家事ハックはどこまで広げられるか

まず始めに断っておきます。今回書くケースそのものは、私以外の人には、正直参考になりにくい事例だと思います。
ただ、仕事は家の外でフルタイム、一方で生きている限り家事は続く…という条件下で、リソース配分の問題を突き詰めていく途中、これくらい根本から考えてみるのも一つなのではないかなと思ったので、書いてみることにしました。

好きな仕事だけど、いろいろ限界が近づいてきた!

私の、平日の主な仕事は、とある会社の社員食堂で昼食を作ることです。現在のスタッフは約15名。買い出し、調理、片付け、予算管理すべてを、私一人で担っています。気楽といえば気楽ですが、今の条件(設備、時間等)だと、一人で担うのはそろそろ限界かなぁといったところ。これ以上スタッフが増える(=調理する量が増える)とすると、仕事のやり方を変えなくてはいけないなあ…という状況にいます。

社員食堂の仕事以外に、週に一度はカフェの店頭に立ったり、不定期で料理教室を開催したりしています。そのためには、自宅で試作したりレシピをまとめたりする時間が必要で、スケジュール的には結構タイトです。

体力がないわけではないと思うのですが、タフなタイプではありません。漢方と鍼灸の、良い先生に出会えたおかげで、40代の私は、20代の頃より実は元気なのですが、それでも、「体力だけは自信があります!」というタイプの人と同じように動くのは、絶対無理です。睡眠も休息も、少し不足するとすぐにパフォーマンスが落ちてしまいます。睡眠時間確保は絶対条件です。

仕事と家事を同時に「リ・ストラクチャリング」

さて、そんな日々を送る私ですが、帰宅後、家族の夕食を作るのが結構しんどいです。社員食堂の仕事が今より少なかった頃はそうでもなかったのですが、勤務日数、調理量共に増えて、時間的にも体力的にも余裕がなくなってきました。
そこで、昼食の準備のときに、家族の夕食分も含めて作ってしまい、持ち帰るという「ハック」を取り入れてみることにしました。仕事と家事の、重複する部分を「リストラ」したわけです。(もちろん、横領なんかではなくて、決まった費用は支払っていますよ!)
毎日ではありませんが、これができると、当然ながら本当に助かります。
家に帰って、台所に立つ必要がない。家族が戻る時間ぎりぎりまで、別の仕事ができます。帰りに買い物に立ち寄る必要すらありません。

元々は、家事(というか料理)が好きで、一方で「外での」仕事がなかなかしっくりこなくて、私には社会的経済価値がないのか…?と悩んだ時期も経験しつつ、だったら料理という技を持って社会に出てやろうじゃないか!と増やしてきた料理の仕事ですが、それを今度は逆輸入、というわけです。

…最初に書いたとおり、私の働き方でしか実現しないハックですみません。

自由に考えてみた先に、新しいやり方がある

何が言いたいかというと、1日が24時間しかなく、自分自身の体力も決まっている中で、ワークとライフのバランスを考えるなら、場合によっては、一旦はこれくらい「一緒くた」にして、自分なりの理想を描いてみる必要があるんじゃないかということなのです。
特に、これから自分の仕事や働き方を作っていこう、という若い人には、思いっきり自由に、自分の生活全部を考えてみてほしいし、社会との関わり方に何かと障害がつきまとう女性にも、だからこそその状況を逆手に、自分にとって心地よいやり方を思い描いてみてほしいなと思うのです。

現代の都市生活では、仕事といえば、家から離れ、場合によっては1時間以上も電車に揺られた先で、毎日決まった時間、拘束されることを意味します。女性の社会進出とは、家庭の働き手全員が、家庭外に一日拘束されることだとも言えるのです。拘束されることを前提とした上で、残った時間での家事のやり方をいくら工夫しても、限界があります。
限界があることを承知の上で、残り時間と体力のやりくりを考えるのか、あるいは、仕事と家事の境界線そのものを動かしてみるのか。
例えば、畑を耕しながら、傍で赤ちゃんの面倒をみるように、例えば階下の店舗でお商売を営みながら、合間で家事をするように、働くことはできないのか。
思考実験だけでも意味はあるのではないでしょうか。

ちなみに、会社で家族の食事も準備する、というアイデアは、私が言い出したわけではなく、最初は社長の依頼でした。家族の夕食をつくる時間がない!とお願いされたのがきっかけで、他のスタッフの家族分を引き受けたこともありますし、今も引き受ける気持ちの準備はあります。(前述のように、ちょっとキャパオーバーなのが悩みどころですが。)
社長以下、ほぼ全員が女性という環境で、食事だけでなく、時には事情があって早めに保育所から引き取った子どもを、終業までオフィスで遊ばせておく光景も見られます。そういった柔軟な雰囲気があるのは、今の職場のいいところ。むしろ、そうでもしないとお互い立ち往かない、ともいえますが……。
働く女性、リーダーとして行動する女性が増えることで、こういった、今までには考えられなかったようなスタイルの職場が、あちこちで増える、あるいは自らで増やせたらいいですね。
そのためにも、自由な思考実験、できるところからの自由なやり方を取り入れるのは、良いチャレンジなのではと思います。


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