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幸せに生きる方法65

社会的共通資本が実現されている社会
 「誰も取りこぼさない」手厚い福祉政策がなぜ、北欧フィンランドにおいて実現できているのでしょうか。
 それは、大部分の国民は手厚い保障を望み、その意見が政策によく反映されているからと考えられます。国民の意見を反映しやすいのは、様々な要因があるのでしょうが、550万人ほどと少ない人口規模も影響しているように感じます。
 誰でも平等に受けられる医療・福祉、教育制度は、宇沢氏の提唱する経済理論「社会的共通資本」を彷彿とさせます。
 宇沢氏は経済理論として、社会的共通資本を提唱されたのですが、北欧では社会的共通資本が現実に近い形で実現しています。
 そして、社会的共通資本が現実に近い形で実現している北欧フィンランドは、幸福度ランキング世界一となっています。
 こうした事実関係をふまえると、社会的共通資本あるいはそれに類似している脱成長コミュニズムを実現していくことが、多くの人が幸せに生きていくことにつながっていくのだと考えられます。
 北欧フィンランドは、多くの人を幸せにする社会・経済体制の好事例だと思います。
 
 第5章では、政治・経済の観点から「幸せに生きる方法」を考えてきましたが、次章では心理学・脳科学の観点から「幸せに生きる方法」について考えてみたいと思います。

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