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009:値上げ交渉に失敗した時

さぁ、ガッツリ書くよ。センシティブでみんなどうしてるのかわからないし、知りたいジャンル「金のこと」の「値上げ交渉」。値上げ交渉に限らず、ゼニカネ交渉ってのはとっかかりが必要だ。打ち合わせで顔合わせて、こんな風に始めたらどうでしょう?

「おはようございますぅ。この前の記事なんですけど、工数が多くて構成案もコッチで考えてるでしょ。それに、後戻りの修正も多かったので、あと5万ぐらい上乗せしてほしいんですよねぇ」

ダメ。もらえない。一円たりとも、もらえん。追加チャージナシ!5万円欲しい理由やこっちに非がなかったことを話しているけども、アカン。もらえない。なぜなら、上記の業務時点でもうその先の本当のクライアントには見積もりが出ている。このチャージ上乗せしたら、自社の利益が減るからな。

【登場人物を整理しておこう】

  • ほんとうのクライアント【50万円の支払い】

  • デザイン会社(代理店)【50万円もらって、ぼくに10万円払うつもり】

  • ぼく(ライター)【10万円じゃぁ割に合わんから15万円で交渉したい】

このパターンでなかなか交渉はうまくいかない。でも、ぼくはやるよ。というかとことん、やってきたんだ!交渉は失敗するよ。ほぼ失敗するよ。次の仕事にも影響しがちだよ。

あとだし交渉はムズイんですよね。でも、言わないより言った方がマシ。で、交渉に失敗するわけだ。その次が肝心。「ギャラアップできないのは、承知しました。せめて、次の仕事なにかいただけません?」この食い込み方。いやらしい。でも、食い込む。相手にしても仕事で渡すならとなる。ここで大切なのは、前のチャージアップ分を次の仕事に上乗せしないことだ。

マジで、仕事なくなるよ。そんなことしたら。

これが、値上げ交渉そのイチです。値上げというよりも、追加報酬の交渉という感じだね。

で、ここからが気になる、WEBライティングの値上げ交渉

WEBライティングは独立したてのころ、いくつか取り組んでました。独自のルール感もつかみたかったし、なんちゃってSEOも理解しておきたかった。キーワードパズルとローカルルールのレギュレーションで、ほぼ液状化してるような依頼だったけど、まぁ書いて欲しそうなことを書いてたね。勉強のつもりでしたから。金もらって勉強できてラッキーだけども、これらはほぼ1文字1円~2円の仕事。

A社:50本(3000文字クラス)納品
B社:60本(5000文字クラス)納品
C社:20本(2500文字クラス)納品

全体的にそれぞれ、50.60.20本と納品してますが、それ以上増えてません。なぜ?それは、上記の本数でいったん価格交渉したから。

【価格交渉文面を見てみよう!サンプルやで】

●●様
いつもお世話になります、塩かげんでございます。
先日納品いたしました原稿でちょうど30万文字となりました。
ライティングボリュームとしてはひとつの節目のような量まで
御依頼いただけたこと、ありがたく存じます。

先日納品いたしました、「●●の●▲■について」の記事は、構成案があったとはいえ、エビデンス収集が多く時間がかかるお仕事となっております。これまでは1文字1円というお話で、執筆してまいりましたが時間給にすると、500円~1,000円になっています。

現在、他社平均で申しますと、文字3.3円~5円の範囲で業務にあたらせていただいております。そこまでの価格アップにならないまでも、ご配慮いただけますと幸いです。ご検討よろしくお願いいたします。

【返事-1】→交渉失敗
うんぬんかんぬん、「ダメ」うんぬんかんぬん、ギャランティアップは考えておらず、うんぬんかんぬん「ダメ」、できかねます。

【返事-2】→交渉失敗
うんぬんかんぬん、上司に確認してお返事差し上げます。・・・その後連絡取れず。

【返事-3】→交渉失敗
全く返事なし。電話してもダメ。

まぁ、こんな会社さんばかりではないと思いますが、体験談としては、最低価格ラインで仕入れたいんだもんね。製造原価上げるわけにはいかんよな。ただ、1文字1円でこのブログこの時点でいま書き始めて、ちょうど60分。
1675文字やで。きわどいよ。1675×10時間=16,750円×20日=335,000円って理論値ね。10時間毎日はしんどいよ。それにそんなに書く依頼を探すのも受けるのも大変です。

単価を上げていかないと、先がない仕事だと思うんです。ライターもデザイナーも。価格交渉成功しました!なんてのをSNSで見かけると、すごいね、と思うんだが、ホンマかな?とも思うんだよね。心が汚れててごめんね。どんだけ実績あっても、信頼関係あっても、その価格テーブルあってのものだからと思うんだな。僕もクライアント時代があったからよくわかる。よくわかるけど、交渉しちゃうんだよなぁ。バカっ。

とりとめないので、まとめます!

カネの切れ目が、円の切れ目。ギャランティは私たちを数字で表した評価でもあるのだ。だから、その数字にこだわってもいいと思うんだよね。その価格ではライスしか出せない。そういえばいい。ラーメンライスは出せないんだ。「ラーメンライス、ラーメン抜きで!」みたいなオーダーになるんだよ。でもね、それじゃぁウチは儲からないんだ。

一緒に儲けさせてくれないと、それはそれは、サヨナラの合図なんだよね。
切れ目は簡単にほころんで、裂け目になって、分かれ目になるんだ。それでもいいと、長くこの仕事していくなら、そんな気持ちでいけばいいかなとおもう。おわりでー---す。

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