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【個人の感想の】ヒプステBoP、極上のエンタメを有難う【オンパレード】


ケリつけようぜ。
俺たちの全てをかけて。


先日、私の最大の推しコンテンツ『舞台ヒプノシスマイク』のキャスト全員がBattle of Pride 2023をもって卒業した。大規模で、ド派手でとても色鮮やかな卒業式だった。
私は横浜公演に4回参戦した。(+千秋楽ソワレ配信)
無事に悲しみや感動の涙と目の前に広がる照明とリングライトの眩いばかりの光景、重厚な音圧によって脳内に分泌されたドーパミンに溺れた。興奮冷めやらぬ四日間であった。

まず、ステージ上に立つ彼らも客席側でリングライトを振る私たちも、今回のBoPにおいてはかける想いや熱量が普段とは段違いだったであろうことは言うまでもない。この公演が最後。今の彼らを生で見ることが出来る機会はもうこれっきりだったからだ。ヒプステならではのあの煌びやかなステージも、意表を突くような、予想外の演出だってもしかしたらもう見れないかもしれない。
目に焼き付けたかった。記憶に刻みつけたかった。ずっとずっと心の中に。大事に持ち続けていたくて。
だから全力で臨んだ。


毎公演、繰り広げられる伝説は一つとして同じものが無かった。しかも毎度前回を超えてくるのだ。こんなに楽しい現場はここの他には無いんじゃないかと思うくらいだった。
ヒプステはアドリブが本当に面白い。我々オタクに「小籠包」と言わせてコール&レスポンスを満喫する寂雷先生や楽曲のBoPでの左馬刻の「危険な弾薬庫」というパートをとにかくイジって会場の笑いを誘ったどついたれ本舗。突然ぴあアリーナをデスゲームの会場に仕立て上げようとする空却に、センターステージに大の字になってくつろぎ始めてしまう時空院。挙げ始めたらキリがない。涙が出るくらい笑ってしまったアドリブの回だってあった。ああ、楽しかったなあ。

見どころがありすぎたし感じたこともたくさんあるが、特に思ったことを以下にぽつりぽつりと書いていこうと思う。
なお、これを書いている私は一郎役の高野洸くん、左馬刻役の阿部顕嵐くん、そして空却役の廣野凌大くんのオタクであるので全体的に彼らに注目した感想になるということを承知の上で読んでいただけたら幸いです。そんでもって完全に個人の感想です。何卒何卒。


私は原作では一郎と左馬刻推し、ヒプステにおいてはtrack5、TDDの亡霊なのでtrack5の曲がセトリに集中していた部分について述べないわけにはいかない。
BoP初日に思ったことだが、現在軸の一郎とTDD時代のダンスでは受ける印象が違うように感じた。完全に個人の感想なのだが、track5では一郎はかなりエネルギッシュで若々しい感じがする。現在軸でもそうなんじゃないの、と思われるかもしれない。しかし個人的に現在軸のダンスは前傾姿勢なのに加えて体の重さの矢印がより下の方に向いていて、精神的に安定し貫禄のあるような印象を受けるのだ。うん、書いていて自分の中でまとまった。重さの矢印がどこへ向いているかが、現在軸とTDD時代のダンスの印象を分けているのかもしれない。


ノバスとマッコミの曲はグッときたな。
track5では映像出演だった空却と簓が、今回目の前に現れて……。その感動といったら到底私の持ちうる語彙で表現し切れることではなかった。
ノバスに関しては決別の瞬間まで曲中で描かれているので、あれを生で観るのは気持ち的に苦しいものがあった。空却の混乱と一郎の戸惑いが迫ってきて、耐え難く唇をきり、と噛んでしまった。(しかも千秋楽公演では空却が手首に巻いていたバンダナを外してそのまま捨ててしまう!そんな……)
マッコミに関しては荒牧さん演じる簓があまりにも格好良かった!「………わかるやろ?」「お前なんやで!」とかね…。あの時の簓の表情、涙腺にきゅっときました。簓………君ってやつは……となるけども、あれって一応左馬刻の夢の中での話(左馬刻の見た夢を曲にのせている)だから、言ってしまえば左馬刻の願望みたいなものだよな、と考えてしまってハァ〜〜〜〜〜〜と情緒がジタバタしてしまった。あれだけの啖呵を切り、夢の終わりには左馬刻に優しく諭した簓は、幻と同義で…。あ〜〜〜〜〜〜〜左馬刻!!(track5の亡霊過呼吸。)
映像出演だって良いけれど、矢張り生で観れたらより胸を打たれるものなのだなと感じた。


空却のソロ曲になった瞬間の会場のボルテージの上がり方は尋常では無かったように思う。(ナゴヤ曲でも求心力が爆発していた。)場を掴む力、周囲を自分のいる場所まで一気に引っ張り上げる力が突出しているのだろう。役者自身の持っているそれを、空却というキャラクターに違和感なく馴染ませて会場を沸かせているのだからもう恐れ入る。
個人的に印象に残っているのは10日マチネ、空却ソロ曲のラストだ。猛烈に出し切ったのかステージ上で彼がとすっと座り込んだのだが、最後客席を、カメラを見つめそのまま長い舌をべっと出したのだ。その様子があまりにも美しくて驚いた。今の場面のブロマイドをくれないか?と瞬時に思ったくらいだった。咄嗟にあの行動をしようと思えるその発想力(もしかしたら単に反射的な動きだったかもしれないが)に脱帽。ナゴヤ曲でメロディアスに歌う空却もたまらなかったね。


Who is the best?!?!?!?!?!
Ichiroooooooo!!!!!
圧倒的主人公、山田一郎。
バスブロのレプライで初めてこの曲を聴いた時、「天才か?」といの一番に思った。
山田一郎だからこそ映える、山田一郎だからこそ歌いこなせ、山田一郎だからこそ輝いて命が吹き込まれるそんな爆発的存在感を放つこの一曲。
基本的にステの山田一郎は眩いばかりの笑顔をその端正なお顔にたたえているが、この曲ではより一層その笑顔が輝く。キラキラしすぎてお顔が見えない。綺麗なお顔を見せておくれ。君が一番だよ…………山田一郎…………。爽やかな声で俺こそが一番だと宣言するこの曲を歌いこなせるのは高野くん、君しか。君しかいない。君が山田一郎に寄り添って演じてくれて本当に良かった。有難う。感謝しかないんだ。


I'm back, OK.   I'm back……………
左馬刻のソロ曲のお洒落度の高さは矢張り皆さん感じておられるのでしょうね?
ハマの男、大事なことほど胸に想いを秘めている男………。左馬刻の静かな一面、柔らかい部分が落とし込まれた一曲でかなりお気に入り。ダンスも見ていて目が楽しい。
左馬刻がどんな様子でハマの街を歩き、守っているのか。どんな面持ちで、佇まいでそこに居るのかという解釈がより深まる曲だと感じる。
海を眺めながら聴いていたい。サブスク配信、待ってます。


オリディビの全員曲があまりにもカッコ良すぎる。らいひーらいなう!!!!!リングライトをぶんぶん振ってしまった。ノるのが非常に楽しい曲でした。オリディビのレプライは行っていないから此度のBoPで初めて聴いたのだが、この曲は引力が強すぎる。この一曲を聴いたことでオリディビのレプライが大盛況だった理由がより鮮明になり納得した。これはアガるわ、当然。


誰もがアツくなったであろう演出……2nd DRB、バトル演出。しかも千秋楽公演ではドローンまで持ち出されていて、躍動感のある映像に盛り上がった。三番手を二番手が守り、二番手を一番手が守るその展開に胸が熱くなって仕方がなかった。いちいち守り方がかっこいいのよ皆………!!守り方から感じる印象もいくつかパターンがあって、「お〜っと、はいはいそこまで〜!ここからは俺の番だぜ!」(ex.簓や空却、独歩もこのグループかな)とでも言うかのように素早く間に割り込む形のものと「お前の相手は俺だ、かかってこいよ」(左馬刻や寂雷、一郎など)と堂々と構え、そして比較的静かに攻撃を受け流す形のものなどがあり、当然のことだがキャラクターごとに佇まい、守りの色が違って面白かった。
センターステージでバトルが繰り広げられるので我々観客はそれを囲む形になっていたのだが、それが本当のH歴でのバトルを彷彿とさせて臨場感があって高揚した。原作への愛を感じる演出で、私は胸がぽかぽかした。


公演を重ねるごとにコール&レスポンスでのオタクの熱量や一体感、声量がどんどん増していき、ものすごい現場に来てしまった!と歓喜した。今後、こんなに楽しくて幸せだって思える機会や現場に出会うことが出来るのかな、と思うくらい幸せな時間を過ごした。
ヒプステキャスト全員卒業という事実を、まだ受け入れられていない部分はもちろんある。なんならそれが私の心の大部分を占めているが………それでも。それでもこれだけの伝説を見せつけてくれて、創り上げてきてくれたことに対しての感謝と敬意と、愛が溢れてやまない。


何があろうと消えない情熱の炎
何があろうとやまない胸の奥の鼓動


これはバスブロの曲だけれど、この曲を会場で聴くたび私はほろほろと涙した。あまりにも、ヒプステオタクの心情に当て嵌まってしまう歌詞だったから。


千秋楽公演、ソワレは私は残念ながら配信で見届けた形ではあったが。
ステ一郎がそっとポーズをかたどり、その姿に原作の一郎が重なって溶けていったあの演出にはもうどうしようもなく心がきゅっとなってしまった。区切りを、終わりを目に見える形でそこに置かれてしまった。美しくて悲しくて切なくて、しかしこれがこのヒプステにおいての最も正しい幕下りなのだと実感、納得させられた。素晴らしいなあ。書きながら泣いちゃいそうだ。


注いだ愛、返された愛、創り上げられた伝説とその光景も、ずっと忘れない。何もかもが大好きだ。


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