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【圧倒的】ミュージカルLUPINを観劇した【個人の感想】

某日、帝国劇場でやっていた「ミュージカルピカレスク LUPIN〜カリオストロ伯爵夫人の秘密〜」を観劇した。

元々気になっていたことに加え、友人に背中を後押しされたのでチケットを入手したのだが…いやはや期待以上の観劇体験に胸が躍り、気分が高揚した。とは言いつつも多少脚本や演出に首を傾げたところはあったのだが、それを上回る感動がそこにあったので、今回は幾人かキャラクターを挙げながら感想をぽつぽつと述べていく。


今回私は初めて帝国劇場の2階から観劇したのだが、視界があまりに良好で驚いた。以前舞台キングダムで帝国劇場を訪れた際は1階の後方で見えづらかったので、ストレスフリーで観劇することができて嬉しかった。


ルパンを演じた古川雄大さんの演じ分けや歌唱力の高さに目を瞠った。
ルパンは様々な姿に変装するのでその都度声色や動作が違ってくるのだが、オペラグラスで顔をまじまじと見なければそれが変装した姿だとはきっと気づけなかっただろうと思う。
変装した状態で歌う時でさえ声色が変化するのだから、もういっそ恐ろしいまである。
一挙一動、堂々としており時に色っぽくて、どう足掻いてもルパンに恋に落ちてしまうので悔しい。観客全員クラリスになってしまった。

クラリスを演じた真彩希帆さん、弾けるような笑顔で純真で、非常に可愛らしかった。誰もが目を離せなくなるあの美しさ、それはルパンも言っていたように外見だけにとどまらず、その内面からも際立つものがある。
ルシファーの如く、闇に身を堕とした悪人ボーマニャンと自分なりの正義を貫き愛を語る怪盗ルパンに取り合いをされるクラリス。誰から見ても眩くて、欲しがられる様にいっそ罪を感じる。クラリスは全く悪く無いのだが、無自覚の罪とは恐ろしい。カリオストロ伯爵夫人のように自分の美を理解し、それを生かしている方がまだ良い。 

カリオストロ伯爵夫人を演じた真風涼帆さん、怪しい色気を纏っており威風堂々。傾国の美女とはこのことかあ…と思わされる。そして、いちいち所作が美しくて見飽きない。小さな動きにしても何かしら踊るにしても、その線が綺麗で思わず見惚れた。流石に宝塚ですね…。美麗でした。
ネタバレになるが伯爵夫人は最後、「カリオストロ伯爵夫人?だぁれそれ??」などと言っており、予想外のオチにずっこけた。タイトルを「ミュージカルピカレスク LUPIN〜カリオストロ伯爵夫人の秘密(笑)」に変更しなさい!!

シャーロック・ホームズを演じた小西遼生さん、今回の舞台では最初はそうでもなかったのに徐々にギャグ要員に回っていて沢山笑わされた。
最初、「シャーロック・ホームズか……かっこいいな……ビシッと事件を解決してくれるんだろうな」とぼんやり思っていたのに、薬物依存でそれに振り回されている上にカリオストロ伯爵夫人に惚れていそいそと追い回し始めるところにシュールさを覚えた。前者に関してはシャーロック・ホームズをそもそも読んだことがないので原作準拠なのかどうかなど知ったこっちゃないが、個人的に驚いたポイントだ。
ホームズが「私のハートが(カリオストロ伯爵夫人に)奪われた!」(ニュアンス)って言ってたのは思わず吹き出した。奴はとんでもないものを盗んでいきました、あなたの心です(なお対象はシャーロック・ホームズの模様)。かなり伯爵夫人に心奪われていそうだったのに、最後は結構淡々とロンドンに帰国する動きになっていたのは意外だったな。追いかけていてもおかしくなさそうだったけど、そこは名探偵としての矜持が勝るのかな。安心と信頼のシャーロック・ホームズだね。

ボーマニャンを演じた黒羽麻璃央さん、野望と狂気が沸々と煮えたぎる感じが最高に好みだった。
俺はルシファ〜🎶、いまだに歌声が耳の奥でこだましている。ボーマニャンの曲はかなり好みだった。
最初から最後まで、いけすかない感じが表出してそれが一貫していたのでとても楽しめた。最後、わたわたしながら崖から落ちていくのは徹底的なやられ役といった風で、コメディを感じて良かった。
ボーマニャンはダブルキャストとのことで、観るなら黒羽さんを取り敢えずみてみたいなと思っていたので念願叶って満足だったし、彼の演じるボーマニャンが非常に悪役として好みだったのでご満悦。

素人なりに、自分は見た舞台が良いものだったかどうか、自身の顔の火照り具合や胸の高鳴り具合を基準にして判断するのだが…今回のミュージカルは体がポカポカして、顔もじんわり火照って最高に興奮した。本当に観て良かったと思う。とても楽しかったです。

全く関係の無い私の推しを連れて行きました

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