でもやっぱりコーヒーは、優しい人に挿れてもらいたいな。
私は以前、某珈琲店でアルバイトをしていました。そこはサイフォン式コーヒーを入れるお店でした。私はウエイトレスさんではなく、カウンターの中でコーヒーを入れる人。いろいろなオーダーに合わせていろいろな飲みのを用意します。
サイフォン式コーヒーはなかなかな難しいです。
原理は簡単なのですが、テクニックが難しい。
【サイフォンの淹れ方】
サイフォンの下のフラスコに水を入れて火にかけます。
上のロートの中に中挽きしたコーヒー豆を入れておきます。水が沸騰するとロートに上がっていきます。
コーヒー豆とお湯が渦巻くロートの中を、竹ベラで地球の自転と反対周りで撹拌し、15秒ほどおいてまた少し撹拌して火を避けます。
火が無くなると、ロートからコーヒーがフラスコに降りてきて出来上がりです。
工程はこれだけなんですけど、とてもテクニックがいることでなかなか美味しく淹れることはできません。
美味しく入った証拠は、ロートの中に残ったコーヒー豆がふんわりと丸みを帯びていたらいいようなのですが、ほとんどそうなったことはありませんでした。
私はこのお店のOpenスタッフで入店しましたが、研修後は技術が足らないのか、年齢で引っかかったのかOpen店では採用されず系列店へ。
そう決まる瞬間の内部の人たちの会話は今でも忘れません。私がいると知らず、スタッフが話しをしていました。
「え、あれはダメでしょ。俺よか年上だぜ」
「じゃ、研修先の系列で引き取ってもらいます」
「今日はどうしますか?帰すわけにはいかないでしょ?」
「洗いでもやらせておいて」
ふるいにかける事を前提にたくさん雇うんですね。
その1日、良くそこにいられたなっと、今思うと不思議です。
私はコーヒーが好きです。
でもできれば優しい人に淹れてもらいたいな。
こんな時は家で丁寧にドリップしたコーヒーを飲む事にしています。
丁寧に淹れると、スーパーで売っているお得用のコーヒー豆でも十分風味と酸味を味わえます。
マグカップにドリッパーをセットして
コーヒー豆を一杯
お湯は少量、ほぼ一滴づつ💧
抽出中は脇目もふらず、集中です。
挿れている時、プツプツと消えていく泡がいいんです。
生きている感じ。
ずっと見ていられます。
マグカップの半分くらいでおしまい。
最後は全部ドリップしきる寸前くらいでカップからおろします。
このくらい。
この泡が十分に残った状態が良いです。
なんちゃってコーヒーマイスターの淹れる、
丁寧なコーヒー
名付けて「Polite Coffee」の出来上がりです。
大切なコーヒー時間で、嫌なことを忘れます。
でもやっぱり
コーヒーは優しい人に入れてもらいたいなー
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