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🇨🇳#11 河北・石家庄のホテルでフロント見習いになる

中国で、都市発展の判断基準のひとつになるのが、駅にコーヒー屋があるかないかだと思う。
それと、商品にブラックコーヒーがあるかどうかも重要なポイントだ。
(田舎だと無糖のコーヒーがなかったりする)
今のところ、カシュガル、トルファン、銀川、平遥古城の駅にはコーヒー屋がなかった。

一方、ここ石家庄はコーヒー天国だ。
街にはスタバもラッキンもコチコーヒーもある。

駅に着き、久しぶりのアイスコーヒーを堪能してから毗盧寺へと向かった。

観光客ほとんどなし

お寺自体は唐代に建てられており、中でも見ものなのが、明の時代に描かれた総合計面積約200平方メートルの壁画だ。

展示室内の壁画

毗盧寺の壁画は、中国古代四大壁画の一つに選ばれている。
また、三国時代を起源とする「水陸画」という河北省広平県の民間芸術の技巧で描かれていて、中国の非物質文化遺産でもある。

ちなみに、こんなに素晴らしい壁画が収められたお寺なのに、規模が小さいためか、チケット代はたったの20元(400円)だった。
400円はいくらなんでもお値打ち過ぎる。
めちゃくちゃ可愛い中学生女子が、自分のポテンシャルに気づかず、推しに負けて好きでもないどうでも良い男子と付き合ってしまうくらい、自分の価値がわかっていないのではないか。

どこもかしこもすっかり春

その後は仕事が溜まってきたので街をフラフラするのを諦め、ホテルへ向かうことにした。

しかし、予約をしたホテルがGPSで探しても見つからないのだ。
地図アプリが指し示す場所には違うホテルの看板がかかっている。

そこで、一階フロントの女性に「⚪︎⚪︎ホテルはここ?」と聞いてみると、「知らない」とけんもほろろに返されてしまった。
彼女は今、スマホのショート動画に夢中なのだ。
結局、その場でホテルに電話をしたら、このビルの27階だという。
ビルの中にはさまざまなホテルが入っているらしい。

27階についたが、またしてもホテルの名前が違う。
看板には「△△ホテル」と書いてあるのだ。

わたし「⚪︎⚪︎ホテルに行きたいんですけど…」
お姉さん「ここで受け付けてますよ」
もう「⚪︎⚪︎ホテル」の名前使うのをやめたらいいんじゃないかと思う。
とりあえずパスポートを出す。
お姉さん「あー、外国人かぁ…」
わたし「何か問題が?」
お姉さん「外国人宿泊登録システムって難しくって、わたしよくわからないんですよねー無理だなー」
わたし「他に誰かできる人いますか?」
お姉さん「いませんねー」
わたし「じゃあ…わたしやりましょうか?」
お姉さん「あ、ぜひぜひー!」
こうしてわたしは、自分で地元公安に宿泊届けを出すことになった。

この外国人宿泊登記システム、どうやら場所によって操作が違うらしい。
昨日、山西省でも、宿のおじいさんは「自分はできない」と言って甥っ子を呼び出していた。
そこで横から画面を見ていたのだが、上海では必要のない入力項目がたくさんあった。

ここ河北省のシステムも、アップロードすべき写真が数枚あったり、まあまあ面倒くさい。
そんなわけで、もたもたしているうちに、他の客がやってきてしまった。

するとなぜかお姉さんはわたしに指示を出し、他の客の宿泊登録までさせるのだ。
わたしもわたしで、懐かしいコンビニバイト見習いの感覚が甦り、言われた通りパソコンで作業にあたる。

勤務中

3人の客をさばき、無事自分の登記を終えたわたしには、バイト代として梨が支給された。
河北省の趙県は梨の名産地で、お姉さんの故郷なのだという。

みずみずしくておいしかった「雪花梨」
2600円だけど、広い

昼間、平遥牛肉を食べすぎたわたしは、この梨を夕飯とした。
フロント見習いとしての業務を無事果たし、いよいよ明日は内モンゴル自治区へ向かう。

旅はつづく

翌朝編

翌日食べた河北省ご当地グルメ・牛肉罩餅

牛肉罩餅の「罩(zhao)」とは、かぶせるの意味。
餃子の皮とパイの中間くらいの食感のナンに牛肉スライスがのっかっている。
この店の牛骨スープの味付けはクミンが決め手だった。
スパイスの香りで食欲がそそられる。

小麦が主食のエリアでは、いかに小麦をおいしく食べるか様々な工夫がされているなあと感じる。

現在の総移動距離 約11000km
現在の33地域クリア率  33分の8
降り立った都市 12
①上海②新疆ウイグル自治区(カシュガル/ウルムチ/トルファン)③甘粛(敦煌/蘭州)④青海(西寧/海南チベット族自治州)⑤寧夏回族自治区(銀川)⑥陕西省(西安)⑦山西(平遙)⑧河北(石家庄)
飛行機  2回
新幹線  4回
寝台列車 3回
普通列車 0回



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