なぜ成功事例を真似ると失敗するのか〜成功事例症候群から脱するための、プロセスとアナロジー思考

今日は地域やビジネス全般のケースを読み解くマニアックな話です。ある意味私はこの手のオタクですが、事例を事例のまま読み解こうとする人が多すぎてちょっと嫌気が指すので、まとめておこうと思います。

地域分野も事例大好き人間が多いのですが、ビジネス領域全般でなんでも「事例を教えろ」と言い続ける人は非常に多いですね。なんか良い事例を知ったりすると、それで自分までも成功できる気になる。で、失敗するわけです。笑 どれだけ成功事例集、ベストプラクティスをみて知った気になって無意識に無邪気に危険なことをやってしまうことが多いことか!!!

これは一重に自分で様々なものをみてきていない、自分で挑戦して成功も失敗も体験していないというリアリティの無さに起因し、何よりそのような人が解像度荒い「事例研究」を繰り返しても、ほぼ何もわからないために、毎度成功事例を頼りにして失敗してしまうわけです。

そこには2つの大きな問題を犯していて、それは事例から「結果」を学ぼうとしていること、また「個別具体」のことばかりに注目し、複数の事例を相互にみた上でのアナロジーを理解するという思考が伴っていないこと、が挙げられると思っています。

実際事例研究は事例を知るにあらず、なのです。事例研究は「結果よりプロセス」より「具体よりアナロジー」を考えていきましょう。


○ 事例からプロセスを読み解く複雑性

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