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幸福度と自殺率~自殺率が上昇する原因と対策~

「自殺率」と「幸福度」の関係性は、長い間多くの研究者や心理学者が注目してきたテーマです。特に自殺率が高い国、例えば日本では、社会や経済の問題、心理的なストレス、孤独、そして人との繋がりが不足していることが、大きな原因とされています。
今回は、今後「幸福度」が上昇して幸せを感じることが増えれば、自殺の数を減らすことができるかどうかを考えてみたいと思います。


パンデミック後の影:自殺者数の急増

引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202103_00001.html

2020年に新型コロナウイルスによって世界が大きな病気の波に見舞われてから、長い間減少していた自殺率が多くの国で増え始めました。日本ではこの増加が特に目立ち、10年以上続いた自殺数の減少が急に逆転しました。特に若者や女性を中心に、自殺の件数が増えています。

この変化は、パンデミックによる経済的な不安、外出自粛による孤独感の大きく2つに起因すると考えられています。

当時はステイホーム、ステイホームと耳が痛いほど外出自粛が促されてましたよね。半強制的に人と会うことが少なくなり、人との交流が減ったことで、多くの人々が強い寂しさを感じ、それがストレスとなってしまったのです。また、経済的な問題も、生活に直接影響を与え、多くの人を絶望に追い込んでいます。

このように、COVID-19によるパンデミックは単なる健康問題ではなく、心の健康にも深刻な影響を与えています。今後またこのようなパンデミックが起こり、外出を自粛せざるを得なくなった場合の対応には、この精神的問題の側面も考慮される必要があります。

自殺予防におけるネットとSNSの二面性

インターネットとX(Twitter)やInstagramなどのSNSは、自殺防止に役立つことがあります。例えば、悩みを持つ人たちがオンラインで助けを求めることができる自助グループや、カウンセリングサービスがあります。

同時に、悪い影響を与える内容もあり、自傷行為を促すような情報が広がることもあります。どちらかというとこのパターンが多いです。自殺の原因がSNS上での嫌がらせやいじめが原因のことも少なくないのです。
そのため、オンラインで助けを求める際には、助けを求める人に気をつける必要があります。

インターネットやSNSで人々を助けることのできる良い点を最大限に生かしながら、悪影響をできるだけ避ける方法を見つけることは、今の時代において大きな課題となっています。
若い方々たちがこの問題について知っておくことが、問題解決において大変重要です。

幸福度向上への道

幸福度を高める方法は様々ありますが、特に重要なのは、家族との時間や地域のつながりを大切にすることで、お互いを支え合い、心が満たされ、安心感を高めることができます。地域自治体などから必要な支援を受けることも、心の健康を守るサービスとして大変有効です。

日本人が心の健康のケアが下手な理由は、現代の学校教育にも根強く残る昭和の根性論であると考えます。そのため、心の健康(すなわちメンタルヘルス)の大切さを学ぶ授業を教育プログラムとして取り入れ、子供のうちから自分の感情を理解して上手に扱う方法を学ぶことが、その子供たちが将来的に自分自身を自殺へ追い込むことも少なくなってくるのではないでしょうか。

職場では、ストレスを管理するプログラムを導入することで、働く人の満足度や仕事の能率を高めることができます。そしてこれらの取り組みは、結果的に、自殺率を減らし、より幸せな社会を作っていきます。実際に導入している企業では、企業所属の産業医による定期的なカウンセリングなどが行われているようです。

自殺は多面的な問題であり、その予防には社会全体での取り組みが必要です。幸福度を高めることが、結果として自殺率を減少させる可能性があることを理解し、多角的なアプローチでこの課題に取り組むことが重要です。

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