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green living - 白梟は樹洞のなかで眠る

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ドイツ・ベルリン在住の荻原ゆかと小松﨑拓郎が更新するライフカルチャー誌「白梟は樹洞のなかで眠る」。インドア&自然派で家が好きな夫婦が、家で過ごす時間がより楽しくなるグリーンな暮ら… もっと読む
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2019年11月の記事一覧

もっと食べたくなる「収納」

ドイツの首都ベルリンに移住して驚いたことはたくさんあるのですが、そのひとつが食材の持ち運び方。 買いものをするときに野菜ネットで食材を持ち運び、収納するようになりました。 見てよし、使ってよしの野菜ネット食材を入れて持ち運ぶ野菜ネットは、スーパーの野菜売り場付近に売られています。 ベルリンに移住して間もない頃、友人のお宅にお邪魔した時に、じゃがいもや玉ねぎが入っている野菜ネットがキッチンの壁にかけられていました。 家に持ち帰ってそのまま食材を冷蔵庫に収納できるのはもち

過剰なモノ・コトを減らせば、豊かに暮らせる

「僕らは2種類しかパンを作っていないんです」 Brot ist Gold と出会ったときは、かなり尖ったパン屋さんだなぁと思いました。 店主のThanosは、見た目も話しぶりもすごくやわらかいのに。 ベルリンには、たった2種類しか作らないパン屋があります。まるで浅草にあるパン屋「ペリカン」のような。 彼らの映像を公開したので、今日は彼らから、ベルリンらしさについて話したいと思います。 なぜ2種類しか作らないのか? 伝統的なサワードウという種類のパンをつくる Brot

芸術学校バウハウスが、雑誌づくりと展示会を続けた理由

学校なのに、めちゃくちゃクオリティの高い雑誌をつくってるんだなあ……! 芸術学校バウハウスの美術館を訪ねまして、驚いてしまいました。 雑誌の発行と展示会を、開校してから閉校するまで継続してきたという一面が、とってもおもしろいなと思うのです。 しかもとにかく質が高い…! 教育機関であるにもかかわらず、バウハウスは、なぜ雑誌づくりと展示会を大切にしてきたのでしょう?  雑誌 / 生徒たちの研究作品を掲載 そもそも、バウハウスはどのような雑誌をつくり、どんな展示会を開催し

芸術と技術を編んだら「デザイン」が生まれた

ドイツに来るまで芸術学校バウハウスの存在すら知らなかったのですが… この学校の新しさとは、デザインという概念を編み出したことにあるようです。 「デザイン」と聞くと畑違いですが、新しいものを編み生みだしたコミュニティと知り、興味が湧いてきました。 では、なぜデザインという概念は、バウハウスで生まれたのでしょう。 BAUHAUSの工房は実質的な実験室 デッサウにある校舎とバウハウスミュージアムを見学すると、この学校は、日本人がイメージするふつうの学校ではないことがわか

BAUHAUSは貧しさを解決してきた

めちゃくちゃ暮らしを創ってるなあ… 日常に馴染みすぎていて気づかなかったけれど、暮らしの原点ここにあり!っていう場所に滞在してきまして。 先週末はパートナーのogiyk_に同伴して、デッサウにあるバウハウスに行ってきました。 はじめて聞くかもしれませんが、バウハウスは現代の暮らしとその常識に、大きな影響与えているドイツの学校です。 彼らが次世代につないでくれたものを振り返りながら、これからの暮らしを考えてみたいと思います。 スチール製家具の原点 (Bauhaus

カトラリーは持ち歩く

少し前にこんな映像を公開しました。 これは「携帯カトラリー」のお話です。 携帯カトラリーはプラスチックカトラリーに代わる新しい選択肢として、欧州で広まりつつあります。 基本的な情報はこちらのページに記載するとして…! 使い慣れたカトラリーで食べると、外出先でも旅先でも、ちょっとしたおつまみが、おいしい食事に様変わりします。 このカトラリーのおもしろいところは、欧州の様々な国で「使い捨て」の便利さを選ばない人がいるところです。 この現象の背後に浮かんでくるのは、使