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「照らし出された私の情熱」 Vol.3

みなさんこんにちは!アートマネジメントコース企画制作室、広報担当の萩原です。
前回に引き続き、「夜奏のアトリエ〜カルテットで奏でるゴッホの光彩〜」の企画者である渡邉史緒へのインタビューを掲載します。
今回はついに最終回!!公演内容や見どころ、公演タイトル決定の裏側がわかるかも!?
お楽しみください!




今回の公演、第1部は「アマチュアリズム」、第2部は「プロフェッショナリズム」という構成になっています。第1部で「アマチュアリズム」についてのお話をされるそうですが、こういう経験は初めてですか?

初めてです。多くのお客様の前で話しをするのは今からとても緊張していますが、少しでも楽しんでいただくために万全の準備をして臨みたいと思います。アートの楽しみ方は二つあると感じていて、そのうちの一つは自由な感性や想像力で作品を見る「アマチュアリズム」かなと。第1部では、ゴッホの作品を初めて見た際の私の気持ちと、今回スクリーンに投影するゴッホの「夜の絵」6枚に合わせた弦楽四重奏の作品の選曲理由について、私が自由に語ります。


本公演のチラシ

若い人にも楽しんでもらいたいという思いが強いように感じます。それはご自身の経験からですか?

私自身、音大生にも関わらずクラシック音楽には馴染みがないと常々感じていました。また美術も同様に、興味がありませんでした。しかし、些細なきっかけでたちまち魅了されました。私なりの切り口でこの2つを紹介すれば、同世代である若い方々にも、もしかしたら魅力に気がついてもらえるかもしれない。そんなことを想い、この企画を立案しました。


同世代の人に伝えたいことはなんですか?

「美術館に行くこと、クラシック音楽の公演に行くことは、実は思っているよりハードルは高くない」ということを伝えたいです。詳しい知識を持っていなくても、畏まった服を着ていなくても、自由に楽しむことができるのが芸術の醍醐味だと知ってもらいたいです。


第2部「プロフェッショナリズム」の小林先生、沼田先生のお話というのも気になりますね。

第1部で私がお話しする「アマチュアリズム」との対比として楽しんでいただけたらと思います。第1部では自由な発想で音楽と絵画を楽しんでもらい、第2部ではその答え合わせ、知識の深掘りをすることができると思います。


渡邉さんが思う「プロフェッショナリズム」の醍醐味とは?

作品への知識が深まったり、新たな魅力に気づくことができることだと思います。例えば私は《麦束のある月の出の風景》を初めて見たとき、月を太陽だと勘違いしていました。しかし、作品の横にある解説パネルを見て月だということがわかり、さらにゴッホの色彩感や発想に惹きつけられました。専門的な知識を得ることで新たな魅力に惹きつけられたり、作品への理解や解釈が深まったりすると思います。

《麦束のある月の出の風景》/フィンセント・ファン・ゴッホ


どんなところに注目してほしいですか?

3つあります!
1つ目は、「Z世代のアマチュアリズムと専門家のプロフェッショナリズム」。第1部ではお客様自身の自由な発想・想像力で音楽と絵画を楽しんでいただきます。第2部では専門家のお話を聞いていただくことで、知識や解釈の深掘りをすることができます。

2つ目は「ここだけの夜の世界」です。音楽と絵画を組み合わせる公演は他にもあると思いますが、ゴッホの「夜の絵」だけに焦点を当てた公演は珍しいです。弦楽四重奏の音色と共に、特別な夜を過ごしていただきたいです。


ゴッホの夜の絵といえば!の《星月夜》


だから「夜奏のアトリエ」なんですね。タイトルに込めた思いはありますか?

実は、公演タイトルは当初全く違うものでした。しっくりくるタイトルがなかなか思い付かず、とても悩み、夜に学生同士でLINEのグループ通話機能を使い、「これはどうだろう?こんなのはどうだろう?」と言いながらアイデアを出し合いました。「演奏会を行うホールを美術作品が生まれるアトリエに見立て、そこで夜に奏でられる音楽を楽しんでいただきたい」という思いから決定しました。「夜奏のアトリエ」というアイデアが出た時、みんなで「これだーーーーーー!!」と叫びました(笑)それくらいしっくりきた公演タイトルでした。


なるほど!では、注目してほしい点、最後の3つ目を教えてください

最後の3つ目は「この日だけのスペシャル・カルテット」です。本公演で演奏してくださるのは小林美恵先生、淵野日奈子先生、松実健太先生、山岸彩子先生という、本学が誇る弦楽器講師陣が、今回のためだけに結成した「スペシャル・カルテット」です。クラシックビギナー向けの公演ではあるものの、通の方にも必ずご満足いただけます。


今回だけのスペシャルカルテット


最後にみなさまへひとことお願いします!

ゴッホやクラシック音楽に興味がある人、好きな人はもちろん、今までまったく触れてこなかった人も楽しめる公演となっています。最初はゴッホにも弦楽四重奏にも興味がなかった私が「演奏会で取り上げたい!たくさんの人に魅力を知ってほしい!」と思うほど魅了されました。この公演が美術やクラシック音楽に興味をもっていただくきっかけになればと思います。ぜひ「夜奏のアトリエ」にお越しください!

この公演に懸ける思いをたくさん語っていただきました!ありがとうございます!



インタビューを通して

彼女の情熱は広がっている。ゴッホ、弦楽四重奏、この企画にのめりこむ姿を見て、こちらもその情熱に感化されているのです。その情熱は周りを照らし、彼女の想いを実現させよう、沢山の人に届けようと私たちも次第に同じ熱量で向き合うようになったのです。

ゴッホもまた情熱の人だったと言います。ゴッホが彼女の内にあった情熱を照らし出し、彼女の情熱がまた私たちの情熱を引き出しました。そしてこの熱はきっと、このコンサートに足を運んでくださる方々へとさらに広がっていくことでしょう。


【公演概要】
「夜奏のアトリエ〜カルテットで奏でるゴッホの光彩〜」
〈日時〉2023年11月30日(木)開場18:00 / 開演18:30
〈会場〉昭和音楽大学 南校舎5階 ユリホール
〈出演者〉小林美恵(ヴァイオリン)、淵野日奈子(ヴァイオリン)、松実健太 (ヴィオラ)、山岸彩子(チェロ)、沼田英子(絵画解説)、宮崎由衣子(司会)
〈チケット料金〉一般:3,000円/ゆりフレンズ:2,700円/学生:1,500円(全席指定・税込※未就学児入場不可)

【チケット購入】
〇インターネット受付
昭和音楽大学チケットセンター
https://www.tosei-showa-music.ac.jp/concert/ticket.html

〇電話受付
昭和音楽大学アートマネジメントコース企画制作室
TEL:044―959―5121 平日10:00~17:00(土日祝を除く)

公式SNS】
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