥でびちゃびちゃになって遊んだり。

親は自分たちが絶対にやらない事を子どもがやろうとすると
(本当は自分たちも子どもの時にはやってただろうけど)
「やっちゃダメ!」と注意します。

でもそれ、本当に「ダメ」なことでしょうか?
そして「ダメ」ならば子どもはどうすればよかったの?


私の中では子どもに「ダメ」と叱る4つの指標があります。
それは
●他人に危害を加える行為
●自分の身に危険が及ぶ行為
●他人に「多大」な迷惑をかける行為
●犯罪
です。
これらは絶対にやってはいけない事だと教えて
「ダメ」だと叱ります。

私の場合ですが
折り紙を切って散らかしたりするのを「ダメ」と叱るのは
ただ母親の掃除の面倒が増えるからという価値観の押し付けだと考えています。その前に「切って散らかす前にこのごみ袋に入れてね」
と伝えて渡します。
それでも散らかしてしまったら、
「紙がばらばらになったから片付けようね」と促します。
それでもやらなかったら一緒に手伝ってあげます。
一個でも片付けたら「偉いね。できたじゃん。」
その子のいいところをジャッジします。
行動認知のゆがみを是正する第一歩でもあります。

ときに、癇癪やわがままが収まらなかったときには「やめなさい!」と叱らず理由を聞きます。(まぁたまには「うるさい!」って言っちゃうときも(笑))理由がうまく説明できない時も多いので、パズルのように断片的に聞いてつなげては確認を取ります。
「あぁ、こうしたかったから怒ったのね。」
と一度は必ず受け入れて、認めます。
でもそれが正しいとは限らないので、上記の4つに該当することがあれば
「それはいけないよね」と注意します。
そのあとに必ず
「あ、こういう方法はどう?次やってみたら?」
と代替方法を話します。

頭っから「何でもダメ!」と言わずに
「こうすればいいんじゃない?」と伝えることで
その方が子どももずっと生きやすいですし
それ以上に自分たち親が
不必要なストレスに悩まされなくなります。

しかし
成長すると提案はうざがって聞かなくなってくるかもしれません(笑)
(うちの長男が今その状態💦)
その時は上記の4つ以外であれば、見守ってあげましょう。
自分で軌道修正ができるくらいに育っています。

ダメダメ君を育ててしまうと
大人になると立派な「ダメ男さん」「ダメ子さん」になります。
他人の価値観を受け入れられなくなり
人の話をうなづいて聞けない
自分の価値観に囚われすぎて凝り固まった性格の人間になってしまいます。

いつも思ってることですが、人は簡単には変われません
薄い和紙を一枚一枚重ねるようにして人生を積み重ねてきた履歴が
今の自分に出ているのです。
例えば「ダメ男さん」「ダメ子さん」に育ってしまっても
「性格変えたほうがいいよ」と誰かに指摘されても
すぐには変われないと思います。
自分の価値観に囚われすぎて凝り固まった性格になっているなら
なおさら改善は難しいと思います。

そうなる前に!

ぜひ、これを読んだ機会に
「ダメ!」と叱る子育てをやめて
「これやってみたら?」と提案する子育てに変えてみませんか?
















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