シュウヒラタ

格闘技選手のマネジメントをさせて貰ってます

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最近の記事

計量オーバーで試合が飛んだら

 「試合やらなくてもいいよ」  相手が計量オーバーした時に、わたしは選手に必ずそう言うんです。  だって無理して試合して負けちゃって、2、3年経って戦績を見返した時に、この選手は何ポンド計量オーバーしましたよ!とかまで、細か〜くわかりやすくどこのデータベースにも載る、という訳じゃないし。  試合をするということは、計量オーバーした選手に、ウィンボーナスを勝ち取るチャンスを与える、ということでもあるし。  そう言うと、必ずといって良いほど、選手または一緒に来ているセコンド

    • The Match 2022: 那須川天心VS武尊 / もう地上波なんていらない?(アメリカの場合) Part 2

      Part 1 はこちらです >>> 1940年代から存在するアメリカのPPVマーケット  The Match 2022の地上波放送が消滅したせいか、最近になって「格闘技はこれからPPVで流す時代だ」といった発言をよく目にするようになりましたけど、果たしてそうなのか?  これを論じる前に、まずアメリカのPPVの歴史を振り返ってみたいと思います。  PPVの始まりは、会場に人を集め入場料をとってみせるクローズト・サーキットです。これはもう1948年のジョー・ルイス対ジャージ

      • The Match 2022: 那須川天心VS武尊 / もう地上波なんていらない?(アメリカの場合) Part 1

         もう20年ぐらい前の話です。  オクタゴンの中で雄叫びをあげるマーク・コールマン選手の姿。  そして黒の背景に白文字で「UFC on NBC」  いま考えると、まさにイルージョンだった、ともいえることが起きたんです。  短期間でしたけど、NBCでUFCがオンエアされるかも?というCMが流れ、当時、アメリカの格闘技ファンの間では大きな議論が沸き起こりました。  まさかMMAが3大ネットワークで流れることはないだろ?(当時はまだFOXがそんなに大きくなかったんです)  

        • 2021年・海外MMA珍ニュース4選

           新年明けましておめでとうございます。  2022年もよろしくお願い致します!  RIZIN 33の興奮の余韻がまだ残っているうちに、ということで、今年一発目のnoteは、コアなMMAファン向けのネタでいきたいと思います。  独断と偏見で、去年の海外MMAの珍ニュース(?)を選んでみました。  本当は「5選」にしたかったんですけど、書く時間がなかなか取れないので、中途半端ですが「4選」とさせて頂きます。 キャット・ジンガーノ選手の七転八起の人生を、玉置浩二に唄って欲しい

        計量オーバーで試合が飛んだら

          RIZIN 33 : 浜崎朱加選手について

           遂に全てのカードが揃いましたね。  普段は格闘技を観ない老若男女を楽しませる。それが地上波の目指すところでもあると思うんです。  日本の大晦日のお茶の間に、4、5時間も長々と流せるだけのコンテンツを作る。  UFCのように、好きな人、興味のある人、元々スポーツが好きな人たちが自らお金を使い観にくるためのコンテンツ作りとは、かなり異なるマッチメーキングが求められます。  コロナ禍のお陰で海外からの選手も呼べない中、初めて格闘技を見る人からコアなMMAファンまで、ここまでいろん

          RIZIN 33 : 浜崎朱加選手について

          MMA(総合格闘技)におけるラウンドマスト判定の歴史と、RIZINルール / トータルマスト判定との比較

           今週末は、記念すべきRIZIN初のケージ大会Trigger 1stです。
  しかもルールはRIZINのMMAルール。ケージだけどサッカーキックも見れるし、アクシデントやドクターチェックが入らない限りストップ・ドントムーブもなくなると思いますから、個人的にはとても楽しみにしているんです。しかもそれでいて「トータルマスト判定」ということになるんで、ある意味、MMA史に残る大会になるのでは?と期待してます。
   いい機会ですから、今回は対戦カードではなく、北米の「ラウンドマス

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          MMA(総合格闘技)におけるラウンドマスト判定の歴史と、R…

          RIZIN 32

           最近なかなか書く時間が取れないんで(汗)、今回はベテラン選手が絡んでいる3試合についてだけ、さらっと、になります。 RENA VS 山本美憂 四半世紀以上もの間、五輪を追い続けた競技者   「ライバル、なんて言葉、私は口にしたことはありません」  27年前に「NUMBER」誌に載った記事の中で、山本美憂選手が発した言葉です。  試合に負けたら、それはあくまでも自分のミス。相手が自分より強いということはあり得ない。  若干17歳で世界の頂点に立ったんだから、これぐらいのこ

          北米MMA(総合格闘技)におけるドラッグ(ドーピング)テストの歴史と進化について

          I GOT THE NEWS / 「わたしを雇いなさい」  北米アスレチック・コミッション史上、女子MMAファイターで、初めてパフォーマンス向上薬(以下「*PED」)使用の陽性反応がでた選手。  これ、誰だかご存知でしょうか?  日本でも二回試合をしたことのある、ブラジルのカリーナ・ダムという選手なんです。  UFC、戦極にも出ていたホドリゴ・ダム選手のお姉さんです。  この一件がカリフォルニア州のアスレチック・コミッション(以下「コミッション」)から発表されると、当時

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          RIZIN LANDMARK 01

          第1試合: 渡部修斗 VS 内藤頌貴 / 「マッチメーカーの苦悩」 一度発表された試合の、対戦相手の変更を余儀なくされる。 格闘技に限らず、スポーツの世界では日常茶飯事だと思うんです。 その最たる理由は、もちろん怪我です。 余程のことがない限り、誰だって好き好んで怪我する訳ないですし、MMAの世界だと試合をしないイコール一銭も貰えないんで、こればっかりは完全に不可抗力だと私は思っています。 怪我の次は、ドラッグテストです。 UFCなら抜き打ち検査があるんで、そこで禁止薬

          RIZIN LANDMARK 01

          RIZIN 30

          初めての投稿になります。 とりあえず明日のRIZIN 30について、思っていることを書いてみました。 これからもMMAのことについて書いていこうと思います。 よろしくお願いします。 第一試合 ぱんちゃん璃奈 VS 百花 RIZIN女子MMA部門は選手が多いとはいえないから、ぱんちゃん璃奈選手もいつかMMAに挑戦するのかな? けどその前に百花選手に勝てるかな? 二人の試合は数試合しか観た事がないんで、印象レベルだけの話になります。 ぱんちゃん選手は前蹴りを多用して距