比留子は浜辺美波だ、とすり込んでから読んでみると楽しい小説シリーズ第三弾です。

まだ文庫出てなくて、でかい本で久しぶりに小説読みました。

今回も、異例のクローズド・サークルです。今回は、自分たちが進んでクローズド・サークルにしている上、そもそも、殺人事件云々以前の大きな問題が発生しています。今回も機関にいいようにされるがままです。

そして、人類を越えたモンスターによる、想定外の推理が炸裂します。もうここまで来ると、好きにしてくれみたいになります。ここまでやらないと現代のミステリは表現できないのだろうかと考えながら読んでいます。

物語は、複数の視点で進んでいきます。このモンスターが生まれた要因ともなる事件についても、過去の視点で同時並行で記述されています。

驚きのポイントは、あの異形はケイだったことと剛力京がケイじゃないどころか、お前誰やねんな所、最後は結局クローズド・サークル破ってしまうとかほとんどのポイントで運任せ、天任せなところ。

あとになって、知らんがなみたいな話がたくさん出てくるところと、本物の剛力京は一体なんだったのかとか、次回匂わせで終わるところとか、いつも通り。

それもこれも、比留子が浜辺美波だと思うことで許される内容です。今回、特に比留子の出番少ないので、屍人荘シリーズとしては楽しみが薄れています。

とりあえず、ちょっといくら何でも、コナンくんばりなので謎解きとか言われても、どうもちょっと想定できないことが多すぎるのと運要素のある謎解きはちょっと受け入れられないです。

それよりかは、比留子は生理現象をどうしていたのかとか、そういう人間としての機能上の課題をどう対処したのかが気になって仕方ありません。そういった人間臭い部分を省いてしまうと、ただのライトノベルというか説明のできないことが多くなりすぎて、ミステリとして完結しないと思うのです。

まぁ、比留子だしとか言われたら全て納得してしまう自分もいますが、次回作を読むのかと問われるとかなり微妙な内容です。これこそ、ホントにジャケ買いだわ。