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包丁のお話 (包丁を研ぐ)

包丁を研ぐにあたって、慣れない人が陥るのは刃先だけを砥石に当ててしまい、研ぎしろが崩れピタッとあてた時に刃先が砥石に当たらなくなる研ぎ方です。

平面では無く、研いだ面が弧になるので丸っ刃と呼びます。

この研ぎ方をすると、研いだ瞬間は刃がつき、いかにも切れる感覚を感じますが、すぐに刃が落ちて切れなくなる。

そして、また刃をつけようとすると刃先だけを研がなくてはいけないので、より丸っ刃が進む。

悪循環に陥り、最後には研いでも研いでも切れない包丁になる。

包丁を研ぐと言う作業は、心を穏やかにしてまっさらな気持ちで臨むもの。

精神的な事は、置いといても最低限・・砥石は真っ平らにしてから研ぎ始めなくてはなりません。

これが、忙しさにかまけると平らでない砥石で、ちゃちゃっと研いで刃先だけに砥石を当て始める。

これが、包丁にとっては悪の源となります。

とにかく研ぎしろは平面に!

研ぎしろとは、包丁を研ぐときの砥石が当たる面ですよ。

この一点だけを守れば、そこそこの研ぎ方が出来るんですが、会得するまでには、何年もかかったりします。

和包丁を研ぐ機会があったら、ぜひぜひ、この一点。

厳格に取り組んでみて下さい。

その姿勢だけで、おそらくはガラッと変わりますから・・。

  (文:武ノ内津久根)

包丁専門・キッチン用品サイト 「食おた」

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