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[展覧会]THE HEROES 刀剣×浮世絵展(その二)

2022年8月28日まで開催されている

ボストン美術館所蔵
THE HEROES 刀剣×浮世絵 -武者たちの物語


静岡市美術館のYouTubeチャンネルで紹介動画が公開されていました。

THE HEROES×静岡ゆかりの地(1)
「金太郎ゆかりの静岡-金時公園」

山姥に育てられた怪力の少年・金太郎は、童謡でも「足柄山の山奥で~♪」と歌われているように、静岡県と神奈川県の県境の足柄峠で生まれ育ったと伝えられています。
金太郎は後の坂田金時(さかたのきんとき)のことで、金時は平安中期の武将・源頼光の家来となり、頼光四天王の一人として酒呑童子の退治で活躍したとされる人物です。
金太郎、坂田金時とも、後世では物語の登場人物として人気があり、本展覧会でも浮世絵が展示されています。

THE HEROES×静岡ゆかりの地(2)
「頼朝・義経ゆかりの静岡-八幡神社」

黄瀬川近くの八幡神社には、源頼朝と源義経が初めて出会ったときに兄弟が腰かけたとされる対面石なるものがあるそうです。
治承4(1180)年、源氏再興を目指し挙兵した頼朝が、富士川の戦いで勝利した後、奥州平泉から駆け付けた義経と感動の初対面をした場所とされます。
源義経と弁慶の主従をモティーフとした浮世絵や刀鐔が展示されています。

THE HEROES×静岡ゆかりの地(3)
「源頼朝ゆかりの静岡-白糸の滝」

富士宮市の白糸の滝は、今でも遠足コースになるなど人気スポットです。
建久4(1193)年、源頼朝が富士で大規模な巻狩りを行った際に、白糸の滝に立ち寄ったとされます。
以前に別の展覧会でも、富士の巻狩りの浮世絵を見たことがあるので、人気のあるテーマだったのかもしれません。
ちなみに、この富士の巻狩りの間に、有名な曾我兄弟の仇討ちが起こっています。

THE HEROES×静岡ゆかりの地(4)
「新田義貞ゆかりの静岡-手越原」

現在は安倍川と藁科川は合流していますが、江戸時代以前は別の川だったと言われています。静岡市駿河区みずほは、手越河原の戦い跡とされる場所です。
後醍醐天皇は足利尊氏追討令を発し、新田義貞を鎌倉へ向かわせます。建武2(1335)年、義貞・尊良親王の建武政権側の軍と、尊氏の弟・直義を大将とした足利軍が激突します。激しい戦いの後、夜襲に成功した新田軍が勝利したとされます。しかしながら、翌年には北朝が開かれ、南北朝時代が始まるのです。
なお、足利尊氏の一門であった今川範国が、暦応元(1338)年、駿河国守護に任じられ駿河今川氏が誕生しました。

THE HEROES×静岡ゆかりの地(5)
「武田信玄ゆかりの静岡-久能山」

北信濃の支配権をめぐり、甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信の間で行われた川中島の戦いは、12年間で5度も行われました。浮世絵などでは、一騎討の場面が描かれますが、これは史実とは言えませんが、永禄4(1561)年の第4次合戦は激戦であったことは間違いないようです。
武田信玄と静岡と言えば駿河侵攻です。久能山には今は東照宮が建っていますが、1568年に武田信玄が久能城を築城しています。今もその名残が石垣などに見られるそうです。


物語絵ではあるけれど、微妙に史実とリンクしている部分があって、面白いですね。

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