笑福亭たま

平成10年笑福亭福笑に入門。所得に占めるその芸人に使った金額の割合=エンゲイ係数を発案…

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平成10年笑福亭福笑に入門。所得に占めるその芸人に使った金額の割合=エンゲイ係数を発案。ライブでの芸人の面白さを測る指標として、入場者全員のエンゲイ係数の平均を比べる「落語価値説」を提唱。落語界の分析結果を書いていきます。 サポートや記事の拡散、スキなど、よろしくお願いします!

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携帯が鳴る会と鳴らない会~落語会の見分け方【ほぼ無料】

世の中には、 「携帯が鳴る落語会と鳴らない落語会」 が存在し、また、落語会には 「携帯が鳴っても、不快にならない会と不快になる会」 が存在します。 ちなみに落語会のお客様は初心者から落語ファンへと濃度を高めていく上で多くの人は「携帯が鳴らない会 or 携帯が鳴っても不快にならない会」を自然と選べるようになります。 この理屈を理解すれば運営側が(噺家側が)「落語会でなぜ携帯が鳴るのか!」と怒らなくてよいし、落語ファン自身も「基本は携帯は鳴らない方が良いです。でも、たま

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    • 上方落語協会志演義〜復活•会長選挙!その②繁昌亭オープン前夜

      会長選挙が復活した時は、まだ上方落語協会は親睦団体でした。 それまで露の五郎会長が総会でほぼ毎回挨拶で 「大阪にも国立演芸場を建設する要望を国に出してまして、いずれできれば」 みたいな話をよくしていました。 (浪曲とか他の演芸団体と一緒に要望を出してるようでした) 当時は、どちらか言えば、周りの師匠方は、あんまりどうでもええ感じでした。 「できたら何かええんか知らないけど、どうせ出来ひんやろ」みたいな雰囲気でした。 その後、三枝(六代文枝)師匠が選挙で会長になったので

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      • 上方落語協会志演義〜復活•会長選挙!その①

        今後、上方落語協会の歴史的事件をいろいろピックアップして書いていこうと思います。 私が入門して実際に体験したことを中心に書きますが、 ●事実の部分と、 ●私が入門する前のことを先輩方が喋ってたこと(内容の真偽は不明だが、先輩達がそう発言したという事実) を中心にドラマチックな感じで書いていければ、、、と思っています。 ただ、そうなると、どこまで史実になるのかわからないので、 「三国志演義」みたいなものとして読んで下されば幸いです(笑) 記事にできないのも含めて、 な

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        • 仮想現実落語界【小説】

          今回、初めて短編小説を書いてみました。 今回はフィクションをお送りします。 当たり前ですが、以下の物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。 ※いつもは1万字とかあるのに、小説やのに5,000字ぐらいです。 (私の前文を抜いた小説本編は3,800字程度です…)

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          落語家の修行とパワハラ【一部無料】

          落語家の「修行」というと、「パワハラ」的なものを連想する人もいますが、修行とパワハラは同じではないですし、修行の中に必ず「暴力」が存在するというものではありません。というか、現代においては、修行といえども、暴力はふるってはいけません。←当たり前です。日本は法治国家であり、「落語の世界は治外法権」な訳ではないのですから。 ひと昔前に「学校の体罰はOKか?」という訳のわからない話をテレビで普通にしていましたが、今回はそれと同種の部分もありますが、少し複雑な業界事情(?)があるの

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          有名人の罠【途中まで無料】

          本日の記事は、 「有名人=善意のかたまり」のアドバイスを聞くと、知らない間に「罠」にはまってしまうという話です。 先に言っておきますが、決して有名人が悪い訳ではなく、受け手に問題があるという話です。 落語家の場合、有名人のアドバイスは、当たり前ですが、「有名人」か、「有名になろうとしてる人間」か、「偶然(未来に)、有名になってしまうような人間」にしか効果はないと思います。普通の凡庸な落語家に、有名人のアドバイスはあまり効果がないということです。にもかかわらず、多くの落語家は

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          有名落語家と落語会芸人との違い【途中まで無料】

          今回は、有名芸能人の噺家(メジャー)と落語会芸人の噺家(マイナー)の違いについて考察します。 「地下の笑い」という言葉を聞くようになりましたが、どこか「地下のお笑い」は「メディアのお笑い」と連続性があるような気がします(今の地下のお笑いは詳しくないので間違えてるかもしれませんが…)。 しかし、「メディアの笑い」と「落語会芸人の笑い」は、絶対的に不連続な気がします。 どういうことかと言うと(合ってるかは不明ですが)、 「地下のお笑いの実力者」が「メディアのお笑いの人気者」へ

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          記者が芸人を屋号で呼ぶ時代

          まあ落語ファン、歌舞伎ファン、文楽ファンだけでなく、ちょっと知ってる人なら常識として、 この種の芸人を「桂さん」「市川さん」「竹本さん」とは言いません。 しかし、マスメディアの方々(TVや新聞などの大手マスメディア関係者)は、この頃、よく「桂さん」「市川さん」などと、屋号や上の名前(姓?)で呼びます。 (昔はそんなことはありませんでした。少なくとも、私が子供の頃は無かったので、ここ30年ぐらいの変化かと思います) これについて、 この種の芸能に近い人たちは、メディア関係

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          危うし!徒弟社会!【少し無料】

          落語界でも、将来、 「年配の人が、新しいことに付いていけない…」 ということが"許されない"世の中になっていくかもしれません。 当たり前の話ですが、、、 若い噺家が、先輩から、噺家の基本やルールを教えてもらう時に 「着物のたたみ方とか覚えられないです!」 「そんなルールとか覚えられないです!」 などと言えば、「アホか、覚えんかぁ!」みたいな話に当然なります。 一方で、年配の落語家に 「会場の住所をLINEで送るので、Googleで現場に来てください」 と言った時に、年

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          繁昌亭経営の難しさ

          本日は天満天神繁昌亭の経営の難しさの一端をお話します。 今の企業経営は、指針を考える管理職以外は、 「給与社員」ではなく、「外注」&「バイト」(派遣社員)で どれだけやり切るかということが大事(基本)だと思います。 なんか竹中平蔵さんっぽい話ですが。。。 これを基本とすると、 天満天神繁昌亭や神戸新開地喜楽館の寄席小屋の経営が なぜ難しいのかが分かります。 以下、有料です。 (噺家以外、誰がおもろいねんという内容ですが、、、)

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          落語の人間国宝~新作と古典の分類は必要か?【ほぼ無料】

          今回、重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)についての記事です。 たまに六代文枝師匠のことを、 「愛人が見つかったから人間国宝になれない」などと揶揄する方がいますが、それは間違いです。 ある意味、将来、六代文枝師匠は人間国宝になれるかもしれない(し、なれないかもしれない=可能性は存在する)という記事でもあります。 今回は、落語世界に蔓延る「人間国宝」についての間違いを指摘したいと思います。 【そもそも人間国宝とは?】人間国宝とは「重要無形文化財保持者」と言われます。

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          落語のコンクールについて【無料部分あり】

          本日の記事は、落語コンクールについての考察です。 落語ファンの疑問として、たまに浮かぶのは、 「落語ファンにあまり人気のない落語家がコンクールでは、それなりに高い確率で優勝するけど、なぜか?」 ↓ 「そして落語コンクールで優勝するということは、それなりの技量を持っているという証明のような気がするのに、結局、その噺家は、優勝した後も、落語ファンには人気が出ないままなのはなぜか?」 と、 「メディア志向の強い噺家がコンクールで優勝したのに、結局メディア進出できないことが多

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          芸の評価「芸とは何か?」

          今回の記事は「芸とは何か?」についてです。 落語家がウケているにもかかわらず、たまに 「あれは有名やからウケてるだけ!」 「あれは身内を呼んでるだけ!」 「マニアウケなだけ!」 「ベタ!」 「男前なだけ!」 「素人をだましてるだけ!」 「芸能人が評価しやすい芸やわな」 などの罵詈雑言が、色んな角度で落語家には浴びせられます(笑) ↑ しかも落語家から・・・(内緒で?)。 お客様は上記のような罵詈雑言は明言しませんが、無意識に 「●●師匠は好きやけど、△△師匠は何か嫌

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          芸人の評価【ほぼ無料】

          本日の記事は、 落語ファン初心者がよく抱く「TVで出てる落語家さんより、この落語家さんの方が面白いのに、なぜTVに出ないのだろう?」という素朴な疑問や、 一般の方々は「TVに出てない落語家は落語の実力がないからTVに出ていないのだ」という思いがある一方で、「TVに出てるような落語家はちゃんと落語ができない」という思いを同時に持っているという謎現象 について、独断と偏見をもって解説していきます。 芸の評価とは何か?まず「芸人の評価」において、客観的に評価しやすい項目は、

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          寄席に「下手は出すな!」は正しいのか?

          お客様目線でいくと「そらそうやろ、下手は出さんといてほしい」という風に思うかもしれません・・・。しかし、 「あなたが上手と思ってる人も、別の人からすれば下手と思われているかもしれない」 ということが抜け落ちています。芸の評価と言うのは非常に主観的なものです。このように言うても、 「そんなもん、オモロイか、オモロないかは誰でもわかるやろ!」 とまだ言う人もいます。少なくともこれを言う時点で賢いか賢くないかがわかってしまうのですが、これを言える人は、なかなかハートが強いと

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          上方の噺家は能力の可視化を嫌う【ほぼ無料】

          タイトルで「上方の噺家は・・・」と書きましたが、 「旧弊な上方の噺家は・・・」とすべきかもしれません・・・(笑) そもそも「可視化とは?」ですが、「誰にでも見えるようにする」ということです。そして、東京の落語界は、上方落語界と違って、既に一定の能力が可視化されています。(その意味で東京は資本主義が発達してる都会だと思います) 今回の記事は、上方の落語家の能力は、現在、東京ほどには可視化はされていないですし、それを可視化することが難しいと言うお話です。 東京の落語界はシビ

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