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ミステリと言う勿れ 映画 観て来たよん【後半ネタバレあり】

【1】 観て来たよん
ミステリと言う勿れ 劇場版 見てきました。
良き良きミステリドラマでした。

概要
主人公は天然パーマの大学生・久能整(くのうととのう)
色々と面倒くさい性格で、何言ってんだコイツみたいなことも言うんですが、物事の本質を見抜き、他人の心を解きほぐして救いの言葉を投げかける優しい奴でもあったりします。

そんな彼が、ある名家の相続人の一人である原菜乃華演じる相続人D(役名はちゃんとあるけど、この方が分かりやすいでしょ)に無理矢理、立会人として遺言開示に参加して欲しいとせがまれ事件に巻き込まれるところから始まります。
ある名家、主人が亡くなったのですが、その後継者である4人の子供が全員すでに事故で死亡していて、相続人はそれぞれの孫4人というただならぬ状況。亡くなった前当主の代でも、兄弟二人が相続争いの際に死んでいるとかいないとか。そして、この名家では必ず相続人を一人に決めるという習わしがあり、遺言状に従って相続人らにある「謎かけ」が与えられます。
さて、呪われた一族の後継者争いの行方はどうなる?

原作は漫画、そしてテレビドラマ化して、ドラマ版の続きが今回の映画版です。特に前提となる知識は要りません。映画だけ見てもOKです
冒頭に我路(ガロ)という金髪の小室哲哉みたいな男が出てくるのですけど、彼が久能整の友達で警察に追われていることくらいでしょうか(映画内のセリフだけでも分かります)。私は原作は全く知らないので、どうも我路(ガロ)君は人気キャラみたいなので、小室哲哉みたいというとファンにすごく怒られそうです。許してください。

【2】 菅田将暉 イズ スーパースター

この映画の魅力の50%くらいは菅田将暉の演技でしょうか。
大河ドラマ 鎌倉殿の13人で、源義経を怪演し、義経のヤバさを日本中に知らしめてすぐの本作です。久能整はやっぱり問題のある性格なので、下手な人が演じるとなんだコイツはとなりかねないところ、菅田将暉が演じているとなんだかずっと観ていたくなるのだからすごいですね。

【3】 本当の意味で役不足

なんといっても、キャストが豪華。かなり無駄使いというか、本当の意味での役不足 。角野卓造も、思わず、こんな出番じゃ角野卓造じゃねーよ言いたくなりそうです。
大した役でもない親類のオバサンが松坂慶子、柴咲コウ演じる相続人Bの夫が野間口徹はほとんど出てこない、ヒロインである原菜乃華相続人Dの母親が鈴木保奈美。
弁護士の段田安則と刑事のでんでんは、まぁいつも通りかな(出番多め)。

【4】 メインキャスト

相続人Aを演じるのは町田啓太。イケメン・メガネ男子の理想形みたいな感じでした。
相続人Bを演じるのは柴咲コウ。ファンデーションは使ってませんの人。
相続人Cを演じるのは萩原利久。広島弁で怒鳴るのでめっちゃ柄が悪い。
相続人Dを演じるのは原菜乃華。序盤はずっと憎らしい顔してます。
相続人Dの亡くなった父を演じるのは、滝藤賢一、新手のバイプレーヤー。
相続人Dに焼き芋の大きい方をくれた人を演じるのは、松下洸平。演技は良かったです。

【5】ここからネタバレですよ?
【5】ここからネタバレですよ?
【5】ここからネタバレですよ?
【5】テーマとプロット

テーマは呪い。
プロットはいわゆる遺産相続モノの反転か。
いわゆる本格ではありません。

呪いは、序盤は遺産相続で親族同士殺し合う呪われた血のような意味で使われますが、中盤でこれは事実ではないと判明。
真の呪いとは、親たちが子供に与えるトラウマのことでした。
子どもはコンクリートなんです。
柴咲コウも、原菜乃華も、真犯人もこの呪いの犠牲者ってことですね。

プロットはいわゆる遺産相続モノの反転が出発点かなと思います
本来、遺産相続で争う一族たちが逆に協力したらどうなるのか?
その反転が親子二代にわたって行われるところに面白さがあり、そこから肉付けされた作品ではないかなと思います。

いわゆる本格スタイルを念頭にしていると本作はちょっと外れると思います
現代の本格スタイルは、映像化には向かないと思います。
ミステリを題材にしたドラマであり、そのドラマの部分が非常によくできているのが本作品ということです。

【6】気になったところ

 サスペリアのくだりは、ちょっと犯人特定には弱いですね。
私も少し引っかかりましたが、まあ、変てほどではないかなと思いました。 サスペリア知らないとわからないですしね。
あそこをゴーストバスターズのマシュマロマンに言い換えると全然別の展開になります。

以上、暇があったら加筆するかも

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