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食生活を変えて〜味覚や嗜好の変化

食生活の改善

グルテンフリー生活を始めて6年、さらにほぼカゼインフリーにして1年、味覚や嗜好の変化を時折感じるようになったので、書き留めておきます。

小麦のグルテンや乳製品に含まれるカゼインを意識する前は、和洋問わずスイーツが大好きで、毎日ではないけれど、結構な頻度でおやつを食べていた。ブランチにホットケーキやフレンチトーストなど甘いものだけですます時もあったし、特にマフィンなどの焼き菓子を手作りしたときには、日に数個を2日連続などということもあった。

まずはグルテンフリー 

当時のわたしは、鉛のように重く感じる、疲れきった体をどうにかしたくて、健康本を読み漁ったり、ネットで体質改善の健康情報を集めたりしていた。
そのなかで、グルテンとカゼインを含む食品を食べないことが体質改善の第一歩と知ったときの衝撃は、今でも忘れられない。乳製品のアレルギーは自分にもあるような気がしていたからまだしも、小麦粉は主食のパンや麺に加工でき、広く流通している食材だし、無害なものと思っていたから。しかもよく食べるそれらを同時に止めるなんて、「絶対無理、できっこない」という感じだった。

それでも、その万年お疲れ状態から抜け出したくて、改善する可能性があるならと、自宅で小麦粉を使った料理を食べないことから始めることにした。週6日は朝ご飯にパンを食べていたのをきっぱりやめて、一日3食の主食はほぼ白米という生活にした。
グルテンフリーを意識し出してからしばらくは、どうしても食べたいときは外食で週1回だけ、ピザやナン、カツ丼、たこ焼きなどから厳選して食べていたけれど、帰宅してから体が重くなったり、ぼんやりしたりして動けなくなってしまうことが度々あって、体の負担になっていることをしぶしぶ認めざるをえなかった。半年くらい経った頃にはそれらを食べたい欲求もだいぶなくなり、不調を思い出すと食べないでもいいかなぁなんて思うようになっていた。

そんな感じで、いつのまにか体のダルさや重さを意識することが少なくなり、それにつられて気持ちも明るくなっていった。わたしにはグルテンフリーが合っていたようだ。

さらにカゼインフリー だけど…

半年くらいかけて緩やかにグルテンフリーの生活に慣れることはできたけれど、食生活を変えるのはなかなか大変だ。カゼインフリーにもした方がいいことはわかっていたけれど、それまでちょっとした潤い・楽しみとして生活に組み込まれていたおやつの習慣を、止めることはなかなか出来なかった。自分には甘い。スイーツの中で一番好きだったタルトや自分で作る小麦粉焼き菓子をキッパリやめたことで合格ということにして、その代わりにプリンやムース、バスク風チーズケーキ、モンブラン、グルテンフリーケーキ、グルテンフリークッキー、アイスクリームを楽しみに食べるようになっていた。

そんなこんなで乳製品に関しては、きほん躊躇なく心の赴くまま食べ続けていたけれど、例外の時期があった。

以前、20代のころだったかな、春の花粉の飛ぶ時期に、花粉症に効くと言われていたヨーグルトを何年も食べていたのに、良くなるどころかむしろ悪化しているように思えたことがあった。30代半ばでそれに気付いて以来、年始からゴールデンウィークまでは、ヨーグルトやカフェラテ、ミルクティーは封印して、乳製品のスイーツとチーズもできるだけ控えるようにしていた。そんな生活サイクルが気づけば数年たち、定着していたのだ。

なので、6年前から昨年までは一年のうち丸4ヶ月はゆる〜くグルテンフリーカゼインフリーの生活になっていた。
以前と比べて花粉症の症状はだいぶ軽くなっている。
花粉症だったことを〈忘れる瞬間〉があるようになったのは、我ながらすごい変化だと思う。

タガが外れる

春の花粉のシーズンの終わりは、わたしにとって乳製品解禁を意味していた。
毎年、花粉症に耐えたご褒美に食べるパフェを心待ちにし、口も心も解放感を存分に味わっていた。

暑い夏は、冷たい乳製品がとにかく美味しい。暑ければ暑いほど消費量も増えていく。
昨年は、6月くらいから新発売になったヨーグルトドリンクにハマり、パフェやアイスクリーム、じゃがいもの冷製クリームスープなどを、タガが外れたように食べていた。グルテンフリー生活でだいぶ体調が良くなっていたので、油断していたのだと思う。さらに、普段は食べないヨーグルトと、手作りの杏ジャムの相性は最高〜杏の旬の時期だけと言い訳をして、連日食べていた。

7月に入った頃だろうか、左手小指にドーナツ状の水ぶくれができた。猛烈に痒い。いけないんだろうなぁと思いつつも、水ぶくれを掻き壊し、そのまま治るかなぁと思ったら、すぐ近くに新たな小さい水疱ができていく。小指の第一関節くらいから始まって、治ってはできるを繰り返し、どんどん下に移動して、指の股を越えて、隣の薬指にまで広がろうとしている。

かゆいぷつぷつ

時どき強烈な痒みに襲われるし、移動していくのが薄気味悪いので、皮膚科に行った。
水虫の菌の検査が陰性だったので、食物アレルギーの可能性があると言われ、塗り薬と飲み薬を処方された。帰りに薬局に寄ったけれど、激混みだったので翌日薬を取りに行くことにして、帰宅した。

その晩、我が身を振り返る。
もしかして、乳製品が原因なのでは?
よくよく考えてみると、夕食後にアイスを食べたときや、カフェラテやパフェを食べて帰宅した日に痒みがひどくなっていた気がする。その逆に、涼しい日が続いてる時にはアイスを食べなくなっていたので、症状が落ち着いていたかも。

薬にはできれば頼りたくない。
乳製品を食べるのをやめて、しばらく様子を見ることにした。痒くて我慢が出来なかった時に薬を使おう。
さっそく乳製品を食べなくなったら、痒い時がなくなった。わかりやすい。
その後、思うところがあって、卵と発酵していない大豆を控え、サプリメントを数種類飲んでいたら、受診後ひと月くらいで、赤みは残るものの、皮膚が剥けて広がることはなくなった。肌表面は滑らかになり、もちろん痒みもない。
薬を一度も飲まなかったし、塗らなかったのに、治ってしまった。

代替品

甘いものが食べたいときは我慢しないで、梨やぶどうにいちじく、筆柿、ドライフルーツなどを食べてカゼインフリー生活に慣れていった。外出した時には乳製品フリーのスムージーを良く飲んでいた。
また、以前から好きだった焼き芋を干したものや天津甘栗、和菓子や煎餅は、小腹の空いた時にときどき食べている。おやつ用カタクチイワシもよく食べるようになった。

冬は冷えを感じるせいか、フルーツの登場回数は自然と減っていった。りんごやいちごを週に数回食べるのと、2月に文旦のお取り寄せをするくらい。

夏はメロン、パイナップル、スイカ、桃、さくらんぼを以前はよく食べていた。今年はなぜかメロンとパイナップルにはあまり食指が動かなかった。

乳製品をふと食べたいなぁなんて思っても、指の痒みが頭に浮かび、実際に食べることはほとんどなかった。あの痒みはわたしの体の悲鳴だったんだな、と今では思う。自分をいじめるのはやめようとは思うけれど、ランチの定食やコース料理のデザートの乳製品は、注文時に確認するのを忘れたり、その場の雰囲気から断りそびれて、ときどき食べてしまっている。
皮膚科に行く直前に買ったハーゲンダッツのアイスクリームが6つ、いまも冷蔵庫に入っている。今年の夏も暑かったけれど、どうしても食べる気にはなれなかった。賞味期限も切れてるし、どうしようかな…

ぼたもちとおはぎの餡子

いつからだろう、15年前くらいになるのかな、毎回ではないけれどお彼岸に、ぼたもち(おはぎ)を作っている。
もちろんあんこから手作りしている。

初めて作った時は小豆と砂糖を同量にしていた。しばらくは同量で作っていたが、甘すぎると感じるようになったので、ここ数年は小豆の7〜9割くらいの重さの砂糖で作っていた。

先日、小豆の7割くらいの砂糖であんこを作った。以前はちょうど良く感じていた甘みだったのに、今のわたしにはもう一押しの甘さ控えめがいい。次は少し砂糖の分量を減らそうと思っている。手作りは自分好みに調整できるのがいい。でも、周りから不評だったらどうしよう…

小豆、黒胡麻、きな粉

まとめ

6年のグルテンフリーの生活のうち、カゼインフリーも加わって1年ちょっと経ったいま、以前と比べて甘いものを欲することが少なくなってきたと感じている。

小麦粉や乳製品でできたスイーツを食べなくなったら、自然と砂糖の摂取量も減っていった。以前は美味しく食べていたスイーツを、そんなに食べないでもいいかなぁと思うようになっている。
乳製品をやめた直後に、毎日のように食べていたフルーツに関しては、今は甘すぎると感じるものがときどきあり、昨秋ほどは食べていない。
ドライフルーツは月3回も食べていないし、和菓子を食べる機会も別段増えていない。

そうそう、今年は誕生日に初めてケーキを食べなかった。それまでのわたしなら誕生日は特別ということにして、グルテンフリーのケーキをホールで注文し、2日で2〜4切れ食べていた。それが正直きついかもって思ってしまい、ホールのケーキでなければ盛り上がらないし、ならば止めておとこうとなった。

いま思うと、わたしは、小麦粉、乳製品、砂糖に取り憑かれていたのかもしれない。なんだったんだろう、あの渇望と飢餓感は?


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