不安障害とはなにか

ここ数年で不安障害と格闘中なので、それについて自分用も含めて色々記録しておきたい。今回は、不安障害とは何かについて。

不安障害の定義

まずは簡単に定義しておこう。

厚生労働省は、「不安障害」を次のように説明している。

学校のことや家族・友達のこと、生活上のいろいろなことが気になり、極度に不安や心配になる状態が半年以上続きます。

不安だけでなく、落ち着きがない、疲れやすい、集中できない、イライラする、筋肉が緊張している、眠れないといった症状もみられます。

厚生労働省HPより https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_02.html

不安障害というくらいだから、心が「極度に不安や心配になる状態」という心の状態が主だ。

不安障害は、精神疾患の一種だ。精神疾患は、精神(こころ)の病だと理解している。こころが病んでしまうことによって、身体(からだ)な症状も現れる。だから、不安障害になると、不眠や筋肉の緊張などの、からだの不調もやってくる。

「こころの風邪」?

精神疾患に対して「こころの風邪」だとかいうこともある。つまり、精神疾患を風邪とのアナロジーで理解しようということだ。しかし、このアナロジーには少なくとも2つの問題(ディスアナロジー)がある(たぶん2つ以上ある)。

一つには、精神疾患は風邪ほど簡単には治らない。数年かかることはザラだし、場合によっては一生治らない。

もう一つには、精神疾患は「こころ」だけではなく、「こころ」”と”「からだ」の病気だ。こころだけが悪くなっているなら、仕事も休まないで済む。でも精神疾患になったら「からだ」も動かない。「こころ」と「からだ」の両方が悪くなるのが精神疾患なのだ。これは適切にイメージするためにぜひ念頭においてほしい。特に精神疾患になったことのない人には、この部分が難しいと思う。

うつ病との違い

不安障害と、いわゆる「うつ」や「うつ病」の違いも調べておこう。これも厚生労働省に聞いてみよう。

うつ病は、脳内の神経伝達物質「セロトニン」「ノルアドレナリン」が減ってしまう病気だと考えられています。これらの神経伝達物質は精神を安定させたり、やる気を起こさせたりするものなので、減少すると無気力で憂うつな状態になってしまいます。

ですから、うつ病は決して怠けているわけでも、気の持ちようで何とかなるものでもありません。しかも、うつ病は日本人の約15人に1人が一生のうちにかかるという非常にありふれた病気です。早めに適切な治療を受けることが必要です。

「うつ病とは」 https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/know/know_01.html

不安障害とは異なり、うつ病では心が「無気力で憂うつな状態」になる。こころの状態がだいぶ異なることがわかってもらえると思う。

不安障害とうつの併発

ちなみに、わたしは不安障害とうつを併発した。医者の診察を受けたら、不安障害とそれからくる「うつ状態」ですね、という診断がついた(「うつ病」と「うつ状態」の違いは未だにわからないままだ)。まあとにかく、不安障害とうつは一緒にやってくる。

どういうふうに一緒にやってくるかというと、「不安」がつよい日や時間帯と「うつ」がつよい日や時間帯に分かれる。不安がつよいときは、こころの焦りからだの緊張やが強くなっているときだ。そういうときは、なにかしなければと焦っているのだが、集中力はないので何もできない。

しかしこの状態はずっとは持続しない。不安が収まっているときは「うつ」になっていた。何もやる気が出なくて、ただ寝るだけの生活になる。

まとめ

今回は、不安障害とは何かについて。厚生労働省の定義はわかりやすいと思う。こころとからだの両方に関係するのが、精神疾患なのだ。こころの風邪とかいうと、こころだけの病気と勘違いしてしまう。

不安が強くなる不安障害は、憂鬱になるうつ病とは異なる。でも私は両方が併発した。たぶん多くの人がそうだと思う。

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