日米半導体摩擦と訂正する力(エンジニア達へのレクイエム)
1.現在の半導体熱
現在、株式市場では半導体株が盛り上がっています。(2024/2/20)
日本の国策として、「世界で大きな存在感を示せるように、日本の半導体産業の再興に向けて取り組んでいきたい」とのことです。
半導体の需要も今後増え、生産もさかんになるかもしれません。
ただここに書いてある「再興」という言葉についてもう少し考えるべきだと思います。
2.私の個人的な違和感
私は半導体関連企業で化学薬品の開発をしていました。私が働いている時点で、ロジックはTSMC、メモリーは三星電子が強く、そこに半導体関連材料を売っていました。
上司は転職してくる人が多く、もともと半導体メーカーで働いていた人も多くいました。私は単純に国内メーカーがもう少し強ければ外国語勉強しなくていいのになーと思っていました。
国内メーカーがなぜ衰退したのか興味を持ち、そこで日米半導体摩擦を知りました。
全て書くのは私の能力では難しいので、AIさんに依頼してみます。
<日米半導体摩擦について教えてください>
ここで大事なのが第二次日米半導体協定です。
<第二次日米半導体協定の内容について教えてください>
この第二次日米半導体協定については、以下のサイトの方が役に立つと思います。
簡単に言うとどんなに頑張ってもある程度を超えることはできないという、無気力のキャップを付けられたわけです。
確実に政治として失敗しているにもかかわらず、政府に半導体の復興と言われることに私は違和感しか感じなかったのです。
3.訂正する力について
私はあまり現代の哲学者には明るくないですが、過去に本を読んだことがあった東浩紀さんがYoutubeで「訂正する力」について話しているのを聞きました。
過去に読んだ本
訂正する力についての書籍は以下のものです。
私の勝手な解釈だと「リセットしてやり直すのではなく、本来こうだったのだけど過ちでこういった状況になってしまった。だからもう一度本来あるべき姿に戻ろう」というものだと解釈しました。(私はアホなので間違っているかもしれません。)
本来こうだったというものという勇気づける物語と、過ちという事実を混ぜる考え方はなるほどなと思いました。
今回の半導体復興の話もこの考え方がいいのかもしれません。
ただ大事なことは、過ちを認めて立ち上がるための力であり、過ちをきちんと明記して受け入れるということなしに成立しないと思っています。
今の半導体熱は過ちが無かったことにしていると思います。
痛みから立ち上がるのではなく、痛みが無かったことにしているように思います。
それではまた同じ過ちを起こします。
5-10年くらいして本当に復活した場合、もう一度米国から抑制が入る可能性を勘案しているのだろうかという懸念があります。
選挙の時の労働者の突き上げによっては、どうとでも変化するという点は認識するべきだと思います。
4.過ちを認め、前に進むために
優しく何も言わずに消えていったエンジニア達のためにレクイエムが必要だと思います。
それは「過ちを認め反省していることを声にだす」ことだと思います。
そしてこれからを生きる人には、そこから学んで訂正し復活させる力のある物語が必要だと思います。
政治家でも歴史家でもジャーナリストでもいいから、全ての事情を勘案し説得力のある重い言葉を発してほしいと思っています。
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