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ビーズバッグの技法:和のビーズバッグならではの技術

ビーズバッグに取り入れられた日本刺繍の技術

東南アジアのビーズ刺繍と比較して、日本のビーズ刺繍、特にビーズバッグで用いられた技法は、立体的であり、変化に富み、平面を埋めるという作業をはるかに越えた立体的な美しさがあります。
ビーズバッグの制作にあたったのが、日本刺繍の技術を持つ職人たちであったため、日本刺繍の技術がそのまま持ち込まれています。

その技法とは、まず「肉入れ」です。日本刺繍では立体感を出すため、本縫いの前に木綿糸などで地縫いをし、その上に刺繍を加えてゆきます。 画像入れる 更に、ビーズを刺繍した上からビーズ刺繍を加えるという「盛り上げ」という技法も使用されています。


同じ図案を刺繍とビーズで刺したもの


なぜビーズを一粒ずつとめないのか?

金コマ刺繍

欧米で制作されたバッグを見ると、「ビーズニードル」というもので裏面から刺繍しているものがほとんどです。ビーズは一粒ずつかぎ針のような針で、布地にとめつけられます。 では、なぜ日本のビーズバッグはこの方法で制作されなかったのでしょうか?
ビーズバッグの草分けとなった方のお話では、

「欧米のバッグを入手し、分解して研究した

ということですが、なぜ同じ技法で制作を始めなかったのでしょうか?針が入手できなかったのでしょうか? 日本刺繍では、金糸をとめる技法として、「駒縫い」「金駒刺繍」というものがあります。職人さんにとって、この技法の方がしっくりくるものではなかったかというのが筆者の考えです。

金糸が一連のビーズに置き換わっただけで、慣れれば面を埋めるのにさほど苦労はなかったと思われます。

おかげで和のビーズバッグでは、繊細なバッグの縁取りなど、欧米の製品にはみられない超絶技巧を見ることができます。

似内惠子(一般社団法人昭和きもの愛好会理事)
資料制作:大久保好江(いとへん・ぎん 主宰)
(この原稿の著作権は昭和きもの愛好会に属します。無断転載を禁じます)

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